新・風の谷の生活

食糧自給率の向上を目指して!

「なぜ、この谷のように暮らせぬのか」
腐海という危機を前にしても戦争に明け暮れる諸国を、ユパはこう嘆いています。
現在の地球が置かれている状況は、この台詞に表されているように思えませんか。
ならば、風の谷のように暮らしてみよう。
私なりの解釈の元、片田舎で自給自足型農業を始めることを決意したのです。

結論を言ってしまえば、再生可能エネルギーの発電量に応じて、消費電力量を調整する生活を送るしかないということです。


現在の電力は、需要に合わせて供給を調整しています。
ですが、発電力の制御が難しい再生可能エネルギーでは、供給に合わせて需要を抑制することになります。
それが、「再生可能エネルギーの範囲内で経済を回していく」ことを意味します。

暑くても寒くても、電力が足りないなら冷暖房を止めるのです。

それをしなければ、周波数が低下し、水力発電所や地熱発電所の発電機が停止してしまい、大規模な停電になるかもしれません。

一般家庭でも、不意の停電は冷蔵庫が止まったりして困りものですが、工場は停電で機械が故障したり、製品がダメになったりすることもあるので、損失は更に大きくなります。

その損失も、最終的には消費者に降りかかってきます。

場合によっては、企業の国際競争力が低下し、大量の失業者を抱えることになるかもしれません。

 

再生可能エネルギーの普及が進んでいると評価されるドイツですが、実態を見ると問題は少なくありません。

まず、電力が不足した際には、国外から電力を購入しています。

その中には、フランスの原発で発電した電力も含まれます。

また、再生可能エネルギーで発電した電力を国外に輸出しているのですが、全てを買い取ってもらえる訳ではありません。

廃棄物の扱いで、電力を有償で引き取って貰う場合もあるのです。

発電すればするほど、国外の電力会社に支払うお金が増えるのです。

それくらい、余った電力の処分は大変なのです。

しかも、今後、周辺国が再生可能エネルギーへ転換していけば、現在は販売できている電力も買い手が付かなくなり、更には有償でも電力を処分してくれる国がなくなってしまうかもしれません。

 

日本は、海外の電力系統とは繋がっていません。ドイツより厳しい環境にある日本において、余った電力はどうするのか、キチンと考えておかなければなりません。


 

こうして考えてくると、「再生可能エネルギーの範囲内で経済を回していく」未来社会の実現は厳しいものがあるように思えます。

 

兵庫県明石市立二見中学校3年の中学生が、
ミシシッピーアカミミガメの性別決定が温度と時間に関係することを証明したそうです。

 

折しも、「性器の大発見」と言われるチャタテムシの性器の逆転がイグノーベル賞を
受賞しています。

こちらはこちらで、11年連続での日本人のイグノーベル賞受賞となります。

 


 

イグノーベル賞はさておき、
ミシシッピーアカミミガメは、在来種や水辺の植物への影響が懸念されています。

下の写真は、近所の公園で撮影したのですが、私が見つけた全てのカメがミシシッピー
アカミミガメ(ミドリガメ)でした。
 ミシシッピーアカミミガメ

 

先程の中学生の実験では、ミシシッピーアカミミガメは30℃以上の高温に曝される時間が
長いほどメスになる確率が高くなるそうです。

今後、温暖化の進行と共に、オスとメスのバランスが取れる地域が北へと拡がり、
それに合わせて、ミシシッピーアカミミガメの生存域も北上することになるのでしょう。


さて、科学的な好奇心で言えば、カメの性決定が温度に依存するのは不思議ですね。

この特性を維持しているには、生存に有利な何かがあるはずです。

哺乳類や鳥類は、性決定遺伝子を持ち、理論上はオスとメスが同数になります。

有性生殖は、無性生殖より生存に有利です。

ですから、動物だけでなく、植物も雌雄を持っているのです。

温度によって性別を決める仕組みが、生存においてどんなメリットをもたらしているのか
興味の湧くところです。

 


 

ちょっと余談になりますが、三毛猫のクローンは三毛猫にはならないそうです。

2対のX染色体にある茶毛と黒毛のそれぞれ遺伝子は、分裂のある段階でどちらかの色の
遺伝子のみが有効になるのだそうです。
その際に、茶毛に決定した細胞が分裂した範囲が茶毛に、黒毛に決定した細胞が分裂した
範囲が黒毛になり、三毛猫となるのだそうです。

そのため、クローンの元となった細胞が茶毛に決定した細胞か黒毛に決定した細胞かで、
クローン猫の毛の色が茶色か黒かの一方に決まってしまうのです。

カメの性分化でも、性別が不可逆的に決まる時期があるはずです。
その時期を過ぎれば、温度に関係なく性別は変化しないはずです。

どのタイミングで雌雄が決定して不可逆的に性分化が進んでいくのかまで分かると、
更に良い研究になるのではないかと思います。


 

 

今回の研究では、周囲からのアドバイスもあったようですが、一生懸命な中学生には
サポートも効果的に機能するものです。

その結果、このような素晴らしい研究になったのだと思います。

この中学生だけでなく、この影響を受けた同級生らが、自然の不思議さや仕組みの面白さに
興味を持ってくれればと願っています。

 

 

(3)制御不能の発電力

再生可能エネルギーの弱点で致命的と言えるのが、任意の出力を出せない点です。

地熱発電は、年間を通じてほぼ一定の出力を得られますが、埋蔵エネルギーは小さく、出力調整によって他の再生可能エネルギーの変動を吸収することは無理です。

海洋温度差発電は、現時点では実用化していませんが、規模の面で他の再生可能エネルギーの変動を吸収できる可能性はあります。

ただ、海水温が低い時期は発電そのものができなくなります。

水力は、規模の面でも、応答性の面でも、再生可能エネルギーの変動をある程度まで吸収できるのですが、現実には電力需要の変動もあるので、全てを吸収することはできません。

 

蓄電を利用することで問題が解決すると思う方も多いのではないかと思います。

しかし、現実は厳しいのです。

例えば、太陽光発電で全てを賄う場合を考えてみましょう。

日照時間が長い夏場の電力を電力消費が多い冬場まで蓄電しなければならないので、その量は莫大なものになります。

 

2015年度の日射量から太陽光発電量を計算し、販売電力量との関係から、月単位で蓄電によって翌月に繰り越さなければならない電力量を計算したところ、10月頃には年間消費電力の14.3%の電力量を蓄電していなければならないことが分かりました。

日本全体では、約8000億kWhが消費されるので1200億kWh近い蓄電量が必要となります。

1tの蓄電池で蓄電できるのは約100kWhなので、蓄電池の総重量は約12億tになります。

電池寿命が10年とすると、年間1億2000万tの蓄電池を製造、同量を処分することになります。

原油の輸入量が2億t/年を切る中、製造と処分を合わせて毎年2億4000万tの蓄電池を扱う感覚が、私にはイメージできません。

一般家庭の年間消費電力量は約7000kWhなので、約10tの蓄電池が必要になります。乗用車10台分の重量です。

 

もちろん、他の再生可能エネルギーとの併用や、揚水発電による蓄電により蓄電池に頼る部分は減るでしょうが、仮に10分の1になったとしても、ゾッとします。

少なくとも、『蓄電すれば解決!』というような簡単なものではないことが分かると思います。



実は、火力発電所を停めたい私にも、この問題は頭が痛いのです。

 

ここからは、テーマを「再生可能エネルギーの範囲内で」として進めていきます。

 
「再生可能エネルギーの範囲内」とは、弱点を享受すると考えるべきです。
もちろん、弱点の克服はすべきですが、現時点の限界点をわきまえる謙虚な気持ちを持たなければ、対策は疎かになり、弱点ばかり拡がることになります。
私は、原発より火力発電所を先に停めるべきと考えているので、再生可能エネルギーに期待する気持ちは反原発派よりも強いのです。
その辺りも汲み取りつつ読んで頂けますようお願い致します。

太陽光mini






(1)適地の偏在

再生可能エネルギーの弱点である「適地の偏在」は、任意の場所毎に考える場合は問題になりますが、日本全体で考える場合には適地に設置すれば良いので、大きな問題にはならないと思います。

 

(2)エネルギー密度の低さ

エネルギー密度が低い件は、建設面積が大きくなる点で問題となります。

現状の野放図な認可では、乱開発の温床となります。

乱開発には、除草剤の大量使用も付いてきます。

現地だけでなく、雨で流れ出て地下水、河川、海洋の汚染を引き起こす可能性があります。

更に問題なのは、固定価格買取期間終了時の設備の放棄です。

乱開発した上、儲けが出なくなった時点で設備を放棄して逃げる業者が続出する可能性があります。

その業者が外資なら、国外に逃げられてしまった時点で負けです。

国民が電気代の形で支払ったお金は国外に出ていき、負の遺産だけが日本に残ることになります。

「再生可能エネルギーの範囲内で」という場合、これも許容しなければならないのです。

もちろん、改善の余地はありますが、直ちに声を上げなければ、私の懸念は現実になってしまうでしょう。


「原発を停めるためには、これくらいの代償は・・・」などと考えないでいただきたい。

 

再生可能エネルギーの弱点を列記しましょう。

 


(1)適地の偏在

再生可能エネルギーの適地が偏在している問題があります。

最も極端に偏在するのが、地熱発電です。

例えば、東京都心に大規模な地熱発電を建設できると考える方はほとんど居られないでしょう。

海に面していない長野県や岐阜県で海洋温度差発電ができると考える方は、どこにも居ないはずです。

できる、できない、といったレベルではありませんが、太陽光発電や風力発電も、適地は偏在しています。

ここまでは、異論はないと思います。

 


(2)エネルギー密度の低さ

再生エネルギーは、エネルギー密度が低い問題があります。

例えば、太陽光発電は、太陽光が持つエネルギーの一部を取り出すのですが、太陽光は大して強くありません。

火力発電では、ボイラーで水を沸騰させてタービンを回しますが、太陽光を浴びさせても、水は沸騰しないですよね。

集光すればできますが、逆に言えば、集光しなければ沸騰させられないということです。

この弱点も、ほとんどの方は納得していると思います。

 


(3)制御不能の発電力

多くの再生可能エネルギーは、発電力の制御ができません。

力・地熱・海洋温度差発電は、基本的には制御できますが、年間では季節変動があります。

太陽光発電や風力発電は、季節変動に加え、瞬間的にも大きな変動があり、任意の出力を得難い問題があります。

「蓄電すれば解決できる」との御意見があると思いますが、それは対策であって、蓄電しなければならない点で弱点の一つなのです。



(4)環境破壊
 

建設や運用で起こる環境破壊です。

再生可能エネルギーによる環境破壊は、多岐に渡ります。

エネルギー密度が低く、広い面積を必要とするため、森林伐採や農地の転用が当たり前に行われています。

大規模な森林伐採は、温暖化防止の観点では完全に逆行しています。

また、除草剤の散布や地熱発電等からの有害物質の漏洩等、様々な環境破壊があります。

正直なところ、書き切れないくらいです。

「それでも、原発事故よりマシだろう」

そんな意見も出ると思いますが、原発事故の発生確率も加味すれば、どちらがマシか、意外に差がないのかもしれません。

ここは、大いに意見が分かれると思います。

 


まだ弱点はあるかもしれませんが、これらを踏まえて書いていくことにします。

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