『池袋の暴走事故』として知られる事故の一審の判決が出ました。

禁錮5年。
実刑でした。

個人的な感情としては、反省の態度が皆無なので、求刑通りの禁錮7年を期待していましたが、判決は妥当なところだろうと思います。

世間では、「刑が軽い」との意見もありますが、少々感情に流されている感があります。


この事故の最大の問題点は、加害者に反省が見られないことです。更には、加害者が、俗に「上級市民」と言われる社会的地位がある人物だったことです。
つまり、社会的地位を持つ人物が事故を起こしたが、全く反省が見られない点が、加害者への怒りとなり、強い罰を求める気持ちになっています。

確かに、加害者の反省の無さは、呆れるばかりです。その内容も非論理的で、理系のキャリアが言うこととは思えません。
(※具体的な矛盾点は、スピンオフ・ブログに書いているので省略します)

ですが、被告が意図して事故を起こしたわけではなく、事故前に意図的な危険運転を続けていたわけでもありません。飲酒運転でもありません。
事故自体は、加害者の過失によるものです。
つまり、私達も起こす危険性がある事故なのです。
「加害者が高齢だったのに運転を続けたから事故に繋がった」と考える方もいるかもしれませんが、高齢でなければ起きなかったと断言することはできません。
若い世代でも、起こしてしまう可能性がある事故です。
現在まで無事故無違反の伊牟田ですが、その私も起こす可能性があるのです。
2019年には、3215人が交通事故で亡くなっています。あの2人だけでなく、その1000倍以上が、交通事故で亡くなっているのです。
池袋暴走事故だけを特別扱いにすることはできません。


一つだけ、判決に不満を言うなら、求刑通りでなかったことです。

求刑から減刑した理由は、社会的制裁を受けたからだそうです。
ですが、社会的な批判を浴びた理由は、被告に反省が全く見られないからです。そして、これほど批判を浴びながら、無理筋の弁明で無罪を訴えたからです。
これでは、社会的制裁を受けても仕方ありません。
更には、直ぐには逮捕・拘束されず、 一般人との差が批判されました。
社会的制裁を受けたと言うより、社会から保護されていた印象が残ります。 
逆に、ここまで反省がない被告でも禁錮5年なら、最高刑の7年は誰に出すのかと。

真摯に反省していれば、禁錮3年・執行猶予5年くらいだったのでは、と思います。反省の無さが実刑判決に繋がったので、結局、本人も損をしているとも言えますね。


判決前、被告は上告しないと言っていたそうですが、これまでの態度から、たぶん上告すると、私は思っています。

控訴期限は、9月16日になるはずです。
可能性は低いかもしれませんが、被告が控訴しないことを願っています。