豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ: 研究機関など

JAXA筑波宇宙センターでは、ミニトークショーを聞きました。
私が聞いたのは、「気候変動観測衛星しきさい~地球の彩りを宇宙から~」でした。

しきさいシール

「しきさい」は、多波長光学放射計(SGLI)を搭載し、雲、エアロゾル、海色、植生、雪氷などを観測します。
(リンク⇒http://www.jaxa.jp/projects/sat/gcom_c/ )

自然由来の二酸化炭素は、年間9炭素億トンが循環していると考えられています。
これに対し、人為由来の二酸化炭素は、年間89炭素億トンもあります。
しかし、エアロゾル等によって観測値が乱され、精度の高い観測ができていませんでした。
「しきさい」は、エアロゾルの観測などを行い、気候変動の監視とメカニズムの解明に期待されています。

2017年12月23日に打ち上げられた「しきさい」は、現在は、観測値と実測値の照合などを行い。実運用開始に向けた調整を行っています。
講演された杢野正明氏に伺ったところ、関係する研究機関と連携して、研究機関が持つ実測値との照合を行っているそうです。
その中には、アルゴフロートも含まれているようです。


地球温暖化の観測は、「しきさい」の他に、10月29日に打ち上げ予定の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき2号」や、水循環変動観測衛星「しずく」があります。
日本と欧州が協力して開発を進める地球観測衛星EarthCARE(Earth Clouds, Aerosols and Radiation Explorer)も、来年に打ち上げが予定されています。
少しでも精度の高い観測によって、地球の未来が予測されることを期待しています。

リンク:いぶき2号・・・http://www.satnavi.jaxa.jp/project/gosat2/
    しずく  ・・・http://www.satnavi.jaxa.jp/project/gcom_w1/
    EarthCARE・・・http://www.satnavi.jaxa.jp/project/earthcare/

雨の中、JAXAのつくば宇宙センター特別公開に行って来ました。


JAXA筑波宇宙センター正門

JAXAは初めてです。

そんな中でも、いくつか出会いがありました。

一つは、「しきさい」の講演で、案内をしていた方です。

H2、H3のエンジン開発をしていると、お聞きしました。


H2


早速、H3のエンジンの比推力(ロケットエンジンの燃費に相当)がH2より低下している点をお聞きしたところ、エンジンの効率よりもコストを重視したのとのこと。

比推力はエンジンの性能を示す重要な指標ですが、それが低下することより、コストを重視したわけです。

H3は、使い捨てのロケットです。

一度しか使わないエンジンは、安いほど良いに決まっています。

比推力の僅かな低下なら安い方を優先するのも、方向性として間違っていないと思います。


H2の爆発事故の原因であるポンプのキャビティション対策も、H3にも反映されているとのこと。

その際に、「船のスクリューなら、キャビティションは当たり前」などと、暴言を吐いてしまったことを深く反省しております。


しんかい6500と言えば、支援母船のよこすかを無視することができません。

よこすか全景

ですが、調査船と聞くとコンテナを無視できないのが、伊牟田の悪癖です。

まずは、この写真を見てください。


コンテナ

このアングルは、毎年のように撮影しています。
2016年のコンテナ
2017年は下の写真
コンテナ2017

これらのコンテナには、実験装置が詰め込まれているそうです。
いざ、調査船で調査に行こうとなった際には、コンテナを調査船に積み込みます。
よこすかも例外ではありません。
ただ、しんかい6500を運用するので、昨年のかいめいとは違いがあります
典型がこれでしょう。


IMG_1084

よこすかは、格納庫内にコンテナを搭載しています。
それも、2階部分です。

よこすかにはコンテナのサイズにもよりますが、最大でも6個しか搭載できないそうです。
船体はほぼ同規模のかいめいが10個以上も搭載できる点で、目的の違いを感じます。


コンテナ・オタクの伊牟田の戯言は、これくらいにしておきましょう。 

昨年は展示がなかったしんかい6500ですが、今年は展示されていました。

昨年に行われた耐圧殻内の大改修後では、耐圧殻の状態も確認されました。

潜水調査船において、耐圧殻は、浮力材と並んで重要な技術です。

 
しんかい6500全景


中国の7000m級潜水調査船蛟竜は、耐圧殻はロシア製、浮力材は欧州の市販品
使用しているそうです。(しんかい6500は、いずれも日本製)

蛟竜の運用最大潜航深度はしんかい6500上回る7000mですが、
安全限界でみると、しんかい6500の10050mに対し、
蛟竜は9625m(あるいは7700m)となっています。

蛟竜しんかい6500を超えることを目標としていたので、
少々無理をしているように思えます。

それは、ライフサポート時間(緊急時の生存可能時間)にも現れていて、
しんかい6500の129
時間に対して、蛟竜は84時間と短くなっています。

もちろん、設計が20年も新しいので蛟竜の方が優れている点もあるのですが、
乗るのはちょっと怖いですね。

 

 

さて、しんかい6500の耐圧殻ですが、実物を作る前に試験を行っています。

JAMSTEC横須賀本部には、その試験装置があります。


高圧水槽実験

実物の3分の1ほどのサイズの耐圧殻を試験装置に入れ、圧壊するまで加圧しています。

その結果、目標深度6500mの約2倍の13200m相当の圧力まで耐えています。

下の写真は、13200m相当の圧力で圧壊した試験用耐圧殻です。


耐圧殻圧潰
 

昨年の大改修で、耐圧殻の検査も行われましたが、製造当時の状態が今も維持されていた
そうです。

近年、後継機しんかい12000の話が出ていますが、中々予算化が進んでいません。

しんかい6500でも13000mに耐えられるから、
しんかい6500でマリアナ海溝も潜ってしまえばいい」と冗談が出るほどだそうです。

 

ちなみに、しんかい6500は老朽船です。

老朽船とは、船齢が20年を越えた船を指します。

しんかい6500は、1989年に完成していますから、30年近い雲尿実績があります。
潜航回数も1500回を超えており、数々の成果と共に、30年に渡って世界の先端を
走り続けてきた性能と信頼性は、誇るべきものだと思います。

どこかの誰かは、「2位じゃダメなんですか?」とおっしゃいましたが、
30年も経過した老嬢にこれからも仕事をさせるのではなく、
しんかい12000を建造し、役割を分担させていくべきだと、私は思います。

JAMSTEC横須賀本部の2018年一般公開に行ってきました。
展示船は、昨年、一昨年とかいめいでしたが、今年はよこすかでした。

よこすか1

御存知の通り、よこすかは、しんかい6500の母船です。

しんかい6500

しんかい6500は、昨年は改修中だったので、展示されていませんでした。
今回は、横須賀本部での一般公開では、改修後は初めて展示のはずです。

ところで、4月には宮崎でよこすかしんかい6500を展示しています。

つまり、よこすかしんかい6500を搭載していたのです。
では、どうやってしんかい6500を下ろしたのでしょうか。
質問してみたところ、よこすかを船尾付けで接岸して下ろすのだそうです。
今回も、まず船尾付けで接岸してAフレームクレーンでしんかい6500を下ろした後、改めてよこすかを左舷付けで接岸したのだそうです。
よこすか

残念ながら、腰痛が出てしまい、思うように行動できませんでした。
と言いつつ、いくつか面白いネタも仕込んできましたので、機会を見て紹介していこうと思っています。


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