原子力発電について、
世間では、全面的に賛成か、全面的に反対のどちらかの態度を示しているように思います。

 

その意見も、
賛成派は、地球温暖化対策として必要であるとの考えであり、
反対派は、事故の危険性からです。

そして、メディアは、どちらかと言えば、反対側に立っているように見えます。

 

私には、どちらの意見も正しく、どちらの意見も間違えているように感じます。

 

 

まずは賛成派ですが、原子力発電が地球温暖化対策として有効であることは確かです。

また、新しい安全基準に基づき運転するので、重大事故になる確率は低いと考えられます。

しかし、寿命が尽きた原子力発電所の廃炉方法を考えると、新設に同意するか躊躇します。

使用済核燃料の最終処分も踏まえると、無制限に運転を続けるべきではないでしょう。

また、長く運転を続ければ続けるほど、事故のリスクは高まり、いずれ取り返しのつかない状況に陥るはずです。


このような観点から、原子力発電を単純に推進していく事には慎重にならざるを得ません。
その面から、賛成派は、政府の主張を盲信しているだけのように感じます。

 

 

反対派ですが、地球温暖化を甘くみているように見えます。

これに対する反論には、二つのパターンがあります。

一つは、原子力発電の代わりに、再生可能エネルギーを用いれば良いとする考えです。

ですが、地球温暖化を考えると、再生可能エネルギーは火力発電の代わりであって、原子力発電の代わりではありません。つまり、原子力発電を再稼働することで、同量の火力発電を止めることができるのです。

「地球温暖化対策として、再生可能エネルギーで原発を代替する」との考えは、火力発電を全て停めるまで成立しない主張なのです。

 

もう一つは、二酸化炭素の排出量に占める火力発電の割合が低いので、原子力発電を止めても問題ないとの考えです。

分野別の二酸化炭素排出量において、「エネルギ転換部門(発電所など)」の二酸化炭素排出量が、日本全体の7%前後の値となっています。

私も間違えたのですが、「エネルギー転換部門」には、発電由来の二酸化炭素排出量は含まれていません。この項目は、発電所内などで自家消費される分です。(送電ロスも含まれる?)

実際には、国内で消費されるエネルギーの約4割が電力の形で供給されています。

このため、発電由来の二酸化炭素排出量は、国内全体の約3分の1を占めています。

これは、発電電力量の約8割を火力発電が占めていることからも、納得できる値です。

仮に、全ての原発を再稼働したら、日本の二酸化炭素排出量は約1割を削減できることになります。

これは、馬鹿にできない量です。



私は、原発は再稼働すべきとの考えを持つ一方で、新設はすべきではないと考えています。
更に言うと、東日本大震災前から、原発は廃止すべきと考えていたのです。
その理由は、使用済核燃料の最終処分を初めとする放射性廃棄物(廃炉時の廃棄物を含む)の処分が厳しいことを感じていたからです。
ですから、原発事故時は、これで大衆は反原発に動くと期待したほどです。

ですが、地球温暖化についての知識・見識が増えるにつれ、温暖化を回避、または遅らせるために、原子力発電もやむなしと考えるようになったのです。
最近では、地球温暖化は、気候の不安定化をも引き起こすのではないかと、危惧するようになっています。そうなってしまえば、地球上は地獄と化すかもしれません。

私は、そんな時代を子孫に渡したくないのです。
そのために、原発再稼働もやむなしと考えているのです。

みなさんは、いかがでしょうか?



(『原子力発電の賛否について 2』に続く)