豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

<<豊葦原中津谷のニニギ>>

「なぜ、この谷のように暮らせぬのか」
腐海という危機を前にしても戦争に明け暮れる諸国を、ユパはこう嘆いています。
現在の地球が置かれている状況は、この台詞に表されているように思えませんか。
ならば、風の谷のように暮らしてみよう。
私なりの解釈の元、片田舎で自給自足型農業を始めることを決意したのです。

                              いむたかつみ

日曜日のフランス戦で、男子バレーボールのオリンピック最終予選は終わりました。
御存知の通り、日本は早々と予選敗退が決定し、7戦中の2戦は消化試合となりました。
とは言え、母国開催ですので、ファンのために手を抜けません。
一方のフランスは、オリンピック出場を決めており、こちらも消化試合。
最終戦は、控えの選手を中心にメンバーを組んできました。
対戦結果は、日本のストレート勝ち。溜飲を下げる結果となりました。


今日のスポーツ関連記事は、男子バレーボールの敗因と今後の強化方法が多くありました。
ただ、内容を見ると、「考えが甘かった」、「最終予選のプレッシャーがあった」、
「もっと海外に出て経験を積むべきだ」等、精神論ばかりでした。
これでは、体格に劣る日本人選手は強くなれないでしょう。

日本は、本来はコンビネーションバレーを真骨頂としていたはずです。
体格には劣っても、スピードとコンビネーションで、高さとパワーをはねのける!
それが、日本のバレーボールでしょう。
アタックは、ミドルブロッカーがクイックに跳ぶ。
ミドルブロッカーが頂点に達した時、サイドアタッカーとバックアタッカーがジャンプを始める。
そして、どちらかのタイミングでアタックを打つ。
こうすれば、相手のブロックは割れ、アタックが決まりやすくなる。
もちろん、こんな早いタイミングでサイドアタッカーがジャンプしてアタックを打つのは、
技術的に難しいし、レシーブを崩されれば出来ない場合もあります。
ですが、基本的な攻撃の形として、このようなコンビネーションバレーを目指すことは、
オリンピックでメダルを取るために必要なのではないでしょうか。
少なくとも、精神論から抜け出せないようでは、未来はないと思います。


さて、最終戦で日本が勝った理由はフランスが控えの選手だったからでしょうか。
私は、それだけではないと思っています。
フランス戦で先発したセッターは、クイックを多用しました。
その結果、フランスのミドルブロッカーは中央に釘付けとなり、オープン攻撃のブロックに
遅れるようになったのです。
それ以前の試合は、9割以上がオープン攻撃だったので、相手チームのミドルブロッカーは
日本のミドルブロッカーのトリックジャンプに引っ掛からず、オープン攻撃のブロックを
固める事ができていました。
その差が、試合結果に繋がった可能性があるのです。


スポーツの世界は、ついつい精神論に偏りがちになります。
精神論から一歩踏み出し、具体的なビジョンを選手に示せるようになれば、
日本のバレーボールの未来も明るくなると思います。

以前にも、「人命と原発廃止のどちらを優先する?」と題した記事を書いていますが、
実際には、有識者(自称も含む)の多くは、原発は廃止すべきとしています。
廃止の理由は、原発事故の過酷さと、地震大国の日本で原発事故を防ぎきれないとする
考え方によるものです。
また、原発は不要とする根拠は、自然エネルギーで代替可能だとの考えに基づくようです。

地震大国である日本で、原発を地震から完璧に守り切ることは、確かに不可能です。
でも、それだけで原発廃止を唱えるのは、少々偏っているように思います。
大切なのは、「リスク・トレードオフ」の考え方でしょう。
これについては、いずれ「温暖化」のカテゴリーに記事を書くつもりです。

もう一つの「再生可能エネルギーで代替可能」との考えは、かなり幼稚に感じます。



「発電」を「運送業」に、「発電所」を「運転手&輸送手段」と置き換えて
考えてみましょう。
火力発電は、大型トラックとどんな仕事もこなす運転手との組み合わせです。
欠点は、エコドライブが全くできないことです。
原子力発電は、大型トラックと勤勉でエコドライブも得意な運転手との組み合わせです。
欠点は、融通が利かないところで、常に一定の荷物を運びます。
太陽光発電発電は、アルバイトが運転するバイク便です。
エコですが、運ぶ量が少なく、割高で、昼間に気が向いた時だけ仕事をします。
また、上司の言う事は、一切聞きません。
風力発電は、アルバイトの飛脚です。時間帯を問わず、気が向いた時だけ仕事をします。
こちらも、上司の言う事は、一切聞きません。

あなたが、運送会社の社長なら、勤勉な運転手(原子力発電)を止めさせてまで、
上司の言う事を全く聞かないアルバイト(太陽光発電)を雇いませんよね。
では、あなたが運送会社を選ぶ時はどうでしょうか。
アルバイトが多く、いつ運ばれるか分からない運送会社を、積極的には選ばないでしょう。



さて、発電に話題を戻しましょう。

現在は、太陽光発電や風力発電の割合は低いので、電力の不足や過多が起きていません。
これは、火力発電所等の出力を調整して、需要に加えて太陽光発電等の発電量の変化を
吸収できるためです。
ですが、太陽光発電が盛んな九州電力では、既に不安定な太陽光発電等の電力を
吸収できなくなり始めているのです。

蓄電を進めれば、太陽光発電等の再生可能エネルギーの利用率を向上することができる」
との主張をする人もいます。
それ自体は間違っていませんし、小規模の太陽光発電では推進すべきとも思っています。
ですが、原子力発電所を太陽光発電等の自然エネルギー発電で代替するために、
どれくらいの充電量を用意すれば良いのかを、考えている方は居ないようです。
なにせ、原発を停めるために再生可能エネルギー発電を利用しようと言うのですから、
充電量は、原発の発電量を軽く受け止められるだけの量は確保しなければなりません。

充電池は、10kgで1kWh程度を蓄電できます。
原発1基が1日に発電する量は、約3000万kWhとなりますから、
原発1基の1日分を蓄電するためには、30万トンの充電池が必要になります。
原発1基のたった1日分でも30万トンですから、国内の原発全てとなると1500万トンを
軽く超えてしまいます。
実際には、最低でも数日分、できることなら1ヶ月以上の充電量が望ましいので、
充電池の量は、1億トンを超えるかもしれません。

実際に必要になる充電池の量がどれくらいになるのか、研究者に聞くしかありません。
ただ、「蓄電すればいい」なんていう簡単な解決は、無理でしょう。
その辺りを考えない意見は、私には幼稚に聞こえてくるのです。

世界中の海を観測ロボットでくまなく観測しようとの構想の下、2000年に国際プロジェクト「アルゴ計画」がスタートしました。
目的は、気候変動に大きな影響を与える海の中を観測するためです。
使用するのは、アルゴフロートと呼ばれる観測ロボットです。
現在は、各国の3000台のアルゴフロートが、世界の海で観測を行っています。
アルゴフロートの位置
この地図は、2016年5月28日時点のアルゴフロートの位置を示しています。

さて、アルゴフロートは、どんなロボットなのでしょうか。

アルゴフロート&ディープニンジャ

国際協力で使用されているのは、右の黄色いタイプです。
このタイプは、最大観測深度は2000mです。
全海洋の平均深さは約4000mですから、海洋の上半分しか観測できていないことになります。
そこで、更に深い海も観測できるように開発されたのが、左のディープニンジャです。
両方とも、基本構造は同じですが、観測深度が違っています。
ディープニンジャの可潜震度は4000mで、アルゴフロートの2倍あります。

アルゴフロート観測パターン

このように、潜航と浮上を繰り返しながら、海中の水温、塩分、圧力を計測し、結果をフランスとアメリカにある世界アルゴデータ集積センターに送信します。
集められたデータは、基本的には誰でも利用する事が出来ます。

アルゴフロート構造

上の絵は、アルゴフロートの内部構造です。
実は、潜航・浮上を制御するための基本構造は、先日紹介した水中グライダーと類似しています。

このアルゴフロートによる観測で明らかになったことは色々あるようですが、
具体的な内容は、今後に残しておく事にします。



JAMSTEC一般公開に関するネタは、これで終わりにします。
元々、思い付きで出かけ、興味本位で見て回ったので、記事にできるようなネタがほとんどありませんでした。
もう少し計画的に見て回れば良かったと、後悔しています。
11月のJAMSTEC横浜研究所の一般公開では、計画を立てて見て回ろうと思っています。

JAMSTEC横須賀本部は、埋め立て地の最も奥にあります。
それも、かなり遠回りしていかなければなりません。
JAMSTEC地図
地図を見ると、夏島貝塚を迂回しているのが分かります。

余談はさておき、JAMSTEC横須賀本部の一般公開に際しては、完全に無計画で行動しました。
唯一の予定は、9時30分の開場に間に合うように家を出ることだけでした。
一応、DLLしたマップとタイムスケジュールを持っていたのですが、生来のいい加減さで中身の確認はしていませんでした。
JAMSTEC一般公開・探検マップ1
JAMSTEC一般公開・探検マップ2

なので、勝手気ままに歩き回り、それぞれの場所で、色々な話を聴かせて頂きました。
また、不躾な質問も、してしまいました。(ゴメンナサイ)

特に記憶に残っているのは、①本館の会場(C)ですが、
それは「JAMSTECで話してきたこと」に詳しく書いているので、ここでは割愛します。

それ以外では、海象に関連する展示でした。
でも、これも後々書いていくので、ここでは書かないことします。



これら以外にも、山ほど印象に残っているのですが、水中グライダーを書いておこうと思います。
因みに、技術的には、先程の海象の観測にも通じるのですが、後の楽しみに取っておきましょう。

水中グライダーの構想自体は古く、1970年代に発案されています。
記憶違いでなければ、アメリカで軍事目的で開発が始まったはずです。
水中グライダーの仕組みは、沈降・浮上する際の垂直方向の力を、水中翼を用いて水平方向の推進力に変換します。

水中グライダーの成否は、沈降・浮上の力となるグライダーの浮力のコントロールにあります。
JAMSTECは、ポンプとオイル&バルーンの組み合わせで、浮力を調整します。
水中グライダー
グライダーの中は、耐圧殻(実質的な浮体)と水が自由に出入りする部分で構成されています。
基本的には、グライダーの比重は海水と釣り合うようになっています。
グライダーの比重を少し重くすると沈降を始め、少し軽くすると浮上を始めます。

JAMSTECの水中グライダーの比重をコントロールするのは、オイルで満たされたバルーンです。
バルーンは、耐圧殻の外側にあり、耐圧殻の中からオイルの出し入れができます。
耐圧殻からバルーン内にオイルを押し出せば、バルーンの容積だけ浮体の容積が増えるので、浮力を得ることができます。逆に、バルーン内から耐圧殻内にオイルを引き込めば、浮力が減って沈降を始めます。
この方式の欠点は、オイルを出し入れするポンプに大きな水圧が掛かることです。
そのため、現状では3000メートルが潜航限度だそうです。
これでも、海中を観測しながら移動するには問題ないのかもしれません。


余談ですが、初期の水中グライダーでは、過酸化水素水(H2O2)を使う予定だったようです。
過酸化水素水は、比較的簡単に酸素を生じるので、浮力を得ることはできるでしょうが、再潜航は難しかったのではと思ってしまいます。

ちなみに、JAMSTECで話したときは、「ヒドラジン(N2H4)を使う方法が考えられていたらしい」と私は言ってしまいました。これも嘘とは言えず、アメリカの研究してした水中グライダーは、ヒドラジンを使ったとの話を聞いたことがあります。

5月21日のJAMSTEC横須賀本部の一般公開では、
①本館・会場(C)で「地震と津波の仕組みを学ぶ」と題した展示がありました。
ここでは、熊本地震について解説が行われていたので、
足を止める人も少なくありませんでした。
そのため、私がこの展示の内容を聞く隙さえないほどでした。(残念!)

代わりに、その奥にあった3D海底地図でいくつか話をすることになりました。
残念なことは続き、展示されていた地図を写真に撮っておらず、紹介できません。

代わりに、これを掲載します。

イメージ 1

昭和東南海地震(1944年12月7日)と昭和南海地震(1946年12月21日)について、
JAMSTECの方と話をさせて戴きました。
昭和東南海地震と昭和南海地震の震央は、意外なほど近いのですが、
昭和東南海地震の震源域は、紀伊半島沖の谷で止まったのだそうです。


ついでに、南海トラフについても、一方的に話してきました。

イメージ 2

元々は、地震の分布から南海トラフを探す試みだったのですが、
なぜか中央構造線を見つけてしまった失敗作です。
(オレンジの線が、私が計算で求めた南海トラフのプレート境界)

このお話をさせて戴いたら、
「中央構造線も地震が多いですから」と優しいコメント。


こちらは、「東日本大震災の関係で房総沖に歪が残っている」とする説から、
房総沖のプレート境界を地震の分布から計算した結果です。

イメージ 3

計算で求めたプレート境界は、ほぼ実際の位置と一致しています。
この時の計算方法を紹介しておきます。



vvvvvvvvvvvvvvvv< 計算方法 >vvvvvvvvvvvvvvvv

プレート境界で起きる地震は、ほぼ平面上で発生するはずです。
そこで、地震の震央の経度をX、緯度をY、深さをZとして、
3次元空間の平面の式から、プレート境界面を探すことにしました。
 
まず、平面の式ですが、aX+bY+c=Zとおきました。
この平面と実際の地震の震央との距離を⊿Zとし、
最小二乗法で計算する事にしました。
その式は、
Σ⊿Zk=Σ(Z-aXk-bYk-c)²
 
これをa,b,cのそれぞれで偏微分して、下式を得ました。
 
ΣX・ΣZ=aΣ(X²)+bΣX・ΣY+cΣX
ΣY・ΣZ=aΣX・ΣY+bΣ(Y²)+cΣY
ΣZ=aΣX+bΣY+c・n 
 
この連立方程式を解いて、それぞれの係数を得ました。
 
 
次に、この式に入れるデータですが、
気象庁の地震データから、
1924年以降に千葉県で観測された全ての地震を取り込みました。
この中から、震央が房総半島付近となる東経139~141度、北緯35~36度の
238回の地震の全てを用いて計算しました。
 
その結果、a=-19.556、b=11.832、c=2377.3を得ました。

^^^^^^^^^^^^^^^^< 計算方法 >^^^^^^^^^^^^^^^^



もし、私の相手をしてくださったJAMSTECの方が
当ブログを訪問してくださっているなら、あの時の話の根拠がこれです。
(素人のあがきを感じることができると思います


さて、当日の最後の話題です。
大深度地震の分布です。

イメージ 4

不気味なほど、大深度地震の分布はきれいに並んでします。
JAMSTECの方の感想は、
「太平洋プレートの沈み込みによるものでは?」でした。
私も同感です。


イメージ 5

これは、大深度地震の断面です。

地震の発生震度の垂直分布は、
南ほど、地震が発生する深度が深く、北ほど浅くなっていくのですが、
北緯35度付近で折れ曲がり、それ以北では発生する深度が深くなっていきます。
平面的に見ると一直線に並ぶのに、垂直方向はこのような分布になる仕組みを、
私は想像できないのです。

この時の記事の最後に、
正直なところ、地震の研究者に教えてもらいたい気分です
と書いていますが、今も同じ気持ちです。





当日、会場(C)も含め、いろんな場所で妙な質問を繰り返してきました。
その全てで丁寧にお答え頂き、JAMSTECの関係者の皆様に感謝申し上げます。

11月には、横浜研究所の一般公開にも行くつもりですが、
また、偏屈 伊牟田のお相手の程、よろしくお願い致します。

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