産業技術総合研究所の再生可能エネルギー研究センター水素キャリアチームと、
東北大流体科学研究所は、アンモニアを燃料にしたガスタービン発電の実証試験を
産総研福島再生可能エネルギー研究所(郡山市)で行い、出力21kWの発電に
成功しています。

アンモニアは着火しにくく、燃焼速度も遅いので、試験では、灯油が7割、アンモニアが3割の混合燃焼としました。
燃焼で排出した窒素酸化物は10ppm未満で、環境基準値をクリアしました。
産総研によると、アンモニアは燃焼しても主に水と窒素しか発生せず、従来の燃料の一部をアンモニアに置き換えるだけで二酸化炭素排出量の削減効果が大きいとのこと。
今後は、アンモニア比率を増加させ、実用化につなげていくことになります。

ただ、アンモニアの化学式はNH₃ですから、アンモニアの比率が高まると窒素酸化物(NOx)も増える可能性があります。
燃焼温度など、窒素酸化物を増やさない技術開発が望まれます。
アンモニア専焼にするには、技術的なブレークスルーがいくつも必要でしょう。
大規模な発電に使用できるかとなると、窒素酸化物に加え、アンモニアの供給にも課題があります。
 正直なところ、私はあまり期待はしていません。

 
なお、アンモニアは劇物に指定されています。