ジェットフォイルは、水中翼船の一種です。
水中翼船は、高速性や小回りに優れ、高速船にも関わらず、停船距離が短い特徴があります。
この特性を活かし、離島航路などに就航してきましたが、ここに来て、老朽化が進んでいます。
ここでは、ジェットフォイルを含む水中翼船について、紹介したいと思います。

水中翼船には、大きく3種類があります。
まず、水面貫通型です。
これは、スイスで開発され、日本にも導入・建造されました。
水中翼が水面を貫通しているため、この名前が付けられています。
特徴は、構造が簡単で、安定性に優れることです。
 
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二つ目は、全没水型です。
ジェットフォイルは、このタイプです。
アメリカで開発され、日本がライセンス購入して建造も行っています。
特徴は、波浪の影響を受けにくいので、外洋でも使用できることです。
 
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最後は、水面効果型です。
このタイプは、旧ソビエトで開発され、同国内で使用されていました。
外観は没水型に似ていますが、水中翼が水面スレスレまで浮上した状態で航行します。
特徴は、構造が簡単なことです。
 
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全ての水中翼船に共通する利点は、高速性です。
逆に、欠点は、吃水が深くなることと、スクリューのキャビティション、そして軽量でなければならないため、大型化が難しいことです。
吃水対策としては折り畳み水中翼、キャビティションはスーパーキャビティティングスクリューやウォータージェットがありますが、大型化はやはり難しく、カーフェリー等への応用は、私の記憶にはありません。

モーダルシフトを考えると、水中翼船の存続は望ましいように思うのですが・・・