当ブログを読むような方には、赤字国債の使い途は、釈迦に説法でしょう。
でも、語らせてもらいます。


赤字国債は、借金ですから、赤字国債で得たお金は、返済しなければなりません。
なので、赤字国債による収入は、原則として、回収可能な政策に投入すべきです。

政府は、「防衛予算を倍増させる」としており、その財源を赤字国債に頼る計画です。
防衛予算は、国内企業にも多額の装備品販売益をもたらしますが、どんなに好意的に解釈しても、年間5兆円以上の法人税の増収にはなりません。
日本企業の最高納税額は、トヨタの約6600億円です。
これを踏まえると、5兆円の税収増は、有り得ないことがわかります。従業員の所得税増を加える等、最大限に考えても、増加分が1兆円にさえ届くとは思えません。

となると、防衛予算のために発行する赤字国債の償還は、どうやって行うのでしょうか。
現政権は、そんなことは考えていません。


赤字国債は、累積額が莫大になっているため、国内企業は買う余力がなくなっています。
なので、政府は、国内の銀行に一時的に引き受けてもらい、最終的に日銀が引き取っています。
これは、第二次世界大戦中に日本政府が戦費確保のために用いた手段に酷似しています。
財政は、危機的状況なのです。
だから、私は消費税増税に賛成でした。
ただ、消費税だけでは不足しているので、所得税や法人税も、増税すべきと考えていました。法人税を増税する場合に障害になるTPPにも、反対していました。
それなのに、現政権は、「防衛予算に毎年5兆円分の赤字国債を追加発行する」と言うのです。

狂気の沙汰です!

日本の経済も未来も、潰してしまいます。
中国が日本を攻める際には、武力なんか、一切必要ありません。
食糧自給率やエネルギ自給率が低い日本は、海上封鎖でも潰すことができます。
更には、日本が発行した赤字国債を利用する方法も、考えられます。
中国国内の赤字国債を売り浴びせるとか、一時的に円相場を操作し、赤字国債の取引に影響を与えるのでも良いでしょう。
これなら、一切の実力行使はありませんから、日本は武力による応戦は不可能です。
つまり、防衛予算という重荷で、自分で自分の首を絞めることになります。


今回の参議院議員選挙では、私は過去に投票したことがない政党に投票するつもりです。
いつも違う投票行動になるくらい、この選挙は、未来の日本への影響が大きいと考えています。


私と似た考えを持つ方も、全く異なる考えを持つ方も、今回の参議院議員選挙には、必ず投票してください。
今回だけでもキチンと投票しておかないと、強く後悔することになる選挙です。