科学的な考察が必要な案件は、司法の場で判断する事は現時点では無理!
なのではないかと私は思っています。
 
 
古い話ですが、2015年4月に福井地裁が出した
『関西電力高浜原発3、4号機の再稼働差し止めを命じる仮処分決定』
に対して、原子力規制委員会は
「事実誤認がいっぱいある。私共の取り組みが理解されていない」と反論しました。

2017年12月に広島高裁が出した
『四国電力伊方原発3号機の運転を差し止め』
については、既に当ブログでも、スピンオフのブログでも扱っています。

『原子力発電の賛否について 3』
リンク:http://imutakatumi.officialblog.jp/archives/22912557.html

『阿蘇山と伊方原発 1』~『阿蘇山と伊方原発 5』
リンク:https://blogs.yahoo.co.jp/imuta_k_atumi/16015410.html
    https://blogs.yahoo.co.jp/imuta_k_atumi/16015432.html
    https://blogs.yahoo.co.jp/imuta_k_atumi/16015494.html
    https://blogs.yahoo.co.jp/imuta_k_atumi/16015499.html
    https://blogs.yahoo.co.jp/imuta_k_atumi/16015518.html



ここからは、私が気付いた点を書きます。
 
福井地裁の判決では、宮城内陸地震で観測された4022ガルを例に、
原子力規制委員会が推定した973.5ガルを超える地震は来ないとの
確実な科学的根拠に基づく想定は本来的に不可能であるとしています。
 
原子力規制委員会が推定した973.5ガルの正当性は置いておくとして、
問題は、ガルに拘っていることです。
 
建築家の間では、ガルよりカインが地震被害に一致することが知られています。
また、地震動から受けるエネルギを算出する際、
カインは二乗すれば(単位質量当たり)エネルギになりますが、
ガルだけではエネルギを計算できません。
つまり、ガルは、地震から受けるエネルギとは直接の関係はないのです。
だから、ガルよりもカインの方が地震被害と一致するのです。
 
 例えば、宮城内陸地震と阪神淡路大震災を比較すると
宮城内陸地震の4022ガルに対し、阪神淡路大震災は818ガルです。
これをカインで比較すると、それぞれ50カイン以下と91カインとなります。
阪神大震災の方が被害は甚大だったのですから、この数値もうなづけます。
少なくとも、
ガルの単純比較は、地震の強さを科学的に比較することにはならないのです。
 
ところが、
判決は、ガルばかりを比較しています。
原子力規制委員会がカインでチェックしていないと指摘するなら理解できます。 
ですが、福井地裁の判事たちは、
973.5ガルを4022ガルと比較して満足しているよう見えてしまいます。
 
原子力規制委員会は原発のプロです。
それを、素人の判事が上から目線で判決を出すのですから、無理があります。
例えるなら、
プロ野球の審判に対して、野球のルールも知らない素人がケチをつけ、
退場を言い渡したようなものです。
 
 
もし、司法で裁きたいなら、
科学部門を専門とする判事や弁護士、検察官を常設するべきでしょう。
 
私は、原発再稼働派ですので、公平な目で見れているとは限りませんが、
司法の科学面の実力は、少々レベルが低すぎるように思えます。
 
結果、判決は裁判官の感情が表に出てきてしまっているように思えます。