前回、400℃の法則も、600℃の法則も、
桜の開花を決定する因子ではないことを、1953年の札幌の開花時期で示しました。
 
 
開花予想の対象としている桜は、ソメイヨシノです。
ソメイヨシノは、種を作ることができません。
そのため、ソメイヨシノは人工的に接木や挿木などで増やします。
このような増やし方なので、ソメイヨシノは全国すべて同じ遺伝子を持っています。
ですので、札幌の桜も、東京の桜も、基本的に個体差はありません。
札幌で適用できない法則は、日本のどこでも適用することはできないのです。
 
でも、考え方を変えると、
気温の影響差は、同じ木で行う必要がないことを示しているのです。
気温差が大きな場所の桜を比較すれば、桜の気温の感受性を解明しやすいのです。
 
今、東京にある桜を札幌に移植したなら、
その桜は、元々札幌にあった桜と同じ日に花をつけるはずなのです。 
だから、東京と札幌の比較にこだわっているのです。
 
さて、今回も、グラフをお見せして終わることにします。
(例によって、今回も解説は致しません)

桜開花予測解析1953グラフ3