5月21日のJAMSTEC横須賀本部の一般公開では、
①本館・会場(C)で「地震と津波の仕組みを学ぶ」と題した展示がありました。
ここでは、熊本地震について解説が行われていたので、
足を止める人も少なくありませんでした。
そのため、私がこの展示の内容を聞く隙さえないほどでした。(残念!)

代わりに、その奥にあった3D海底地図でいくつか話をすることになりました。
残念なことは続き、展示されていた地図を写真に撮っておらず、紹介できません。

代わりに、これを掲載します。

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昭和東南海地震(1944年12月7日)と昭和南海地震(1946年12月21日)について、
JAMSTECの方と話をさせて戴きました。
昭和東南海地震と昭和南海地震の震央は、意外なほど近いのですが、
昭和東南海地震の震源域は、紀伊半島沖の谷で止まったのだそうです。


ついでに、南海トラフについても、一方的に話してきました。

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元々は、地震の分布から南海トラフを探す試みだったのですが、
なぜか中央構造線を見つけてしまった失敗作です。
(オレンジの線が、私が計算で求めた南海トラフのプレート境界)

このお話をさせて戴いたら、
「中央構造線も地震が多いですから」と優しいコメント。


こちらは、「東日本大震災の関係で房総沖に歪が残っている」とする説から、
房総沖のプレート境界を地震の分布から計算した結果です。

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計算で求めたプレート境界は、ほぼ実際の位置と一致しています。
この時の計算方法を紹介しておきます。



vvvvvvvvvvvvvvvv< 計算方法 >vvvvvvvvvvvvvvvv

プレート境界で起きる地震は、ほぼ平面上で発生するはずです。
そこで、地震の震央の経度をX、緯度をY、深さをZとして、
3次元空間の平面の式から、プレート境界面を探すことにしました。
 
まず、平面の式ですが、aX+bY+c=Zとおきました。
この平面と実際の地震の震央との距離を⊿Zとし、
最小二乗法で計算する事にしました。
その式は、
Σ⊿Zk=Σ(Z-aXk-bYk-c)²
 
これをa,b,cのそれぞれで偏微分して、下式を得ました。
 
ΣX・ΣZ=aΣ(X²)+bΣX・ΣY+cΣX
ΣY・ΣZ=aΣX・ΣY+bΣ(Y²)+cΣY
ΣZ=aΣX+bΣY+c・n 
 
この連立方程式を解いて、それぞれの係数を得ました。
 
 
次に、この式に入れるデータですが、
気象庁の地震データから、
1924年以降に千葉県で観測された全ての地震を取り込みました。
この中から、震央が房総半島付近となる東経139~141度、北緯35~36度の
238回の地震の全てを用いて計算しました。
 
その結果、a=-19.556、b=11.832、c=2377.3を得ました。

^^^^^^^^^^^^^^^^< 計算方法 >^^^^^^^^^^^^^^^^



もし、私の相手をしてくださったJAMSTECの方が
当ブログを訪問してくださっているなら、あの時の話の根拠がこれです。
(素人のあがきを感じることができると思います


さて、当日の最後の話題です。
大深度地震の分布です。

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不気味なほど、大深度地震の分布はきれいに並んでします。
JAMSTECの方の感想は、
「太平洋プレートの沈み込みによるものでは?」でした。
私も同感です。


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これは、大深度地震の断面です。

地震の発生震度の垂直分布は、
南ほど、地震が発生する深度が深く、北ほど浅くなっていくのですが、
北緯35度付近で折れ曲がり、それ以北では発生する深度が深くなっていきます。
平面的に見ると一直線に並ぶのに、垂直方向はこのような分布になる仕組みを、
私は想像できないのです。

この時の記事の最後に、
正直なところ、地震の研究者に教えてもらいたい気分です
と書いていますが、今も同じ気持ちです。





当日、会場(C)も含め、いろんな場所で妙な質問を繰り返してきました。
その全てで丁寧にお答え頂き、JAMSTECの関係者の皆様に感謝申し上げます。

11月には、横浜研究所の一般公開にも行くつもりですが、
また、偏屈 伊牟田のお相手の程、よろしくお願い致します。