NASAは、43億年前の火星には海が広がっていたという推定を発表しています。
43億年前に存在していた水量は、少なくとも2000万km³にも及び、
低地となっている火星の北半球に広がり、表面積の19%を占めていたとそうです。
場所によっては、深さ16000mに達したと推定しています。
推定は、ヨーロッパ南天天文台の超長基線望遠鏡(VLT)とハワイのケック天文台、
NASAの赤外線観測施設による観測結果から得た火星表面の水と重水の比率や、
45億年前の火星由来の隕石等から、太古に存在した水の量を推定したそうです。
 
 
さて、火星の19%を覆った水はどこに行ったのでしょうか。
NASAの推定では、87%が蒸発し、残りは両極の氷として残っているそうです。
つまり、今の火星に残っている水は、260万km³だけです。
地球上の水は、14億km³と言われていますから、0.2%にも満たない量です。
火星の脱出速度は地球の半分以下ですから、地球よりも水蒸気を失いやすいのです。
 
当blogでは、以前に火星のテラフォーミングに触れています。
 
この時にも、過去の火星について研究する必要性を書いています。
「テラフォーミングをしたら、火星の極冠の水も失いました」では、笑えませんから!