健康法として、ウォーキングがありますね。ウォーキングは、中強度の運動として、手軽で効果もあることが知られています。
運動量の目安として、以下のような数字があります。

・早足:8000歩  20分 (標準)
・早足:7000歩  15分
・早足:5000歩   7分半

3種類あるのは、標準パターンができない場合に、代替のレベルとして出されています。
これが、勘違いの元となって、「20分間で8000歩、歩かなければならない」と思い込んでしまう方がいます。
なぜ、このような勘違いを招くのかというと、時間は20分から15分に4分の3になっているが、歩数は8000歩から7000歩と8分の7にしかなっていないからです。1時間の歩数は、24000歩から28000歩に増えています。
そのため、ウォーキングの強度を増すことで、短時間でも同じ効果を得られると思い込んでしまうのです。
同様に、3段目も、時間は半分の7分半になっているのに、歩数は5000歩にしか減っていません。1時間の歩数は、40000歩にもなっています。短時間で効果を得るために、負荷を上げているように見えます。


私も、最初は勘違いしました。(^_^*)
同時に、不可能なレベルの激しい運動だと気付きました。( ^ω^ )

日本人の平均的な歩幅の70cmを基準にすると、8000歩は5.6kmになります。これを20分で歩くには、時速16.8kmになるます。これは、競歩(男子20km)の世界記録(時速15.7km)より速いのです。
1秒間の歩数でも、6.7歩もあります。
のんびり歩くと、1秒間に1.5歩くらいです。入場行進では、1秒間に2歩です。100m走のトップ選手でも、最高で1秒間に4.7歩と言われています。
1秒間の6.7歩は、スポーツ史に残るくらいの驚異的な歩数なのです。

ついでですから、他の二つも計算してみましょう。
15分で7000歩ですから、4.9kmを15分です。時速は、19.6kmになります。
これは、5000m走女子の学生記録とほぼ同じです。学生女子のトップ選手の全力疾走と同じ速さ・同じ距離を、ウォーキングと称して歩くのです。
歩数も、1秒間に7.8歩ですから、短距離のトップアスリートの1.5倍以上という速さです。

7分半で5000歩となると、もう漫画のようなレベルです。
3.5kmを7分半ですから、時速は28kmにもなります。
ここまで来ると、3000m走の男子世界記録より早く、1500m走の男子世界記録とほぼ同じという速さです。
オリンピックの3000m走に出場したら、歩いているのに世界記録を叩き出し、金メダルまで取ってしまうのです。
1秒間の歩数も11.1歩となり、人類には敵なし! ハチドリ(羽ばたき22〜80回/秒)には及ばないものの、ツバメ(7回/秒)より多く、スズメ(11〜13回/秒)並のレベルなのです。


私は、これらの尋常ではない速さに気付いたので、解釈を間違っているとわかりました。

実は、8000歩と20分は独立した数字であって、『20分間に8000歩』の意味ではないのです。
『8000歩、または中強度の運動を20分間』という意味だったのです。
『7000歩、または中強度の運動を15分間』は、「ダイエット効果はないが、健康維持の効果がある」との意味だそうです。
『5000歩、または中強度の運動7分半』は、「鬱や認知症に効果がある」レベルだそうです。

でも、歩数と運動時間が比例しないのは、なぜなのでしょうか。
『8000歩、または20分』などは、統計的に見つけられたもののようです。

「ふ〜ん」て感じです。

ちなみに、無理矢理に関係式を作ってみたところ、S:運動時間(秒)とW:歩数(歩)の関係は、以下のようになりました。

W=(S^2.296)× 804826 - 51348131

この関係式を用いると、64秒間の運動は歩数0歩分となり、やっても意味が無さそうです。
一日中(24時間)運動を続けても、52754歩分の運動に止まります。これは、7時間20分で歩けます。のんびり歩いても、10時間は掛かりません。
でも、8000歩も歩こうと思うと、1時間以上も掛かります。それよりは、20分間の運動の方が効率的です。
では、どのあたりで運動するよりウォーキングが効率的になるのでしょうか。
計算したところ、およそ2時間55分、21000歩くらいで逆転するようです。
つまり、3時間以上も運動するくらいなら、同じ時間をウォーキングした方が効率的となります。

まあ、これは関係式が正しい場合の話です。
ただ、『7000歩、または15分』などのデータは、ちょっと気になりますね。


「じゃぁ、お前はどうなんだ?」と問われると、返す言葉もありません。
新型コロナウィルス感染症が蔓延する前は、1日に10000歩くらいは歩いていた。
ですが、この御時世ですから、最近は大幅に減っています。
ちょっと頑張らないとダメですね。 (^_^;