ここからは、具体的な手法を書いていきます。
まずは、歪を知る手掛かりを得るための研究です。


これまでは、地震の前兆現象は非常に微小だと言い続けてきました。
ですが、歪によって引き起こされる現象は、小さなものとは限りません。
ただ、日々の変化量は、非常に微小な変化となります。

では、どうすれば、歪の量を教えてくれる現象を見つける事ができるのでしょうか?
論理的に探すのは、簡単ではありません。
なのて、論理的に探すのは専門家に任せましょう。
我々アマチュア研究者は、手当たり次第に調べるしかありません。
大事なのは、本当に歪の量を示しているのか、キチンと調べる事にあります。

本当に歪の量を示しているのか、どうすれば分かるでしょうか。
次の三点を満たしていれば、歪を表していると考えてよいと思います。


1.地震発生時に大きく変動していること

ほぼ一定の状態から、地震発生と同時に一方向に数値が跳ねる。
跳ねた後、その値を維持する。
近隣の基準点と同じ動きをしている。


2.平常時はゆっくりと一方向に変動すること

日々の変化は、観測不可能なほど小さい。一年程度でようやく観測可能となる。
変化の方向は、地震発生時とは逆方向で変化しない。
電子基準点のデータから推測される歪の変化と近似している。


3.観測値の場所における解像度がある

震源が浅い地震が発生した場合、震源域と震源域の外側で明らかに異なる観測値になる。
少なくとも、5kmより細かく観測できること。
 

どれか一つだけでは、偶然だと考えるべきです。
また、一度の地震で判断するのは、絶対にダメです。
二度目は、一度目より高い精度で一致していなければ、三度目まで待つべきです。
三度目が二度目より成績が下がったなら、ホンモノではないと断定して良いでしょう。
気に入らないなら、四度目まで待っても構いませんが、良い結果は得られないでしょう。
仮に、良い結果だったとしても、4回の内の2回しか真っ当ではなかったことになるので、
更にもう一度待つべきです。


次回は、具体的な例を示して説明したいと思います。


-地震予知研究の手引き(研究手法2)-