「科学技術は、時代と共に発展してきた」
これに対する反論は、半年前にしています。
同じように、
「今は出来なくても、将来は科学技術が発達し、必ず出来るようになる」
というのがあります。
実は、
どんなに科学技術が発達しても、永久に実現出来ない
ものも、あるのです。
 
技術的な限界は、技術の発達と共に越えていくことが可能です。
ですが、物理的な限界は、越えることは出来ないのです。
そして、
一般の方は、それを理解していない場合がほとんどであるように見えます。
 
少し科学に興味がある方は、
「光より速くなれない」
という相対性理論によって示されたものを思い出されるでしょう。
それも、物理的な限界の一つです。
 
他にも、身近なところでは、こんな例もあります。
「A市から100km離れたB市まで、時速100kmで1時間で行ける。
科学技術が進歩すれば、時速100kmでも30分で行けるようになる」
こんな事は、あり得ませんよね。
誰でも分かる物理的な限界によるものです。
 
もちろん、
「科学技術が進歩すれば、時速200kmになり、30分で行けるようになる」
との指摘は分かります。
ですが、時速100kmでなければならない場合もあるのです。
例えば、
「時速100kmなら急カーブでも人は潰れないが、時間がかかる。
時速200kmなら早く着くが、急カーブの遠心力が4倍になり潰れてしまう」
技術がどれほど発達しても、
物理法則による限界(遠心力)を越える事はできないのです。
 
こんな事を言うと、
「物理法則も新しい法則が次々と見つかってきたではないか!
今の法則が正しいと考えるのは間違っている」
と指摘されてしまいます。
確かに
今、人類が知っている物理法則は、もしかしたら間違っているかもしれません。
ですが、
物理法則は、実験や観測で立証されているので、大きな間違いはないでしょう。
少なくとも、私たちが感じられる世界で差がでるような発見は、ないと思います。
 
例えば、
ニュートンの物理法則は、アインシュタインの相対性理論で書き換えられました。
でも、通常の生活では、ニュートンの物理法則で充分なのです。
相対性理論では、
「運動する物体の時間は、静止している場合より遅くなる」というのがあります。
仮に、私が1時間の散歩に出かけたとします。
1時間後に帰宅した時、私の腕時計は相対性理論が示すように遅れている筈ですが、
パソコンで計算しようとしても有効桁数を超えるほど微小な遅れでしかないのです。
新しい物理法則が見つかったとしても、
実生活においては、今までの物理法則を覆すような違いは現れないでしょう。
 
 
さて、最後に希望を語りたいと思います。
現在の物理法則は、我々の宇宙の誕生の瞬間に決まったそうです。
将来、宇宙誕生直後の素粒子発生の仕組みが解明され、
物理法則がどのような仕組みで生まれるのか分かったなら、
是非とも、その発見者の公開講座を聞いてみたいものです。
 
楽しみです。