既に書いていますように、JAMSTEC横浜研究所には、地震の研究者が多く居られる
そうです。
展示も、地震計を用いた震源予測、液状化実験ボトル、DONETのリアルタイム表示等の
展示がありましたが、私が見たのは寒天断層実験でした。
残念ながら、写真を撮っていませんでした。
ですが、日本地震学会にほぼ同様の写真があったので、参考に掲載します。

寒天断層実験

断層実験は、偏光ガラスに挟まれた厚さ1cm程の寒天を横から押し付けて、断層がずれる
瞬間を高速度カメラで撮影します。
寒天は、上部に切り込みを入れてあるので、押し付けられると逆断層を再現します。
写真では、画面右から押し付けられ、右側の寒天を押し上げながら下に潜り込んでいます。

写真で黒く写っている部分は、応力が掛かっている(歪が溜まっている)部分です。
白く写っている部分は、応力が掛かっていない(歪が解消している)部分です。
この写真は、私が見た実験の結果とは違いますが、雰囲気は伝わると思います。

この実験に関して、私の疑問は、断層の上側と下側で応力のかかり方が異なる点です。
基本的には、上下で対象になるそうです。
また、そうでなければ作用・反作用の考えと一致しません。
ですが、上の写真でも、断層の上側に応力が弱い領域が広がっていることが分かります。
(私が見た実験では、亀裂の移動に同期して、断層の下側に応力が弱い領域が走りました)
私の個人的な見解では、この応力の弱い部分は、地震波としてエネルギを放出したのでは
ないかと考えています。


この寒天断層実験は、JAMSTEC横浜研究所の一般公開で、私が最も興奮した場所
だったのかもしれません。