豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

<<豊葦原中津谷のニニギ>>

「なぜ、この谷のように暮らせぬのか」
腐海という危機を前にしても戦争に明け暮れる諸国を、ユパはこう嘆いています。
現在の地球が置かれている状況は、この台詞に表されているように思えませんか。
ならば、風の谷のように暮らしてみよう。
私なりの解釈の元、片田舎で自給自足型農業を始めることを決意したのです。

                              いむたかつみ

少し前、 映画『はやぶさ 遥かなる帰還』を見る機会がありました。8年も前に公開されていますが、初めて見ました。

『はやぶさ』の帰還の転換点の一つ、イオンエンジンの複合モード運用のシーンで、吉岡秀隆さん演じるNEC技術者の森内(堀内)さんと江口洋介さん演じるJAXAの藤中(国中)博士が、激しい口論になります。
私は、森内さんに共感しました。
このシーンでは、まず森内が激怒します。理由は、藤中がイオンエンジンの複合モード運用(異なるイオンエンジンの中和機と負電極を組み合わせた運用形態)を渡辺謙さん演じる山口(川口)プロジェクトマネージャーに進言したことに始まります。複合モード運用を可能にするために、『はやぶさ』打ち上げ直前に藤中が複合モード用のダイオードを追加したことも、森内は反対だったことを明かします。これは、技術屋としては当たり前の考えです。私が森内の立場でも、同じように考えたでしょう。
森内は強く反対しますが、山口が複合モード運用を決断すると、気持ちの整理を付け、複合モード運用に全力を尽くします。
私が森内の立場だったなら、「技術屋として協力できない!」と、拒否を続けていたと思います。ダイオードを追加する際に、試験も行っていなかったためです。
試験も行っていない機能を使うリスクの高さは、恐ろしいものです。試験パターンから漏れてしまうと、運用開始後に痛い目に遭うものです。そんなことになると、冷汗をかきながらユーザーに謝罪報告をして、修理の許可を得ることになります。『はやぶさ』では、修理に行くわけにもいかず、謝罪どころではない大変なことになってしまいます。
川口さんは、相当な覚悟で複合モード運用を決断したと思いますし、それがわかった堀内さんも全力を尽くしたのでしょう。
どちらも、私が真似をできる次元ではありません。器の小さな私なら、最後まで複合モード運用を拒絶したか、投げやりになっていたと思いますね。


さて、『はやぶさ2』ですが、『はやぶさ』の経験を活かし、驚くべき順調さでミッションをこなしました。
『はやぶさ』では着地させられなかった小型探査機も、4機全機の着地に成功しました。
機体の大きさほどの空間に、『はやぶさ2』を着地させることにも成功しました。着地地点の狭さは尋常ではなく、なんと機体を傾けて着地させたほどでした。
『はやぶさ2』で出来なかった項目は、3回目の着地だけです。それは、技術的な問題ではなく、『りゅうぐう』の地形の問題でした。
残る不安は、大気圏突入もですが、サンプルが採取できているかです。
ほぼ全てのミッションを実施して、そのほとんどに失敗した『はやぶさ』において、おそらく唯一実施できていないのが、弾丸発射によるサンプル採取です。
『はやぶさ2』では、弾丸は発射できましたが、目的の量を採取できているのか、弾丸によるサンプルへの影響はどれほどなのか、気になるところです。
OSIRISーRExは、今年8月に小惑星ベンヌのサンプル採取を予定していますが、『はやぶさ2』とサンプルの一部を交換することが決まっています。なので、採取量が多いほど都合が良いのです。


ところで、『はやぶさ』ではイケイケ・ドンドンだった(ように見える)国中さんですが、『はやぶさ2』ではブレーキ役だったようです。
考えてみると、国中さんは恨まれ役ばかりやっているような気もします。
このような方がいたので、『はやぶさ』は失敗と経験を後に残すことができ、『はやぶさ2』は完璧な成功を収めようとしているのかもしれません。

12月には、『はやぶさ2』のカプセルが帰還します。
今から、カプセルの中身が楽しみです。
2020年は、新型コロナウィルス感染症に苦しんでいますが、最後に明るい話題が届くことを願っています。

どうも、『オーバーシュート』という単語には、馴染めません。
私のような工学系の人間には、『オーバーシュート』は制御の用語のイメージが強く、世間での使われ方に頭を切り替えなければなりません。

制御における『オーバーシュート』は、任意の値に調整しようとしたが、その値を超えてしまうことを指します。
例えば、自動車で100km/hまで加速しようとアクセルを踏み込んだ時、100km/hを超えてしまうことを『オーバーシュート』と呼びます。
新型コロナウィルス感染症で使われる『オーバーシュート』とは、意味合いが違います。

『オーバーシュート』は、気候変動でも起こり得ます。
人類は、大量の二酸化炭素を大気中に放出しています。自動車なら、アクセルを踏み込んでいるところです。仮に、二酸化炭素の排出量がゼロ(アクセルを戻す)に近付いたとしても、気温上昇が直ぐに止まるとは限りません。ある程度、大気中の二酸化炭素濃度が下がるまで、気温の上昇は続くと思われます。
これが、私が考える地球温暖化の『オーバーシュート』です。
残念ながら、科学的根拠は持ち合わせていません。ですが、現在の400ppm余りの二酸化炭素濃度による温室効果と気温とが、平衡状態にあるとも思えません。なので、二酸化炭素濃度の上昇が止まったとしても、気温が上昇し続けるのではないかと予想しています。


地球温暖化は、深刻な問題だと思われます。
ですが、トランプ大統領を典型とし、経済最優先の指導者が大多数です。地球温暖化対策に舵を切るためには、経済対策を含め、いくつかの武器を持たなければなりません。

若い世代は、『グローバル気候マーチ』で世界を繋いでいます。
今後は、被選挙権を得た候補者を、『グローバル気候マーチ』のメンバーによる組織票で議会に送り出すことです。国会も地方議会も関係なく、当選できそうな所ならどこでも良いのです。メディアの関心を得ることはできます。
ですが、議会では、必ず経済とのバランスを追及されてしまいます。経済対策を持たないと、既成の政治家だけでなく、メディアからも攻撃されます。
しかし、過去の経済対策は、莫大な資金を市場に投入する方法ばかりでした。これからの時代は、国債も地方債も新規発行しにくくなるので、資金を投じるとしても、最低でも回収を前提としなくてはなりません。
となると、何が投資の回収可能なのかを理解し、説明できなければなりません。
この場面で、年寄は過去の経験と利権に縛られますが、若い世代が進むべきは、経済活動のコンピュータ・シミュレーションです。私の知る限り、経済活動のコンピュータ・シミュレーションを政策に応用した例は聞いたことがありません。
経済活動のコンピュータ・シミュレーションは、色々と研究されているようです。ですが、コンピュータの性能が長足の進歩を続けているので、シミュレーションの規模と精度も向上が期待されます。若い世代から、この研究分野に進む青年が現れることを期待しています。
このような研究を基に、地球温暖化対策と経済政策をリンクさせて政界で暴れてもらいたいものです。地球温暖化は科学の世界です。科学を武器に、闘うべきです。


目指す世界は、流通鎖国社会です。
情報や人の移動は制限しませんが、流通は最小限にします。
食糧は国内で自給します。エネルギーも、国内で自給します。資源は、リサイクルします。
一時期、『都市鉱山』という言葉が広まりましたが、日本には、大量の資源が持ち込まれてきました。それらは、輸出もされましたが、日本国内にも大量に残っています。それを再利用する形で、国内需要に応えます。
世界各国は、人的には強く繋がりつつ、物質的は最小限の繋がりにします。
今回のような新型ウィルスが発見されたなら、一時的に人の交流を止め、援助が必要な国には世界で助け合う社会です。
これを実現すると、自動的に温室効果ガスの排出は減ります。資源や食糧を巡る争いも減ります。経済も、外乱に強くなります。

無責任かもしれませんが、私は、この希望を若い世代に託したい!

新型コロナ対策で、学校の休校が続いているため、これを期に、世界で多い9月入学の制度に切り替える案が出ていますね。
で、仮に9月開始にする場合、対象となる児童は何月生まれになるのでしょう。

(私案1)従来通り、当該年の4月から翌年3月に満7歳になる児童の入学。
(私案2)当該年の9月から翌年8月に満7歳になる児童の入学。

私案1は、就学時期が5ヶ月遅くなるだけなので、大きな問題はありません。
強いて言うなら、入学時期と対象年齢に差が生じることです。

私案2は、今年だけ、平成25年4月から平成26年8月に生まれた児童が新1年生として入学することになってしまいます。これでは、この子供達の教育水準を維持できるのか、問題になります。厳密に言うなら、憲法違反です。
その対策として、対象年齢を毎年1ヶ月ずつズラしていく方法があります。今年は、平成25年4月から平成26年4月に生まれた児童を対象します。来年の入学は、平成26年5月から平成27年5月とします。このようにズラしていけば、各年の差は小さくできます。


さて、学校のスタートをズラした場合、就労時期もズレてしまいます。
毎年4月に採用していたものが、9月に採用することになります。
一般企業では誕生月を基に定年としている場合が多いのですが、公務員の場合は年度末で定年としているので、これも同時に変更しなければなりません。特に、教育現場では、来年8月まで授業を続けなければならないので、定年を8月に変更しなければなりません。
地方公務員の3分の1は教員ですから、今年度予算にも影響します。

ちょっと影響が拡がってきた気がしませんか。
どうやら、今年度の予算も崩壊しそうですね。
また、来年度以降の予算も、9月スタートに切り替えないと、予算は矛盾がでてきそうですね。
それなら、今年の予算は税収の手直しをして8月で終わらせて、9月以降の支出を6〜8月のコロナ対策費に注ぎ込んでしまうのもありかなっと思うのですが。そして、9月スタートの予算を組み直すのです。
実は、150年前にも、似た例があります。
明治新政府は、明治6年に太陽暦(グレゴリオ暦)に切り替えました。
これは、明治6年は太陰暦の閏月を含め年間13月となり、月給を13回支給しなければならなかったため、予算の膨張を防ぐ目的で年12ヶ月の太陽暦に切り替えたそうです。
ついでに言うと、明治5年は12月2日までしかありませんでした。この年の12月の月給が支払われたのか、私は知りません。

閑話休題
予算年度が変われば、会計年度も変わってしまうので、民間企業の会計も納税も変わってしまいます。大企業では、各社専用の会計システムが運用されているはずなので、システムの変更が必要ですが、システム変更は短期に行えないし、システム開発会社に依頼が集中してしまうので、対応できない可能性もあります。
意外なところでは、インフラ関係では、需給記録の年報も変更しなければならないずです。

ちょっと予想外の影響がありそうですね。


勝手なことを書いてしまいましたが、学校の9月スタートは、どうやら現時点では机上の空論レベルのようです。

2020年4月23日に、女優の岡江久美子さんが新型コロナウィルス感染症で亡くなられました。
まだ63歳で、亡くなるような年齢ではありません。
彼女は、昨年末に初期の乳がんの手術、今年の1月末から2月中旬に放射線治療を行っていたそうです。そのため、免疫力が低下し、重症化したのではないかとのことです。
初期の乳がんですので、通常ならほとんどが寛解に繋がるので、御本人も健康を取り戻せると信じて頑張っていたはずです。
御本人も御家族も、無念だったと想像します。


新型コロナウィルスは、感染力が非常に強いことが知られています。
そのため、感染者との面会はできません。
私が直腸癌で入院していた時は、家族が面会に来ることを楽しみにしていましたが、新型コロナウィルス感染症では面会が許されません。家族も辛いでしょうが、患者本人はもっと辛いと思います。
患者は、心の支えにも会えないまま、苦しい闘病を続けることになります。

現在、不要不急の外出の自粛が求められているにも関わらず、パチンコなどで外出する方がいます、それも、県境を越境してまで出掛ける方がいます。
感染すると、御自身や御家族も苦しむことになります。友人に移してしまうと、御友人やその御家族も苦しむことになります。
是非、自粛して頂きたいと思います。

最近、新型コロナウィルスの院内感染が多発し、手術日程にも影響が出ています。

当ブログでも公表しているように、私も、6年前に直腸癌の手術を受けました。
癌が見つかってから手術日が決まるまで、10日余りありました。手術までは、合計1ヶ月ほど待っていました。
その間、癌が転移してしまって手術しても治らないのではないかと、ナーバスになってしまった時期もあります。

新型コロナウィルスの院内感染によって手術日が変わってしまった方も、少なからず居られるでしょう。
その方のお気持ちは、察するに余りあります。

私の場合、検査結果が出揃った時点で、主治医は「急がなくても大丈夫ですね」と言いました。
おそらく、私より深刻な状況にある方を優先して、状態が良い私は、手術を遅らせたのだと思います。
この判断に誤りがなかった証拠に、現在の私の体調の良さがあります。私より優先された方も元気だったなら、素晴らしい判断だったことになります。

手術日の変更で精神的に辛い状態になっている方には私の声は届き難いと思いますが、主治医と病院を信じて、手術当日まで体調を整えるように頑張ってください。


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