日本で消費される原油の量は、およそ70万kl/日です。
仮に、ユーグレナで製造する軽質油で原油を置き換える事ができると仮定して、
ユーグレナで70万kl/日(約64万トン/日)を生産できるのでしょうか。
ユーグレナの生産量は、およそ40g/m²・日です。
間違っているかもしれませんが、
40gのユーグレナから16gの軽質油が生産できるはずです。
640000トン/日 ÷ 16g/m²・日
=640000000kg/日 ÷ 16g/m²・日
=640000000000g/日 ÷ 16g/m²・日
= 40000000000m²
= 40000km²
64万トン/日の軽質油を生産するためには、4万km²が必要になります。
実に、国土の1割以上、耕作面積の9割にも届く広さです。
ユーグレナは、耕作地以外でも生産できるとしていますが、
耕作地を犠牲にしないで4万km²が確保できるのか、少々疑問に感じます。
問題は、面積だけではありません。
むしろ、水の方が問題です。
基準となる水槽は、水深が0.25mだそうです。
技術開発で、水深を25mにできたとすると、面積は400km²に減らせます。
ですが、必要な水の量は、大きく減らせるとは思えません。
4万km²を水深0.25mの水で覆うには、100億トンが必要です。
実に、東京ドーム8000個分です。
国内で最大の貯水量を誇る奥只見湖でも、17個分です。
霞ヶ浦でさえ12個分にもなります。
原油使用量の全てをユーグレナで置き換えるという非現実的な仮定で計算しました。
単純に考えると、ユーグレナだけでは脱化石燃料は実現できないとの結論です。
もちろん、広い視野で考える必要はあります。
ユーグレナで置き換えるべきもの、ユーグレナ以外で置き換えるもの。
個々に考えていく必要があります。
例えば、電気エネルギーは原発を利用するのも、否定すべきではないと思います。
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