新・風の谷の生活

食糧自給率の向上を目指して!

「なぜ、この谷のように暮らせぬのか」
腐海という危機を前にしても戦争に明け暮れる諸国を、ユパはこう嘆いています。
現在の地球が置かれている状況は、この台詞に表されているように思えませんか。
ならば、風の谷のように暮らしてみよう。
私なりの解釈の元、片田舎で自給自足型農業を始めることを決意したのです。

原発事故と交通事故の話に戻りましょう。

交通事故を防ぐために自動車を廃止しろと主張しているのではありません。

そんな主張を展開していったら、人類は消滅する以外に道は無くなります。


 

人類が生きていく限り、事故は防ぎきれません。

人類が生きていく限り、環境破壊は続きます。

 

一方で、環境破壊は、人類の損亡に関わってきます。

人類自身のために、環境破壊は小さく抑えなければならないのです。

その観点から、自動車はどうしていくべきなのか、原発はどうしていくべきなのか、地球温暖化防止を含む環境破壊を考えていかなければならないのです。

つまり、メリットとデメリットを正しく評価し、あるべき方向性を得なければならないのです。

その結果、原発廃止の結論になるのであれば、それは仕方がないことです。


 

現状の反原発派は、原発事故をなくすための方策の議論には加わりません。

あくまでも、原発そのものを無くしたいのであって、原発事故を無くす事には無関心です。

無関心は、更に広がり、原発の代替とする再生可能エネルギーの『負』の部分にも関心がありません。

せいぜい、「原発事故よりマシ」との考え方で済ませてしまいます。

前述のように、再生可能エネルギーの建設と運用で必ず発生すると環境破壊が、もしかしたら起きるかもしれない程度の確率の原発事故よりマシと考えるべきなのか、デメリットについて正しく評価すべきです。

 

もう一つ付け加えるなら、妥協点を考えない姿勢に問題があります。

理想を掲げるのは良いのですが、理想に近づけていくのではなく、いきなり理想を達成しようとする考えは如何なものかと思います。

これでは、理想を達成するか、理想を完全に断念するかの、二者択一となってしまいます。

しかも、背反の問題が存在するので、必ずしも多数派とはなれない条件下にあるのです。

理想を押し通そうとしても、妥協点がないので議論ができないのです。

 


私の『再稼動派』ですが、『推進派』ではないとの考えは、妥協の産物なのです。


私は、東日本大震災前から原発は廃止すべきと考えていました。

その理由は、使用済核燃料の最終処分場が決まっていないこと、原発本体の解体後も敷地内に原子炉等の廃材を遮蔽・保管し続けなければならないためです。

つまり、一度でも原発として使用した土地は、半永久的に利用方法に制限を受け続けるのです。

 

ですから、震災で原発事故が発生した時は、これで無知な一般大衆も反原発に動くだろうと、期待もしました。

 

一方で、震災と前後して調べ始めた地球温暖化の重大さに気付き、考えを修正してきました。

その妥協の産物が、『再稼動派』ですが『推進派』ではないスタンスなのです。

 

 

再生可能エネルギーだけで経済を回す事は難しいようです。
これは、反原発派にとって厳しいでしょうが、火力発電所を止めたいには、更に厳しい内容です。

反原発派は、「原発さえ止められれば良い」、あるいは「他のことは、原発を止めてから考えれば良い」といった軽い考えでしょうが、私は違います。

私は、原発再稼動派ですが、原発推進派ではないので、精々30年後には原発も止めざるを得ません。

しかし、現状を考えると、原発新設の妥協も考えなければならないかもしれません。

妥協点を含め、『2100年の日本のあるべき姿』に反映していくつもりです。

 

 

太陽光mini



 

さて、原発問題ですが、私は「原発再稼動派」ですが、「原発推進派」ではありません。

その私から見ると、先々に待ち構える使用済み核燃料や放射性廃棄物の問題などを考えずに「原発推進」を唱える人々も、反原発こそ正義と思い込んでいる「反原発派」の人々も、底が浅く見えてしまいます。

 

特に気になるのは、『反原発』を主張される方々です。

『反原発』が最初にあり、後から理由付けをしているように思えるのです。
それ故、主張と理由の間にアンバランスを感じます。

私を含めた原発再稼動派が言うように、交通事故死との違いをどう考えるのかを問うた時に、その傾向が顕著に現れます。


『原発事故は絶対に許さない』との考えで、いかなる対策も『完璧ではない』として認めようとはしません。

ところが、御自身は車を運転するのです。

車を運転する限り、完璧に事故を防ぐことはできません。

保険に加入していても、事故を防げないことには変わりありません。

人を殺す可能性があるにも関わらず、なぜ車を運転するのか?

あるブログで議論した際、「交通事故は一つ一つは小さいので国家の損亡には影響しないが、原発事故が再び起きれば国家の基盤が傾く」との意見がありました。

一理あるのですが、では交通事故の被害者に「国家の損亡には影響しない」と言えますか。

被害者や被害者家族は、健康な体を返して欲しいのです。亡くなった人を返して欲しいのです。事故前の生活を返して欲しいのです。

国家の損亡なんか、日々の生活に比べればどうでも良いのです。

国家の損亡に関わるか否かは、個人には大きな影響はないとも言えるのです。


先程の主張は、原発事故は国が関与するから問題であり、交通事故は国が関与しないから問題ではないと言っているだけにすぎないことが、この論旨からみえてきます。

 

結論を言ってしまえば、再生可能エネルギーの発電量に応じて、消費電力量を調整する生活を送るしかないということです。


現在の電力は、需要に合わせて供給を調整しています。
ですが、発電力の制御が難しい再生可能エネルギーでは、供給に合わせて需要を抑制することになります。
それが、「再生可能エネルギーの範囲内で経済を回していく」ことを意味します。

暑くても寒くても、電力が足りないなら冷暖房を止めるのです。

それをしなければ、周波数が低下し、水力発電所や地熱発電所の発電機が停止してしまい、大規模な停電になるかもしれません。

一般家庭でも、不意の停電は冷蔵庫が止まったりして困りものですが、工場は停電で機械が故障したり、製品がダメになったりすることもあるので、損失は更に大きくなります。

その損失も、最終的には消費者に降りかかってきます。

場合によっては、企業の国際競争力が低下し、大量の失業者を抱えることになるかもしれません。

 

再生可能エネルギーの普及が進んでいると評価されるドイツですが、実態を見ると問題は少なくありません。

まず、電力が不足した際には、国外から電力を購入しています。

その中には、フランスの原発で発電した電力も含まれます。

また、再生可能エネルギーで発電した電力を国外に輸出しているのですが、全てを買い取ってもらえる訳ではありません。

廃棄物の扱いで、電力を有償で引き取って貰う場合もあるのです。

発電すればするほど、国外の電力会社に支払うお金が増えるのです。

それくらい、余った電力の処分は大変なのです。

しかも、今後、周辺国が再生可能エネルギーへ転換していけば、現在は販売できている電力も買い手が付かなくなり、更には有償でも電力を処分してくれる国がなくなってしまうかもしれません。

 

日本は、海外の電力系統とは繋がっていません。ドイツより厳しい環境にある日本において、余った電力はどうするのか、キチンと考えておかなければなりません。


 

こうして考えてくると、「再生可能エネルギーの範囲内で経済を回していく」未来社会の実現は厳しいものがあるように思えます。

 

兵庫県明石市立二見中学校3年の中学生が、
ミシシッピーアカミミガメの性別決定が温度と時間に関係することを証明したそうです。

 

折しも、「性器の大発見」と言われるチャタテムシの性器の逆転がイグノーベル賞を
受賞しています。

こちらはこちらで、11年連続での日本人のイグノーベル賞受賞となります。

 


 

イグノーベル賞はさておき、
ミシシッピーアカミミガメは、在来種や水辺の植物への影響が懸念されています。

下の写真は、近所の公園で撮影したのですが、私が見つけた全てのカメがミシシッピー
アカミミガメ(ミドリガメ)でした。
 ミシシッピーアカミミガメ

 

先程の中学生の実験では、ミシシッピーアカミミガメは30℃以上の高温に曝される時間が
長いほどメスになる確率が高くなるそうです。

今後、温暖化の進行と共に、オスとメスのバランスが取れる地域が北へと拡がり、
それに合わせて、ミシシッピーアカミミガメの生存域も北上することになるのでしょう。


さて、科学的な好奇心で言えば、カメの性決定が温度に依存するのは不思議ですね。

この特性を維持しているには、生存に有利な何かがあるはずです。

哺乳類や鳥類は、性決定遺伝子を持ち、理論上はオスとメスが同数になります。

有性生殖は、無性生殖より生存に有利です。

ですから、動物だけでなく、植物も雌雄を持っているのです。

温度によって性別を決める仕組みが、生存においてどんなメリットをもたらしているのか
興味の湧くところです。

 


 

ちょっと余談になりますが、三毛猫のクローンは三毛猫にはならないそうです。

2対のX染色体にある茶毛と黒毛のそれぞれ遺伝子は、分裂のある段階でどちらかの色の
遺伝子のみが有効になるのだそうです。
その際に、茶毛に決定した細胞が分裂した範囲が茶毛に、黒毛に決定した細胞が分裂した
範囲が黒毛になり、三毛猫となるのだそうです。

そのため、クローンの元となった細胞が茶毛に決定した細胞か黒毛に決定した細胞かで、
クローン猫の毛の色が茶色か黒かの一方に決まってしまうのです。

カメの性分化でも、性別が不可逆的に決まる時期があるはずです。
その時期を過ぎれば、温度に関係なく性別は変化しないはずです。

どのタイミングで雌雄が決定して不可逆的に性分化が進んでいくのかまで分かると、
更に良い研究になるのではないかと思います。


 

 

今回の研究では、周囲からのアドバイスもあったようですが、一生懸命な中学生には
サポートも効果的に機能するものです。

その結果、このような素晴らしい研究になったのだと思います。

この中学生だけでなく、この影響を受けた同級生らが、自然の不思議さや仕組みの面白さに
興味を持ってくれればと願っています。

 

 

(3)制御不能の発電力

再生可能エネルギーの弱点で致命的と言えるのが、任意の出力を出せない点です。

地熱発電は、年間を通じてほぼ一定の出力を得られますが、埋蔵エネルギーは小さく、出力調整によって他の再生可能エネルギーの変動を吸収することは無理です。

海洋温度差発電は、現時点では実用化していませんが、規模の面で他の再生可能エネルギーの変動を吸収できる可能性はあります。

ただ、海水温が低い時期は発電そのものができなくなります。

水力は、規模の面でも、応答性の面でも、再生可能エネルギーの変動をある程度まで吸収できるのですが、現実には電力需要の変動もあるので、全てを吸収することはできません。

 

蓄電を利用することで問題が解決すると思う方も多いのではないかと思います。

しかし、現実は厳しいのです。

例えば、太陽光発電で全てを賄う場合を考えてみましょう。

日照時間が長い夏場の電力を電力消費が多い冬場まで蓄電しなければならないので、その量は莫大なものになります。

 

2015年度の日射量から太陽光発電量を計算し、販売電力量との関係から、月単位で蓄電によって翌月に繰り越さなければならない電力量を計算したところ、10月頃には年間消費電力の14.3%の電力量を蓄電していなければならないことが分かりました。

日本全体では、約8000億kWhが消費されるので1200億kWh近い蓄電量が必要となります。

1tの蓄電池で蓄電できるのは約100kWhなので、蓄電池の総重量は約12億tになります。

電池寿命が10年とすると、年間1億2000万tの蓄電池を製造、同量を処分することになります。

原油の輸入量が2億t/年を切る中、製造と処分を合わせて毎年2億4000万tの蓄電池を扱う感覚が、私にはイメージできません。

一般家庭の年間消費電力量は約7000kWhなので、約10tの蓄電池が必要になります。乗用車10台分の重量です。

 

もちろん、他の再生可能エネルギーとの併用や、揚水発電による蓄電により蓄電池に頼る部分は減るでしょうが、仮に10分の1になったとしても、ゾッとします。

少なくとも、『蓄電すれば解決!』というような簡単なものではないことが分かると思います。



実は、火力発電所を停めたい私にも、この問題は頭が痛いのです。

 

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