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カテゴリ: 地球温暖化

アメリカ大統領選挙で、トランプ氏の勝利が決まったようです。
彼は、地球温暖化を否定しています。
世界第2位の温室効果ガス排出国にして、世界の1/6を排出するアメリカが、
勝手気ままに温室効果ガスを出すようになれば、
ただでさえ絶望感が漂うIPCCの報告書に火を点けるようなものです。
まあ、日本の原発反対派にとっては、事実上の追い風になるでしょうけど。


これまでのトランプ氏の言動から見えてくるのは、二つの目的です。
一つは、お金で善悪を判断する姿勢です。
彼にとって、これからの4年間で自分が儲かる社会構造を構築できるかが
勝負だと思っているのではないかとさえ、思えてきます。

もう一つは、極めて強い選民意識です。
彼は、ヒスパニック系の移民を排除すると言っています。
人種差別的な発言もあります。
性別においても、差別的な発言が漏れ聞こえてきます。
トランプ氏を選んだアメリカ国民は、
ヒトラーを選んだドイツ国民を批判できなくなったことだけは確かでしょう。
 

この先、どんな変化が起きるのか分かりませんが、変化することだけは確かでしょう。
その変化に、日本政府が対応できるのか、不安しかありません。

原発廃止論、あるいは原発不要論では、「原発が無くても電力は不足しない」と言います。

東日本大震災直後は、電力不足で輪番制の計画停電が行われましたが、これに対して陰謀説
(本当は電力は足りているが、原発を再稼働するための伏線として電力不足を装った)まで
出てきました。
流石に、陰謀説を主張する原発廃止論者はホンの一部ですが、「電力は不足しない」との
説には知識不足が見え隠れします。


震災直後の電力不足は、大型火力発電所も津波被害を受けていた事が挙げられます。
3月は、季節的に電力需要が低い時季です。
つまり、発電設備には余裕があり、それを利用して発電所のメンテナンスを行います。
ですので、追加で発電できる余力は大きくなく、原発に加えて火力発電所も止まったため、
一気に電力不足に堕ちったのです。
更に、日本特有の問題である50Hz地域と60Hz地域に分かれているため、電力融通に
制約があります。
震災直後の電力不足は、このような事情によるものです。

その後の電力不足は、老朽化で停止中の火力発電所の再起動と大口需要家の節電等で
切り抜け、新規火力発電所の整備、再生可能エネルギー等の発電力の増強で賄いました。

ところで、震災の年の夏、ほぼ原発の発電分に相当する節電が行われましたが、
この節電の8割以上は大口需要家で、一般家庭の節電量は2割にも満たなかったのです。
「電力不足」を訴えているのは大口需要家であって、「電力が足りている」と主張するのは
僅かしか節電していない人々のようです。
この辺りを知った上で「電力が足りている」と言っているなら、厚顔無恥ですよね。


さて、電力不足ですが、現状ではほぼ改善されています。
原発不要論の「原発が無くても電力は足りている」は、現時点では間違っていません。
ですが、これが地球温暖化対策を主眼に考えると、どうでしょうか。
原発を稼働すれば、同量の火力発電所を停止でき、二酸化炭素の排出量を減らせるのです。
「原発が無くても電力は足りる」と考えるより、「火力発電所が無くても電力は足りる」と
言えるようにすべきだと思います。

原発不要論の背景には、政府が掲げる温室効果ガス排出28%削減の目標があるでしょう。
おそらく「政府目標は原発再稼働が前提。だけど原発分は再生可能エネルギで代替が可能」
と考えているのでしょう。

この考えは、三つの誤りを抱え込んでいます。
一つは、政府の削減計画には自然エネルギ分も組み込まれているので、
「原発分は再生可能エネルギで置換」との考えは、再生可能エネルギ分をダブルカウント
している事になるのです。
二つめは、再生可能エネルギによる原発の代替は、発電の性質上、不可能であることに
気付いていない、または安易に考えていることでしょう。
原発は、任意に設定した一定の出力を継続できます。
一方、再生可能エネルギ(一部の発電方式を除く)は出力を一定に保つことができません。
蓄電でこれを解決できるとする考えもありますが、蓄電に必要な設備の規模と能力は、
完全に無視されています。
三つめは、政府の目標を達成するだけで原発不要と考えていることです。
一人当たりの温室効果ガス排出量を地球の吸収能力まで削減するには、
日本では76%の削減が必要です。
政府目標は、これの三分の一しかない実に甘い目標なのです。
しかも、76%の削減自体も、温暖化を改善する値ではなく、これ以上の進行を止めるだけ
の甘めの目標なのです。
IPCCでは、「温室効果ガスの排出をほぼゼロにすべき」と提言しているのです。


温暖化を防ぐには、リスクを背負ってでも対策しなければならない厳しい問題なのです。
「原発不要論」からは、そんな現実から目を逸らしている感情論にしか映らないのです。

原発反対派あるいは廃止論は、大筋では間違っているわけではありません。
原発事故を考えれば、原発を廃止すべきとの理屈は、理解できない内容ではありません。
だから、世論を形成できるのでしょう。

一方で、視野が狭さ、あるいは御都合主義も、見えてきます。
そのひとつが、温暖化対策への反論でしょう。

原発推進派や再稼働派が言う「原発再稼働で二酸化炭素排出量を削減すべき」との意見に対し、「原発分は自然エネルギー発電で賄う」と反論しています。
この反論が正しいなら、原発を再稼働した場合、自然エネルギー発電は停止することになってしまいます。
そんな馬鹿な事はありません。
常識的に考えるなら、せっかくの自然エネルギー発電を止めるのではなく、原発と同量の火力発電を止めることになります。
つまり、原発を止めるのか、火力発電を止めるのか、二者択一なのです。

原発再稼働反対を主張するなら、原発と火力発電のどちらを選択するのか、事故のリスク、地球温暖化のリスクなどを議論すべきなのです。

福島第一原発の事故は、津波が直接的な原因でした。

これに対して、原発反対派は、「地震は予知できないから、原発は廃炉にすべき」と主張しています。
確かに、地震の予知は、現時点ではできていませんし、今後も予知できるようになる可能性は低いと、私自身は考えています。
ですが、原発が強い地震に見舞われたことは、福島第一原発だけではないのに、事故に至ったのは福島第一原発のみだったことを知るべきだと思います。
つまり、地震対策よりも津波対策に重点を置くべきなのかもしれません。

最も重要なのは、原発が必要か否かです。
人類が機械文明を続けていく限り、環境破壊は続きます。
環境破壊には、温室効果ガスの排出のような連続的な破壊と、原発事故のような突発的な破壊があります。
これらを総合的に判断すべきだと、私は考えています。
ところが、原発反対派は、ほぼ感情論となっている点で、寂しいですね。

四国電力の伊方原発3号機が、再稼働しました。
本日(2016年8月13日)午前6時半に臨界に達し、15日には発送電を開始する予定になっています。

私は、原発再稼働に賛成である事を、自ブログで明確にしています。
単純に再稼働に賛成しているのではなく、二酸化炭素を大気中に捨てる事と、核廃棄物の処分や事故のリスクを天秤にかけて、「原発は再稼働すべき」と考えているのです。
地震予知に否定的な私が原発再稼働に賛成の立場を採るのは、不自然に思う方もいるでしょう。
ですが、事故のリスクを超えるメリットが再稼働にはあると考えているのです。

さて、今回の伊方原発の再稼働では、地元の愛媛県だけでなく、隣県の大分県からも反対派が伊方原発前に集まったそうです。
どこの誰が再稼働に反対しても、問題はありません。
ただ、そう遠くない将来に起きるであろう本格的な温暖化の責任が自分たちにもある事は、忘れてはなりません。


最後に、温暖化の責任は、原発再稼働派の私にもある事を、明確にしておきたいと思います。
原発を再稼働しても、温暖化を遅らせる効果しかありません。
温暖化を止めるには、日本人なら、エネルギー消費を4分の1に減らさなければなりません。
原発を再稼働しても、真の二酸化炭素削減目標の一割にも届かない以上、再稼働に賛成しても温暖化の責任から逃れられないのです。

地球温暖化懐疑論に共通する問題点は、地球温暖化のみに焦点を絞っている点でしょう。
この問題は、実は地球温暖化肯定派にも共通するところがあります。
そのため、お互いに都合が良い情報だけを用いて相手を非難しがちになり、
議論が噛み合っていないように見えてしまいます。

この状況は、地震予知肯定派と否定派の議論にも見られます。
こちらも、成功率が高いか低いかの議論となり、やはり都合の良いデータを持ち出して、
噛み合わない議論が続いています。


閑話休題

地球温暖化懐疑論のもう一つの問題は、データの利用の仕方です。
データの中の都合の良い部分だけを抽出して、御都合主義の理論を展開する点です。
(これも地震予知肯定派と否定派の議論に似ているのですが、また機会があれば・・・)
全体としては明らかに気温上昇傾向にあるのですが、太陽活動の増減や大気循環の変化に
よって気温の上昇傾向は短期的な変化をします。
地球温暖化懐疑論は、この部分を抽出して「地球温暖化は嘘!」と言っているのです。
同時に、物事の本質に目を瞑ってもいるのです。

地球温暖化は、二次的な問題にすぎません。
問題は、化石燃料の使い過ぎであり、その結果、大気中の二酸化炭素濃度が上昇し、
酸性雨、温暖化、海洋の酸性化と酸欠などを引き起こしているのです。
仮に、地球が寒冷化の傾向にあったとしても、人類が行うべき事柄は変わりません。

化石燃料の使用を大幅削減(ゼロに近付ける)しなければならないのです。


★★★  温暖化否定派いわく「寒冷化しているのにデータを改竄している」  ★★★
 
2009年11月にイギリスにあるイースト・アングリア大学(UEA)の
気候研究ユニット(CRU:Climate Research Unit)がクラッキングされ、
地球温暖化の研究に関連した電子メールと文書が公開されたことによって発生した
一連の事件のこと
 
極めつけは、地球温暖化現象が進んでいるように思わせるために、1961年から、
そして、1981年からの過去20年間の気温データが
気温の下降を示しているので、
それを改竄したことを報告するやりとりのメールが存在していることを示唆する
やりとりが存在することである。
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 
 
まず、不法に流出したメールを100%信じることが、私には信じられません。
 
それ以前に、一部の関係者だけがデータを改竄したところで、意味はありません。
気温データは、どこでも公開されています。
気象庁のデータだけでも、1億以上あるはずです。
世界を考えれば、どれほどの量になるのでしょうか。
これを全て矛盾なく改竄するのは、量的に無理だと思いませんか。
しかも、紛争国も含めて行うとなると、奇跡と言うしかありません。
 
実際、気象庁の気温データは改竄はされていません。
だから、私は、前回のような結果を得ることができました。
 
 
逆に、世界中が協力して世界中のデータを改竄できるなら、素晴らしいことです。
その能力があれば、世界の紛争も、世界中が協力して簡単に解決できるでしょう。
 
ただ、その能力はないようです。残念ですが・・・

 
★★★★★★★  温暖化否定派いわく「気温は低下している」  ★★★★★★★
 
過去120年間の気温とCO₂の推移を見ると、
気温は1910年から1940年頃まで上昇を続け、
1940年をすぎた頃から1975年頃までは下降気味で上昇していません。
しかし、CO₂は1946年の第二次世界大戦直後から急増しているのです。
つまり、1946年以降1975年頃まで、CO₂が一貫して増えたのとは対照的に、
気温は上がらなかった。
気温が上昇し始めたのは1970年代半ばからです。
この数十年単位の変動が準周期変動です。
そして、1998年から現在までの約10年間、CO₂急増にもかかわらず、
気温は下がり続けています。
これから約20年間は、気温は下がると思われます。
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 
 
個人で地球規模の気温上昇を調べるのは、容易ではありません。
ですが、地球規模の気温変化は、海水温に強く影響を受けています。
潮岬も、周囲を太平洋に囲まれているので、海水温の変化に影響を受けています。
潮岬の気温変化を調べれば、地球規模の気温変化も推定できるはずです。
 
そこで、潮岬の気温の記録が残っている1913年以降を
温暖化否定派が、気温が上昇していないという1946年から1975年まで、
および1998年から2007年までと、
それ以外にあたる、1913年から1945年、1976年から1997年まで、
一次回帰によって気温の上昇率を計算してみました。
 
その結果、面白い結果がでました。
 1913~1945年 100年で0.027℃の上昇ペース
 1946~1975年 100年で0.743℃の低下ペース
 1976~1997年 100年で3.433℃の上昇ペース
 1998~2007年 100年で6.666℃の低下ペース
 
なんと、温暖化否定派の主張が証明されました。
でも、ちょっと変なデータもあるんですよ。
 1913~1945年 平均気温=16.42℃
 1946~1975年 平均気温=16.83℃
 1976~1997年 平均気温=16.97℃
 1998~2007年 平均気温=17.56℃
 
そうなんです。
各期間の平均気温を比較すると、確実に上昇しているのです。
 
実は、1940年から1960年頃にかけて高温が続いたのですが、
1960年頃から1980年頃は、比較的低温だったのです。
だから、1946年から1975年を切り取ると、気温が低下傾向に見えたのです。
同様に、1990年代は高温でしたが、2000年代は太陽活動の低下もあって、
低温傾向にあります。
 
1913年から1975年までを通して調べると、100年で0.889℃の
上昇ペースなのです。
1946年から1997年までを通して調べても、100年で0.510℃、
1976年から2007年までを通して調べても、100年で3.281℃の
上昇ペースです。
もちろん、1913年から2007年まででも、100年で1.140℃の
上昇ペースです。
 
地球は、確実に温暖化しているのです。
温暖化否定派は、温暖化を否定するために都合の良い期間だけを切り取り、
「温暖化していない!」と強弁していたのです。
  
温暖化否定派のデータは、私には極めて作為的に見えます。
温暖化を否定することで利益を得られる組織が背後にいるのでは? 
とさえ思えるのです。
 
次回は、その「作為」について書きます。

 
★★★★★★★★  温暖化否定派いわく 「海面上昇について」  ★★★★★★★
 
海面上昇はしない。
気温が上昇すれば北極の氷は溶ける。ここまではホント。
実際、溶け始めています。
しかし、北極の氷は海に浮かんでいます。
「水に浮かんだ氷が溶けても水面は上昇しない」というのは小学校の理科で習うはずです。
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 

以上は、温暖化否定派の弁です。
 ですが、これには二つの間違いがあります。
 
まず、融けるのが海氷だけなら正しいのですが、陸上の氷(氷河等)も融けて海に流れ込む事を無視しています。
ただ、南極圏では温暖化で降雪が増えると予想されています。
南極大陸に降雪量が増えれば、後ろから押されるので氷河も流れが早くなります。
トータルとして、海水量が増えるのか、私にはわかりません。
 
では、海水面が上昇するのでしょうか。
温暖化否定派の二つ目の誤りと言うより見落としが問題です。
海水面の上昇は、水温の上昇による熱膨張が主たる要因と言われています。
水の熱膨張率は、20℃でおよそ0.00021/Kです。
表層200m分の水温が1℃上がると仮定すると、約4cmの海面上昇になります。
(注:これは私の概算のため、他者の研究とは異なる数値になってしまいました)
近年の研究では、表層水が深海に流れ込み、深海の水温を上げると指摘されています。
同じ温度上昇でも、より大きな海面上昇になる可能性があります。

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