これからの季節、「熱中症」が気になるところです。
農作業は、炎天下での作業となりますが、都会育ち?で虚弱な私には、「熱中症」は特に気になるところです。
では、暑さに強い体とは、どんな体なのでしょうか。
 
私たち哺乳類は恒温動物の代表ですが、実は、汗を掻くのは人間以外にはほとんどいません。
私たちは、汗を掻いて皮膚表面から蒸散させたり、皮膚の血流を増やし、皮膚表面から熱を放散させます。
つまり、すなわち皮膚の血管が広がりやすく血流が増えやすい人、汗をかきやすい人ほど、暑さに強いと言えます。
 
では、暑さに強い体になるためには、どうすれば良いのでしょうか。
方法の一つとして、30~60分間のややきつい運動をした直後に、糖質や乳たんぱく質を多く含む乳製品を取れば良いのだそうです。
牛乳ならコップ1~2杯です。
運動後に乳製品を取ると暑さに強い体になるのは、血液量が増えるからです。
血液量が増えると、心臓は多くの血液を皮膚に流すことができ、汗を作る汗腺にも汗の原料となる水分、電解質が行き渡り、汗をよくかけるのです。
 
血液量が増えると暑さに強いことは分かりましたが、運動直後の乳製品摂取で血液量が増える理由は何でしょうか。
運動の直後、肝臓ではアルブミンの合成が進みます。
合成されたアルブミンは血液中に放出されますが、分子のサイズが大きいので血管外に出にくいため、血液の浸透圧が上昇します。
結果、血管外から水分を引き込み、血液量が増加するのです。
アルブミンの原料はたんぱく質なので、たんぱく質を多く含む乳製品を運動後に摂取することで血液量を増やし、皮膚の血流量を増やしやすくなるのです。
 
 
「豊葦原中津谷」ですが、牛乳の生産は考えていません。
と言うのも、牛1頭から取れる牛乳は自給自足に必要な量をはるかに超えていますし、切れ目なく牛乳を自給するには年齢の異なる牛2~3頭を飼う必要があるので、到底消費しきれない牛乳が生産できてしまいます。
また、「豊葦原中津谷」の農地は、牛1頭分の飼料を生産できないくらいに狭いという問題もあります。
つまり、物理的に牛乳の自給は難しいということです。
 
暑さに強い体を作るためには、乳製品でなくても、たんぱく質を多く含んでいれば良いので、大豆等から摂取することを考えています。