福井県にある三方五湖の一つ、水月湖が、世界の注目を浴びるようになっています。

 

水月湖が注目を集める理由は、湖底に堆積した年縞と呼ばれる縞模様。

七万年に及ぶ綺麗な縞模様は、膨大な情報を蓄えていました。
これが評価され、2012年7月に開催された「第21回国際放射性炭素会議」で、水月湖の年縞が炭素年代の「標準時」となりました。

本書は、この年縞から得られた気候に関する研究成果が紹介されています。


人類と気候の10万年史2


この年縞から見えてきた気候変動は、実は、私には都合の悪い内容でした。

人類が農耕を始めたのは、気候が安定した時期と一致していたのです。つまり、それ以前は、農耕を始めたくても始められなかった(始めたのだが、気候変動で継続できなかった)のです。

私は、農業の補助手段として、「気象予測」なる量的予測を考えています。しかし、「気象予測」は、安定した気候を前提に考えているので、温暖化の影響で気候が不安定化すると、「気象予測」が使えない可能性が出てくるのです。

 

さて、水月湖の年縞の研究は素晴らしいものです。

世界最長クラスの年縞から読み解かれる過去と、未来への知見に大いに期待しています。