2016年1月から「全国がん登録」が始まります。
「全国がん登録」は、2013年12月に成立した「がん登録推進法」に基づき、
2016年1月以降に「がん」と診断された全患者を登録する制度です。
全国の病院と都道府県が指定する診療所で、「がん」と診断したら、医療機関名、
日付、患者の氏名や年齢、がんの進行度、放射線や化学療法、外科的治療の有無等が
都道府県に報告される予定です。
 
都道府県や国は、登録された場を整理・集約し、高精度のデータベースを作製します。
また、国は市町村から寄せられた住民の死亡情報とがん登録データを突き合わせ、
生存期間の情報も加えます。
医療機関側も、自施設でがんと届けた患者の生死情報を得ることが可能になります。
「がん検診」での見落としの有無や、早期発見の効果を検証できるようにもなります。
 
 
2年前にアンジェリーナ・ジョリーが「予防的乳房切除」を行い、話題になりました。
彼女が乳がんになる確率は87%だったそうです。
この確率をはじき出したのは、おそらく「アイスランドでの研究のお蔭では」と
思っています。
 
アイスランドは、乳癌が非常に多いそうで、男性でも発症する例があるそうです。
また、最初の入植から今日までの戸籍が明確で、遺伝的な研究の場になっているとも
聞いたことがあります。
これらを基に、乳癌の研究が進んでいたのではと想像しています。
 
「がん登録」は、日本の研究のベースを引き上げてくれるはずです。