地震予知を調べていると、次から次へと怪しい専門家(?)が現れます。

例えば、村井俊治氏、早川正士氏、高橋学氏らです。

これらの専門家は、肩書きこそ素晴らしいのですが、他分野の専門家であったり、メディアが専門家と紹介していたりで、地震を専門分野として研究している方は居ません。

 

では、このようなエセ専門家は他分野には居ないのでしょうか。

私が気になっているのは、オスプレイの専門家とされているレックス・リボロ氏です。

この方の肩書きは、オスプレイの元主任分析官で、地震予知のエセ専門家の肩書きを超えているとも言えます。ですが、メディアの取材に応えた内容を見ると、肩書きは偽りではないのかと、思いたくもなります。


例を一つ挙げてみましょう。



リボロ氏は、オスプレイの空中給油について、
回転翼モードで補給することができない事実は、予期されなかった航空機の欠陥である」と述べています。

オスプレイは、固定翼モードでは空中給油を行えますが、回転翼モードでは行えません。

それを欠陥だと言うのです。

もし、その考え方が正しいのなら、固定翼の軍用機は、全て欠陥があることになります。

回転翼モードがないので、回転翼モードでの空中給油は不可能です。
つまり、欠陥があることになります。

実に馬鹿馬鹿しい考え方です。

これだけでも、リボロ氏の経歴に疑問が生じます。


更に深掘りすると、リボロ氏への疑念は深まります。


オスプレイのように、固定翼モードと回転翼モードを選べる機体において、どちらか一方のモードで空中給油を可能としたいなら、どちらのモードを選ぶべきかを考えてみましょう。

空中給油は、巡航飛行中に行います。

オスプレイは、回転翼機の離着陸性と固定翼機の巡航性能を狙って開発されたので、巡航飛行は固定翼モードになっています。

オスプレイを固定翼モードで空中給油するように設計したことは、自然な発想なのです。

 


次に、難易度から考えてみましょう。

単純に、回転翼機の空中給油は、固定翼機の空中給油より難しいと言われています。

その理由の一つが、大きな回転翼の下側からプローブ(受油パイプ)を伸ばし、ドローグ(送油ホース)に繋がなくてはならないことです。

オスプレイの場合、回転翼モードであっても、プローブは回転翼から離れた位置にあり、通常の回転翼機ほどの難易度はないと思われます。


あれ? オスプレイは回転翼モードでは空中給油できないはず?」と思われたでしょう。

オスプレイが回転翼モードで空中給油できないのは、オスプレイではなく、タンカー(燃料を与える機体)側の問題のようです。

回転翼機への空中給油は、回転翼機の速度速度が遅いため、固定翼機のタンカーは失速を避けるためにフラップを下げて対応します。

回転翼機には巡航でも、タンカーには着陸態勢を強いられるのです。
回転翼機への空中給油は、タンカーにとっても難易度が高いのです。

オスプレイの回転翼モードでの最高速度が低くく、固定翼のタンカーが対応できないため、回転翼モードでの空中給油はできないとされているようです。

難易度の面からみても、オスプレイに回転翼モードでの空中給油能力を与えなかったのは、『欠陥』とは程遠いものと言えます。

 

ただ、回転翼モードでも空中給油できるなら、その方が良いはずですね。

ならば、どんな時に回転翼モードで空中給油が必要になるのでしょうか。


まず、固定翼モードに転換できないことが、絶対条件になります。

当然です。

固定翼モードの方が空中給油の難易度が下がるのですから、転換できるなら必ず固定翼モードで空中給油を行うはずです。回転翼モードで空中給油が必要になるのは、固定翼モードへの転換ができない場合に限られるのです。


次の条件は、空中給油ができないと着陸可能な地点まで飛行できない場合です。

オスプレイは、離着陸時以外は、原則的に固定翼モードで飛行します。

離陸後に固定翼への転換ができない故障が発生した場合も、そのまま引き返して着陸すれば良いので、問題になりません。

着陸直前に燃料切れで着陸できないことも考えられません。

通常の飛行では、回転翼モードで空中給油できなくても、全く問題ないのです。

考えられるシチュエーションは、実戦において、戦場に着陸して兵員を下ろしたり拾ったりして帰還する場合です。

オスプレイは、回転翼モードでは航続距離が短くなります。

戦場から離脱する際に、固定翼モードに転換できなければ、基地まで飛べない可能性が出てきます。かと言って、戦場に留まるわけにもいかないでしょう。

このような場合には、回転翼モードでの空中給油は必要になるかもしれません。

ですが、基地までの燃料は足りなくても、途中の艦船まで燃料があるなら、艦船のヘリポートに緊急着艦すれば済みます。

航続距離の届く範囲に、オスプレイが着艦できる味方の艦船がないなら、いよいよ空中給油が必要になります。

ですが、空中給油が『必要』と『可能』とでは、意味が違います。

空中給油は、敵の戦闘機の格好の的になってしまいます。制空権が無い空域での空中給油なんか、自殺行為です。
制空権があって、タンカーを振り向けられる場合に、空中給油が可能になります。

では、オスプレイが回転翼モードでの空中給油が必要になる条件をまとめましょう。

・実戦である。

・戦線に回転翼モードで着陸し、直ちに離陸&離脱する必要がある。

・離脱時に固定翼モードに転換できない。

・回転翼モードでは、基地や着艦可能な僚艦まで帰還できない。

・空中給油を行う空域の制空権がある。

・タンカーの回航が間に合う。

 

少なくとも以上の状況下にある場合のみ、オスプレイの回転翼モードでの空中給油機能が意味を持つのです。

あり得ない状況ではないと思いますが、オスプレイが退役するまでに一回有るか無いかの極めて稀なケースと言えます。

このような稀有なケースを取り上げて『欠陥』と言うのは、専門家の意見としては首を傾げてしまいます。

 



本件以外にも、リボロ氏の発言には首をかしげる部分があります。
(肯ける部分もあるにはあるのですが・・・)
私が気にしているのは、国内の主要なメディアがオスプレイ避難のためにリボロ氏の意見を報道していることです。
少し調べれば疑問を呈する内容の発言をする人物の意見を垂れ流すメディアは、放送法の改正を目論む政権に口実を与えることにならないかと、危惧しているのです。