豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ: 地球温暖化

6月27日、気象庁は梅雨明けを発表しました。

梅雨明けを発表するようになった1951年以降では、最も早い梅雨明けです。


これで心配になるのが、水不足です。

「日照りに不作なし」とは言いますが、影響がないはずがありません。
例えば、クリの収穫が落ちると言われています。
そうでなくても、世界的な食糧不足が問題になっているので、僅かな影響も気になるところです。

別の側面も、問題があります。
おそらく、今後の報道は、こちらになるのでしょう。
それは、生活用水や工業用水の不足、更には水力発電への影響です。
多目的ダムでは、水利権が複雑に絡み合っています。
要は、水の奪い合いになるだろうということです。
これは、政治の問題になるでしょう。



当ブログの過去の記事では、日本の梅雨は、次のような傾向が見られるとしています。

・梅雨入りは、遅くなる傾向にある。
・梅雨明けも、遅くなる傾向にある。
・梅雨の期間は、長くなる傾向にある。

今年の梅雨は、梅雨明けが早く、期間も短くなりました。
これは、今までの傾向とは違っています。


既に、「地球温暖化の影響だ!」と言う人もいるようですが、どうでしょうか。
これまでの傾向が地球温暖化によるものだとすると、今年の梅雨は、その傾向から外れているのですから。

最も怖い想像は、日本付近の気候そのものに、大変革が起き始めているとの考えです。
つまり、これまではゆっくりと変化してきたが、安定性を失い、新しい気候に向かって大きく振動しながら移行していくのかもしれません。
もし、そうであれば、地球温暖化対策は、間に合わなかったということです。



「梅雨」の判定は気象庁や気象台で行うのであって、明確な物理量で判定されているわけではありません。
ですので、統計的には精度はよくありません。
まだ、「地球温暖化対策が間に合わなかった」とすることはできませんが、時間的な余裕は残っていないように思います。


ありとあらゆる垣根や障害を取り除き、早急に対策を進めていくようにしたいものです。


現時点では、日本が消費するエネルギの7〜8割は、化石燃料です。
これを「再生可能エネルギ」と呼ぶと、猛烈に反発されるでしょう。
でも、細かく見ると、再生可能エネルギとも言えるのです。

再生可能エネルギの定義は、地球上の有限な資源を使わないエネルギ源を指します。
厳密な意味では有限な太陽エネルギですが、地球上の資源を直接的には使用しないし、短期的(数万年単位)では普遍的に入手可能なので、再生可能エネルギに含まれます。

再生可能エネルギとして知られるのは、太陽光、風力、水力、バイオマス、潮流、潮汐、地熱等です。
太陽光は、太陽からのエネルギを直接的に利用します。
風力、水力、潮流は、太陽エネルギによる大気循環がもたらす二次的なエネルギです。
バイオマスも、太陽光や水を用いた光合成から得る三次的なエネルギです。
潮汐は、主として、月の潮汐力です。
地熱は、主として、地球内部の核種の崩壊熱です。

さて、化石燃料ですが、元々は動植物の死骸に、熱と圧力が加わって変化したものです。
原料とも言える動植物はバイオマスと同等で、熱源は地熱ですから、太陽の4次的なエネルギとも言えます。
こうなると、化石燃料も、広義の再生可能エネルギとも言えそうですね。



閑話休題

再生可能エネルギは、その多くが太陽エネルギの利用です。
前述の「化石燃料=再生可能エネルギ説」を踏まえると、未来のエネルギ源は、太陽エネルギを出来るだけ直接的に利用するべきとの考え方ができます。

ついでに言うと、「ダイソンスフィア」と呼ばれるカルダシェフ・スケール(文明発展段階の指標)でタイプ2に相当する恒星系が、予想されています。
これは、恒星を包み込む構造物を建造し、恒星が出す全エネルギを受け止め、廃熱として、外面から赤外線を放出する天体様の構造物です。
人類にとって、実質的な最終目標とも言えます。

ラリー・ニーヴンの小説「リング・ワールド」では、ダイソン・スフィアの途中段階のような構造物が出てきます。
KIC8462852と呼ばれる天体は、特異な光量の変化から、リング・ワールドのような形状が推測する説もあります。(諸説あります)

現時点の人類は、カルダシェフ・スケールで最も低位のタイプ1にも達していません。
カルダシェフ・スケールのタイプ1は、惑星内の全エネルギーを利用・制御できるレベルを指します。
人類が、タイプ1を達成できれば、カーボン・ニュートラルを実現した上で、桁外れの発展の余地も生まれます。
だから、タイプ1を達成するとは、具体的にどんな状態なのか、どんな段階を踏めば実現できるのか、個々の段階にはどんな技術が必要なのか等々、考えてみることは有意義だと思います。
また、過渡期には、どんな妥協点が考えられるのかも、考えておくべきでしょう。

最終目標を明確にし、そこへ至る段階を知り、議論し、それぞれを当面の目標に設定し、行動していかなければなりません。
そうしたことをしないなら、「化石燃料は再生可能エネルギである」と言い出す輩も現れるかもしれませんね。


環境省から、脱炭素先行地域の第一弾となる26提案(地域)が、発表されました。

19道県48自治体が対象で、脱炭素社会を目指して、他の自治体に先駆けて再生可能エネルギの普及等の先進モデルを構築していくことになります。

発表された地域は、以下です。


北海道  石狩市、上士幌町、鹿追町

宮城県  東松島市
秋田県  秋田県、大潟村

埼玉県  さいたま市
神奈川県 横浜市、川崎市

新潟県  佐渡市
長野県  松本市
静岡県  静岡市
愛知県  名古屋市

滋賀県  米原市
大阪府  堺市
兵庫県  姫路市、尼崎市、淡路市

鳥取県  米子市
島根県  邑南町
岡山県  真庭市、西粟倉村
高知県  檮原村

福岡県  北九州市
熊本県  球磨村
鹿児島県 知名町


この取り組みでは、2030年までに、電力消費に伴う二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを目標としています。
また、前述の自治体全域が対象ではなく、域内の特定の範囲のみの取り組みとなります。
このように、脱炭素には程遠いものの、漸く本格的に脱炭素社会への移行が始まったと感じる政策です。

これとは別に、建築物省エネ法の適用対象を一般住宅にまで拡大する改正案が、国会に提出されました。
省エネ住宅にすると、電力消費が減り、火力発電への依存を下げる効果が期待されます。
これも、脱炭素社会への段階の一つです。


ただ、不満は山ほどあります。

まず、脱炭素の対象範囲が、発電絡みの領域に止まっていることです。

炊飯はカマド、暖房は暖炉、照明はランプ、暑ければ自動車のエアコンを使えば、電力消費はゼロに近付きます。当然、電力消費に伴う二酸化炭素排出量も、ゼロに近付きます。
ですが、トータルの二酸化炭素排出量は、ほとんど減らないかもしれませんね。
上記は極論ですが、発電絡みの二酸化炭素排出量は、全体の4割くらいですから、この分野だけの取り組みでは、まるで足りません。
運輸関係が、2割近くを占めているので、ここにもメスを入れるべきです。

以前から、当ブログでは指摘しているように、運輸関係の見直しが必要です。
新型コロナで、テレワーク化が進み、通勤の運輸利用が減りました。
ですが、食糧輸送は、膨大な二酸化炭素を排出しています。これを減らすことも、脱炭素社会の一つの在り方だと思います。
これを実現するためには、都市部から食糧生産地に人口を移動させなければなりません。
テレワークが可能な産業には、地方在住者を積極的に採用させるように、優遇税制を設けるのも、案として考えられます。
同時に、温室効果ガス排出税を設け、その税率を段階的に上げていくことで、都市部の食品価格を上げ、人口を食糧生産地に近付けていくのです。
この税収は、温暖化対策費に使用します。

人も物も、なるべく動かさない社会を構築していくのです。
脱炭素社会のモデルの一つになると思います。



今回の脱炭素先行地域には、トヨタが建設を進めるウーブン・シティは対象になっていません。
公募に申請していないのだろうと思います。
ですが、ウーブン・シティの方が、遥かに脱炭素社会の先行モデルとして優秀でしょう。
既存の都市と、新設の都市では、比較はできませんが、私としては、ウーブン・シティの方が興味があるのも、事実です。


KTMMの研究グループは、ベーゼック効果とベルティエ効果を用いた新しい蓄電システムを開発したと発表しました。

研究グループによると、3種類の新素材の開発に成功しました。

一つ目の新素材は、断熱材です。
新素材は、磁界を掛けることで自由電子の動きを制御できます。これをドーナツ状にすることで、熱を封じ込めることに成功しました。

二つ目の新素材は、蓄熱剤です。
Beを含む新素材は、非常に比熱の大きく、大量の熱を蓄えることができます。更に、-153℃を超えると、Beがイオン化することで、蓄熱量を増やします。

三つ目の新素材は、熱電対です。
新素材の組み合わせにより、熱電対の抵抗をほぼゼロにすることに成功しました。
この熱電対を用い。電力をベルティエ効果で熱に変換して、蓄熱槽に保存します。
逆に、蓄熱槽と外気の温度差を利用して、ベーゼック効果で電力を取り出します。


地球温暖化対策が急務の昨今において、再生可能エネルギへの期待が高まっています。
しかし、再生可能エネルギは、発電量を調整できない大きな欠点があり、大規模な蓄電システムが求められています。

今回の新素材は、その蓄電システムに新たな風を送り込むことになると、期待されます。





今日は、エイプリル・フールです。

残念ながら、上記は嘘ニュースです。

ただ、ニュースの中にある「再生可能エネルギは、発電量を調整できない欠点がある」との一説は、事実です。
これを解決する手段は、莫大な量の電力を、何らかの蓄電が必要になります。
現状の蓄電池では、まるで性能が足りません。
Liイオン電池でも、必要量は億トン単位になります。
Liの算出量は、40万トン/年程度ですから、日本一国でLiを独占しても数百年、日本の消費量の2万トン/年ペースなら、数万年も掛かる計算です。
因みに、Liの埋蔵量は1億トン余りなので、全て使っても足りるかどうかです。

現時点で有望なのが、水素の形で保存する方法です。
余剰電力で水素を作り、自動車(FCV)用としたり、電力不足時の電源とするのです。

量的には必要量を保存できそうですが、水素を保存するためには、大量の電力が必要となるため、効率の面で問題があります。
そこで、新しい蓄電システムが、再生可能エネルギの利用には、必須と言えます。


前述の嘘ニュースは、今は嘘ですが、将来的には真実となることを、願っています。



世界は、FCVではなく、EVへ向かっています。ZEVでもなく、EV一辺倒です。
2014年には、フォーミュラeが始まっています。
更には、EVラリーやEV耐久レースも開催されています。


日本は、脱炭素社会への変革で、大きく出遅れている上、モーダルシフトの面でも、ローカル線の廃線のように、完全に方向性を失っています。
唯一、自動車分野だけが、何とか世界の潮流についていっているのが、現状でしょう。
これに、他の業界が追随することが望まれます。

でも、もっと重要なのは、メディアを含む一般人が、エネルギの地球温暖化対策の最終形をイメージできるようになることです。


さて、エネルギの地球温暖化対策は、一般に『電動化』と『再生可能エネルギ』の組み合わせが思い浮かぶでしょう。
ですが、再生可能エネルギは、出力の制御ができないため、電力系統を安定的に運用できません。
この問題を解決できないため、再エネ発電の買取量に制限が課せられています。

問題の解決は、電力会社に押し付ける風潮がありますが、これでは解決はできません。
「科学技術は発展するので、将来的には解決する」と言う人もいます。これは、「原発事故も、科学技術が発展する未来には、問題なくなる」と置き換えたなら、いかに無責任な考え方なのか、理解できるでしょう。
そもそも、科学技術は、人間が発展させるものであって、時間経過で勝手に発展するものではありません。

再生可能エネルギの変動を吸収し、電力の安定供給を可能にするための手段として、次のようなアイデアがあります。(一部、実用化しているものもある)


(1)揚水発電

水の位置エネルギで、電力を蓄えます。
しかし、国内で建設できる所は少なく、新規に蓄電量を増やすことは難しいでしょう。


(2)二次電池(蓄電池)

化学エネルギに変換して、電力を蓄えます。
リチウムイオン電池の場合、最大で約250kWh/tの重量エネルギ密度です。
(容器や制御装置は含まない)
日本の年間発電量は、1兆kWhを超えます。1日平均で、300億kWhです。
1日分の電力を蓄えるには、1億tを超える二次電池が必要になります。
夏場の太陽光で発電した電力を、冬場に使用することも考えられるので、ロスを無視するとしても、数十億tの二次電池が必要になりそうです。
これは、現実的ではありません。


(3)水素

水素の化学エネルギで、電力を蓄えます。
水素は、約4万kWh/tのエネルギ重量密度です。
二次電池(Li+電池で計算)との比較で、エネルギ重量密度は100倍以上です。
また、電池ではないので、単純なタンク(冷凍機能は必要)に保管できます。
そのため、実質的なエネルギ密度は、200倍以上になるでしょう。
更には、リチウム等の貴重な資源も、基本的に使いません。
ただし、効率が低く、水の電気分解に使用した電力の内、最終的に水素燃料電池で取り出せる割合は、23〜52%程度です。これに、水素を液体で維持するための冷凍機にも、大量の電力を消費します。


ここまで、3種類のエネルギを蓄える方法を考えました。
エネルギ備蓄で現実的な選択肢は、水素です。
もちろん、問題は山積みです。
二次電池で同等の電力を保存しようとすると、エネルギ密度が桁外れに足りません。
再生可能エネルギで全電力を賄うことを考えると、1年を通じた発電量と蓄電量の管理が必要になります。
そのため、前述のように、莫大な量の電力を蓄えておがなければなりません。


こういった課題を理解すれば、なぜJRが水素ハイブリッド電車を作るのか、その目的が見えてくると思います。
発電の脱炭素化を電力会社に押し付けるのではなく、広い視野で考えるようにしたいものです。



↑このページのトップヘ