EVの性能は、電池で決まると言っても過言ではありません。
では、どれくらいの電池容量があれば、実用的になるのでしょうか。
 
先日、リチウムイオン電池の7倍の性能を持つ電池が開発されたと書きました。
その際、リーフを例に、168kWhの容量なら、1日分を超えるとも書きました。
では、現実的な目標値は、どれくらいでしょうか。
 
タクシーは、一日に400kmも走っていた時代があるそうですが、今は300kmを
超える事はないようです。
また、一般道の平均時速は24km/hだそうですから、400kmは16時間分、
300kmは12時間分に相当します。
どうやら、1日に400kmを走りきれれば、問題は無さそうです。
ただ、実用燃費(電費?)通りの性能は出にくいものですから、余裕を見て500km
が目標値になるでしょう。
 
リーフの燃費は。114Wh/kmですから、57kWhの電池容量があれば、
実用上の問題はないでしょう。
 
 
さて、この電力を太陽電池で充電する場合、どれくらいの面積が必要でしょうか。
太陽電池は、年間を平均すると、定格の8分の1程度の発電量と言われています。 
定格を160W/㎡とすると、期待できる出力は480Wh/㎡・日となります。
57kWhを充電するためには、120㎡近い面積が必要です。
 
実は、これだけでは足りません。
太陽光発電は、昼間にしかできません。
車も、昼間を中心に使用します。
なので、太陽光発電で発電した電力を車で利用するには、蓄電する必要があります。
充・放電では、約10%がロスするので、
太陽光を蓄電する際と、車に充電する際の2回で約20%が無駄に消えます。
それも考慮すると、発電面積は、150㎡近い広さが必要になります。
 
私のようにマンション住まいだと、ベランダに太陽電池パネルを置くにしても
(本当はマンション規約に反する)、5㎡が限界でしょう。
となると、月に一回しか車に乗れない計算です。
(1日に400kmも走る場合ですけどね・・)
 
EVも、なかなか厳しいものですね。