5年前、当ブログで紹介した腸内細菌ですが、先月、NHKの『ヒューマニエンス』で最新の研究が紹介されていました。


野生の哺乳類では、離乳期に、親の糞を子が食べるのだそうです。糞の中には、腸内細菌がいるので、それを取り込むためなのだそうです。
この行動は、パンダでも見られるそうです。本来は肉食のはずのパンダにとって、笹を消化できる貴重な腸内細菌を親から受け継がなければ、生存に直結するのでしょう。

さて、人類ですが、どうやら出産時に母親の腸内細菌を受け継ぐそうです。
出産が迫ると、膣内のビフィズス菌を増やし、胎児が産道を通る際に取り込ませるのだそうです。
このため、母子の腸内細菌は類似性が高いが、出産時に産道を通らない帝王切開の出生児は母親との類似性が低いのだそうです。

私は、帝王切開で生を受けました。
子供の頃はお腹が弱かったのですが、もしかすると、母から腸内細菌を受け継がなかったことが原因かもしれませんね。



さて、5年前の記事はどうだったでしょうか。

この時は、母乳では腸内細菌を受け渡していないとの結論でした。
母乳には、腸内細菌はいないこともわかっています。
ただ、腸内細菌を取り込むルートは、様々あるそうです。そうでなければ、帝王切開で生まれた私は、生きていないでしょう。

この時の主題は、「ハオリムシが共生細菌をいつ取り込むのか?」でしたね。
ハオリムシは、消化器官を持たないことが知られています。消化器官を持たないので、共生する硫黄酸化細菌から有機物を得ています。
ところが、ハオリムシの幼生は、硫黄酸化細菌とは共生せず、自らの口と消化器官で外部から有機物を取り込んでいます。
どこかで、共生細菌を体内に取り込む必要があるのですが、いつ、どうやって取り込むのか、わかっていませんでした。

今回、改めて調べたところ、「幼生の段階で、共生細菌が体表面に感染し、後に体内に取り込まれる」との説があることを知りました。
現在は、JAMSTECの一般公開が行われていないので、研究者に質問をぶつけたことはありません。一般公開が再開されれば、聞いてみたいと思っています。