大豆の代わりにイナゴやバッタを原料にした「昆虫ソース」の開発が、地域活性化支援団体「いなか伝承社」を主宰する田中寛人氏を中心に、「湯浅醤油」の新古敏朗氏のアドバイスで進められています。
 
「昆虫ソース」は、大豆の代わりにイナゴやトノサマバッタなど5種類の昆虫約1キロ(2千匹分)を麹と一緒に入れ、発酵させます。
昆虫も大豆と同じタンパク質と考えていましたが、昆虫の殻が硬いため、本来の醤油造りでは使わない米麹や醤油麹を入れ、発酵を促進する等の対策を行いました。
「昆虫ソース」は、概ね以下の手順で製造します。
 
1.昆虫を麹と一緒に桶に入れて発酵させます。
2.水を追加しながら三か月に渡って掻き混ぜていきます。
3.その後、三か月間、寝かせて発酵を進めます。
4.熱処理で発酵を停めます。
5.絞りを行います。
 
 
「昆虫ソース」で最も苦労したのは、意外にも昆虫探しだそうです。
田畑などでイナゴやバッタを探したが、ほとんど見つからなかったのです。
農薬や除草剤等で、繁殖に適した環境が周辺で減っているようです。
一方、昆虫は海外でも食糧危機に対応する貴重なタンパク源と考えられています。
農薬や除草剤の使用は、慎重になるべきなのでしょう。