貿易立国である日本は、輸出が伸びなければ経済は落ち込んでしまいます。
肝心な輸出は、為替レートの影響を受けます。
円安になると輸出が伸びますが、逆に輸入する食品も値上がりし、生活を圧迫します。
 
そこで、為替レートの変化で生活水準(エンゲル係数)がどう変化するのか、計算して
みました。
 
 
前提条件として、以下を定義しました。
・為替レートが変化しても、国産農産品の価格は変化しない。
・食糧自給率に含まれる外国産飼料等の影響は無視する。
・輸出の伸びは、横軸を為替レート(円/ドル)、縦軸を世界の生産量に占める日本製の
 割合とするS字カーブ(対数正規累積分布)に従うものとする。
・輸出の伸び分は、収入増と考える。
 
初期状態を、以下としました。
・エンゲル係数=23%
・生産額ベース食糧自給率=68%
・GDPに占める輸出産業の比率=8%
・世界の生産量に占める日本製の割合=10%
 
この条件で、為替レートが10%円安に変化した場合、輸出は18%も増加します。
しかし、日本全体の収入の伸びは、1%強に留まります。
一方で、輸入食材は10%価格上昇するので、エンゲル係数は23.4%に上昇します。
 
ただ、GDPに占める輸出産業の比率は8%でも、実際の経済効果は2倍を超える筈です。
そこで、GDPに占める輸出産業の比率を、大きめの24%として計算してみました。
この場合は、エンゲル係数は22.8%となり、生活水準はやや向上します。
 
仮に、生産額ベースの食糧自給率を90%とすると、GDPに占める輸出産業の比率を
8%として計算しても、エンゲル係数は22.9%になります。
 
つまり、生産額ベースの食糧自給率が、生活水準(エンゲル係数)に影響を与えるという
ことです。