およそ4週間に渡り長々と「地震予知研究の手引き」を書いてきましたが、
今回で終わりです。

今回は、専門家以外の地震予知研究者が目指すべき内容を、一気にまとめます。


1.前兆現象は、2種類探せ!
  ・地震は、地点毎の歪の蓄積を知れば、規模と場所が分かる。
   地震の発生は、発生前に起きる現象を探すしかない。
   なので、地点毎の歪を知る現象と、時期を知るための前兆現象の二つを探せ!

2.歪の蓄積は、5kmメッシュ以下で調べよ!
  ・マグニチュード6クラスでも、震源域の前兆は20km未満。
   だから、歪は5kmメッシュ以下で調べなければ、大地震に成長するか分からない。

3.歪を調べるなら、以下の三点を満足すること!
  ・地震発生時に大きく値が変化する。
  ・地震発生時以外はほとんど変化しない、または、一定のペースで変化している。
  ・地域毎に異なる値になる。

※歪を調べる時に、潮汐による12時間半の周期変化の有無を確認せよ!


4.前兆を調べるなら、以下の3ルートを調べよ!
  ・亀裂が始まる最も初期段階を捉える。
  ・地震が始まる前の前兆を捉える。
  ・地震を引き起こす引き金を探す。

5.地震の規模を無視して前兆との関係を調べよ!
  ・地震の規模は震源域の広さで決まるから、地震発生前の現象には規模は影響しない。
   だから、地震の前兆は、過去の全地震データと比較して調べられる。

6.過去の全地震データをフーリエ展開せよ!
  ・全地震データをフーリエ展開して、内部に隠れている周期性を炙り出す。
   周期の意味を調べれば、地震の引き金が見える。

7.出来上がった地震予知は、検証せよ!
  ・地震予知は、成功例を評価式に当て嵌めて検証する。
   評価結果を受け止め、問題点を解決する、あるいは予知手法を根底から見直す、
   等を実行する。




地震予知は、不可能に近い難しいものだと思っています。
一方で、全く予知できていないのに、平気で有料で情報を流す輩も居ます。
ですので、「もうひとつの豊葦原中津谷」で200件を超える非難記事を書いてきました。

現状の地震予知を支持される方は、私のように地震予知を非難する者を嫌うでしょうが、
出鱈目な地震予知を認めるつもりはありません。
ですが、非難を繰り返すのも、褒められる事ではないのかもしれません。
そこで、「地震予知研究の手引き」をまとめ、真の地震予知が何を満たすべきなのか、
明確にするとともに、アマチュア研究者の力が少しでも地震予知研究の助けになればと、
思っています。


大雑把なプロットは考えた上で書き始めましたが、読み返してみると分かり難いところが
各所にあります。
なので、いずれ整理しようと考えています。


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2016年9月19日 追記

素人研究者の戯言にお付き合い頂き、ありがとうございます。
「研究の手引き」と題していますが、あくまでも巷の有料地震予知に対する非難の一環で
書いたものです。
ですので、正しい研究の進め方とは言い難い内容です。
それでも、巷の有料地震予知の出鱈目さを指摘できるくらいのレベルにはあると思います。
特に、論理的な発想による評価基準を持たない、あるいは明確な最終目標を持たない、
等の研究者とは思えない姿勢は、私以外は相手にもしないでしょう。

私が提案した地震予知の評価基準は、地震予知の目標を明確にする意味も持ちます。
同時に、継続しても期待できない地震予知手法も、洗い出してしまいます。
評価値が0.01を超えないのなら、その地震予知は諦める方が良いと思います。
なぜなら、精度が100倍に向上しても、「価値がある地震予知」とはならないのですから!