暖かきは
    良きことなりと
       うそぶいて


近年、高緯度に領土を持つ国で、地球温暖化を歓迎する声が上がっています。
その主な理由は、耕作に適さなかった寒冷地で農耕が可能になるとの期待と、北極海航路が砕氷船を必要としなくなる期待からです。

しかし、現在の寒冷地の多くは永久凍土や泥炭地で、温暖になっても耕作はおろか、泥濘んで近付くことも難しくなると思われます。
一方で、現状の耕作地は、頻発する異常気象などで収穫が落ちる可能性が高く、ロシアやカナダのように広大な寒冷地があっても、トータルで収穫量は低下する可能性もあります。

地球温暖化は、少なくとも人類にはマイナスでしょう。
もちろん、地球温暖化が不可避だと分かった際には、温暖化のメリットを探さなければなりませんが、現時点では、デメリットの大きさから温暖化を歓迎する気持ちにはなれません。