お酒に弱い人は、癌になりやすいのか? なりにくいのか?

 愛知県がんセンターと岡山大学の研究チームは、癌患者4099人と癌未経験者6065人について、飲酒による発癌効果と、酒量が少ないことによる保護効果を調査しました。
 それによると、頭頸部癌、食道癌、胃癌は、発癌効果と保護効果の両方が見られるが、発癌効果の方が強く、大腸がんは、保護効果のみが見られたそうです。
つまり、お酒に弱い人は、少量の飲酒でも頭頸部癌、食道癌、胃癌のリスクが高いということです。
一方、大腸がんは、飲酒による発癌効果は見られず、酒量が減ることによる保護効果が見られるということです。

ところで、『お酒に弱い』とは、どういうことなのでしょうか。
人体に入ったアルコール(C2H5OH)は、アルコール脱水素酵素(ADH)やマクロソームエタノール酸化系(MEOS)によってアセトアルデヒド(C2H4O)に変化します。
アセトアルデヒドは、2型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)によって酢酸(C2H3OOH)に変化します。酢酸は、水と二酸化炭素となって体外に排出されます。
問題は、中間生成物のアセトアルデヒドです。
アセトアルデヒドは、人体には有害で、体内にアセトアルデヒドが増えると、顔が赤くなる、呼吸が早くなるなどの症状が出ます。
通常は、ALDH2によって分解されるのですが、日本人は、二つあるALDH2を産生する遺伝子を一つしか持たない人が約4割、全く持たない人が5%ほどいます。このような人が、お酒に弱いと考えられています。
(ALDH2を産生する遺伝子が書き換わって、分解能力がない)
お酒に弱い人は、アセトアルデヒドが体内に滞留するので、問題が生じやすいと考えられているわけです。


私も、お酒には弱いので、滅多に飲みません。
父は強かったのですが、母は弱く、私に似ています。
ブログでも公開しているように、私は直腸癌を患いました。
直腸癌は、大腸癌の一種ですから、冒頭に書いた研究どおりなら、お酒をほとんど飲まない私は癌になりにくいはずですが、現実は違っていました。

癌になるか、ならないかは、運(確率)によるところもあります。
誰の体にも、癌細胞は常に存在すると言います。
それが病気としての癌にならないのは、免疫によるものです。
癌になる確率を下げる方法の一つとして、癌細胞の数を増やさないことだと思います。
癌細胞の数を増やさないために、飲酒はなるべく避けた方が良いようです。
特に、お酒に弱い人は、なるべく飲まないようにしましょう。