原子力発電所を廃止し、火力発電所まで全て止めるには、
国土面積の1%を太陽光発電所にする必要がある事は、先日、書きました。
ただ、太陽光発電は、1年を通すと定格の8分の1しか発電できません。
なので、必要な発電力の8倍の発電設備を設置し、余剰電力は充電する事になります。
 
本来なら、季節変化分も充電で賄う必要がありますが、ここでは1日分の充電だけを計算してみます。
 
国土面積の1%の太陽光発電が定格発電すると、45600万kWも発電します。
ところが、消費量は最大でも2億kW程度なので、発電電力の6割が余ります。
これを充電しなければなりません。
太陽光発電の一日分は、夏至頃で44億kWhです。
同じ時間帯の消費量は、大雑把にみて24億kWh程度ですから、
発電電力量から消費電力量を差し引いた20億kWhを充電しなければなりません。
 
この膨大な余剰電力を充電するには、どんな方法があるでしょうか。
実用化されている大容量の充電方法は、揚水発電所です。
現在は、夜間の余剰電力を揚水をして、日中のピーク時に発電します。
太陽光発電では、日中の余剰電力で揚水をして、夜間に発電します。
揚水発電所の充電量のデータはありませんが、概算で約400万kWh程度でしょう。
これでは、必要量の0.2%しかありません。
それに、現状の500倍もの揚水発電所を作る余地は、どこにもありません。
 
他の充電方法では、近年、大容量の充電池が注目されています。
その性能は、1kWhを充電できる電池の重量は、約10kgです。
20億kWhを充電するには、2000万トンの重量になります。
逆に言えば、電池に使用する希少資源を2000万トンも使うことになります。
2000万トンは、水なら、50mプールで1万個分の容積になります。
 
2000万トンでもびっくりですが、これは1日分だけを考えた場合の量です。
ですが、年間を通じて電力を安定供給するためには、夏場に発電した電力を冬に使えるようにしなければなりません。
それに必要な充電設備は、前述の一日分の10倍を軽く超えるはずです。
充電池なら、2億トン以上の充電池が必要になります。
 
資源も考えると、2億トンの充電池はあり得ないでしょう。