サクラ開花予想も、15回目を数えましたが、連載小説よりも勿体ぶった進み具合になっています。
今回も、余分な解説をするだけになります。



まず、前回(第14弾)のグラフについて、追加説明をしておきます。

二次回帰のグラフが、10月以前の実測値とかけ離れていることにお気付きかと思います。
これは、二次回帰を11月11日から2月26日までの実測値から算出しているためです。
前回のグラフに注記するのを忘れていたので、ここで追加させていただきました。


ところで、現在は、「4730Kの法則」を対象に、気温の推定を行おうとしています。
気温の推定自体は、サクラの開花の気温が直接的に関係する事はありません。
ですが、「4730Kの法則」は、「157℃の法則」よりも優れている点があります。

「4730Kの法則」も「157℃の法則」も、起点となる気温があります。
気温の変化を予測することで、その起点気温に達する日付を推定する検討を行っています。
「4730Kの法則」は、起点気温が7.8℃です。
これに対し、「157℃の法則」では、起点気温は9.8℃です。
サクラが開花する時期は、気温が上昇傾向にあるのですから、
7.8℃の方が早い時期に到達します。
ですので、気温の予測をする場合に、
予測を行う日から起点気温に達するまでの日数が短くなります。
日数が短いと言うことは、誤差が小さくなるメリットがあります。

実は、もう一つメリットが隠れているのです。

気温は、11月上旬と5月上旬に変曲点を持っています。
11月上旬の変曲点は、3次回帰式を用いることで解決できますが、
5月上旬の変曲点は、それ以降の気温の予測誤差を大きくする影響があります。
ですが、札幌でも5月上旬の変曲点の前に7.8℃に達するので、影響を避けることができます。
ところが、札幌では9.8℃に達する時期が5月中旬になる場合があり、
誤差が大きくなる危険があります。

そのような理由もあって、「4730Kの法則」で検証を行っているのです。


最後に、札幌のサクラ開花予測ですが、
開花時期が遅いので、あまり早い時期に開花予測をできそうにありません。
仮に2月26日に予測を行う場合、
東京なら1ヶ月程度で開花しますが、札幌では2ヶ月半くらい掛かります。
今後の検討で精度を高めていくつもりですが、
札幌でのサクラ開花予測は3月下旬頃でないと精度面で厳しいだろうと感じています。