豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ: 研究機関など

今回の横浜研究所の一般公開は、昨年よりも少し展示が減っているような気がしました。
特に、長期の気象シミュレーションは、見当たりません。
温暖化をテーマにした展示は少なかったように思います。

温暖化関連では、セミナーの『北太平洋に棲むプランクトンの多様性と生産力』くらいでした。

当セミナーの概要は、プランクトン生息数の方程式化でした。
プランクトンの生育には、主として日照と栄養塩の濃度が関係します。
熱帯の海では、日照が充分にあり、プランクトンの生育は良好です。
その結果、栄養塩はプランクトンに取り込まて、濃度が下がります。
一般に、熱帯の海は透明度が高いものです。
これは、プランクトンの密度が低くく、視界を遮るものが少ないためです。
実は、熱帯雨林でも、土壌の栄養価が低い事が知られています。
これも、海洋と同じ理由によるもので、充分な日照と雨があるので、土壌内の栄養分は樹林に吸い取られてしまうのです。それ故、熱帯雨林は伐採すると砂漠化しやすいのです。

閑話休題。
講師のスミス氏によると、栄養塩が充分にあれば、大型のプランクトンが増えるのだそうです。
結果的に、プランクトンの種類は多様化するのです。
一方、栄養塩が少ないと、大型のプランクトンには厳しい環境になるため、生息できるのは小型のプランクトンに限られていきます。
また、プランクトンの生産力は、栄養塩が少ない環境ではプランクトンの大小の影響は小さく、栄養塩が多い環境ではプランクトンの大小で大きく変化します。
下のグラフのようなイメージになります。
(グラフは伊牟田が作成しました。スミス氏の資料と違っている可能性があります)

プランクトンの生産力

このような特性をプランクトンの多様性や生息数を基にした方程式を研究しているのだそうです。

私は質問できませんでしたが、生物が関係するシミュレーションにおいて、食物連鎖の底辺を構成するプランクトンの状態を簡単な方程式で算出できるなら、大きな武器になるはずです。
このような研究をベースにした研究や発見が増えるのでしょう。


JAMSTECコトクラゲ


JAMSTEC横浜研究所の一般公開に行ってきました。

今回、最も印象的だったのが、スーパーコンピュータ暁光が撤去されていたことです。

暁光



暁光は、20PFLOPsを達成し、昨年末の時点で世界3位(国内1位)の高性能を発揮していました。しかも、設置数を増やし、更なる高性能を狙っていたのですが、開発元企業の社長による不祥事で、半年前に撤去が決まったようです。

理科離れの激しい政治家は、「2位じゃダメなんですか!」と言いましたが、スパコンの性能は順位とは関係のない世界です。高ければ高いほど、有用なのです。
そう思うと、つまらないケチが付いたものだと、残念でなりません。

JAMSTEC横浜研究所の一般公開に来ています。

仕入れたネタは、なるべく早く記事にしますので、御期待ください。

JAMSTEC横浜研究所2018



JAXA筑波宇宙センターでは、ミニトークショーを聞きました。
私が聞いたのは、「気候変動観測衛星しきさい~地球の彩りを宇宙から~」でした。

しきさいシール

「しきさい」は、多波長光学放射計(SGLI)を搭載し、雲、エアロゾル、海色、植生、雪氷などを観測します。
(リンク⇒http://www.jaxa.jp/projects/sat/gcom_c/ )

自然由来の二酸化炭素は、年間9炭素億トンが循環していると考えられています。
これに対し、人為由来の二酸化炭素は、年間89炭素億トンもあります。
しかし、エアロゾル等によって観測値が乱され、精度の高い観測ができていませんでした。
「しきさい」は、エアロゾルの観測などを行い、気候変動の監視とメカニズムの解明に期待されています。

2017年12月23日に打ち上げられた「しきさい」は、現在は、観測値と実測値の照合などを行い。実運用開始に向けた調整を行っています。
講演された杢野正明氏に伺ったところ、関係する研究機関と連携して、研究機関が持つ実測値との照合を行っているそうです。
その中には、アルゴフロートも含まれているようです。


地球温暖化の観測は、「しきさい」の他に、10月29日に打ち上げ予定の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき2号」や、水循環変動観測衛星「しずく」があります。
日本と欧州が協力して開発を進める地球観測衛星EarthCARE(Earth Clouds, Aerosols and Radiation Explorer)も、来年に打ち上げが予定されています。
少しでも精度の高い観測によって、地球の未来が予測されることを期待しています。

リンク:いぶき2号・・・http://www.satnavi.jaxa.jp/project/gosat2/
    しずく  ・・・http://www.satnavi.jaxa.jp/project/gcom_w1/
    EarthCARE・・・http://www.satnavi.jaxa.jp/project/earthcare/

雨の中、JAXAのつくば宇宙センター特別公開に行って来ました。


JAXA筑波宇宙センター正門

JAXAは初めてです。

そんな中でも、いくつか出会いがありました。

一つは、「しきさい」の講演で、案内をしていた方です。

H2、H3のエンジン開発をしていると、お聞きしました。


H2


早速、H3のエンジンの比推力(ロケットエンジンの燃費に相当)がH2より低下している点をお聞きしたところ、エンジンの効率よりもコストを重視したのとのこと。

比推力はエンジンの性能を示す重要な指標ですが、それが低下することより、コストを重視したわけです。

H3は、使い捨てのロケットです。

一度しか使わないエンジンは、安いほど良いに決まっています。

比推力の僅かな低下なら安い方を優先するのも、方向性として間違っていないと思います。


H2の爆発事故の原因であるポンプのキャビティション対策も、H3にも反映されているとのこと。

その際に、「船のスクリューなら、キャビティションは当たり前」などと、暴言を吐いてしまったことを深く反省しております。


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