豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ:自給自足型農業 > 作付品種

一昨日からデメリットを見ていますが、
今日は「3.有機農業、従来型農業と共存できない」を見てみたいと思います。
 
1.健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
2.自然環境を破壊する。
3.有機農業、従来型農業と共存できない。
4.民主主義と共存できない。
5.世界を養えない。持続的ではない。
 

3.有機農業、従来型農業と共存できない

まず、問題になるのが、交配による遺伝子汚染です。
ただ、これは遺伝子組み換え作物に限った話ではありません。
近年では、一代種が増えています。
一代種は、収穫の一部を翌年用の種子にできないので、毎年、種子を購入します。
ですから、遺伝子汚染を受けても、翌年にその種子を使うことはありません。
 
もう一つの問題は、除草剤耐性の遺伝子組み換え作物は、除草剤を使うことです。
これは、遺伝子組み換え作物以外では太刀打ちできません。
 
最後に、制度的な問題として、有機認証を受ける上で、近隣地で遺伝子組み換え作物を栽培していないことが条件になるようです。
また、遺伝子組み換え作物では除草剤を使用するので、これも有機認証を受ける上で障害になります。
 
 
「豊葦原中津谷」では、農薬や肥料をできるだけ使わない農法になる予定です。
これは、農薬や肥料の入手が困難になる事を想定しているためです。
逆に言えば、除草剤を含む農薬耐性の遺伝子操作は、「豊葦原中津谷」には不要です。
ですが、害虫対策の遺伝子操作は、農薬の使用量を減らせるので、「豊葦原中津谷」にはメリットがあります。
有機認証は受けられませんが、「豊葦原中津谷」は自給自足なので影響はありません。
遺伝子組み換え作物は、使いようで有機農法や従来型農法とも相性は良くなる可能性があります。

デメリットを見てきましたが、
今日は「民主主義と共存できない」をまとめたいと思います。
 
1.健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
2.自然環境を破壊する。
3.有機農業、従来型農業と共存できない。
4.民主主義と共存できない。
5.世界を養えない。持続的ではない。


4.民主主義と共存できない。
 
遺伝子組み換えと民主主義が共存できない理由は2つあるそうです。
一つは、遺伝子組み換え産業の存立が情報操作と不可分だからだそうです。
もう一つは、遺伝子組み換えは農業生産の独占と支配を生んでしまい、民主的な社会の維持ができなくなってしまうためだそうです。
 
最初の「情報操作」ですが、私には被害妄想的に聞こえます。
遺伝子組み換え技術は、企業にとっては重要な知的財産です。
当然、企業内から外に情報が漏れることを極度に嫌う事でしょう。
それを外から穿った見方をすれば、「情報操作」とも取れるかもしれません。
 
「遺伝子組み換えは農業生産の独占と支配を生む」というのは、遺伝子組み換え作物では起こりにくいでしょう。
なぜなら、一度入手すれば、種子から採取し続けることができるので、独占することは容易ではありません。
むしろ、一代種の方が、毎年、種子を購入しなければならないので、独占と支配は遥かに強固でしょう。


ネタにしたHPの主張は、どうでも良いレベルです。
ただ、キチンと考えておく必要はあると思います。
 
「豊葦原中津谷」では、一代種を利用しない方針と、以前から書いています。
基本は、自然栽培種を使いたいと考えていますが、入手は容易ではありません。
継続的に栽培可能なら、遺伝子組み換え作物も考えようと思います。

デメリットを見てきましたが、
最後は「世界を養えない。持続的ではない」をまとめたいと思います。
 
1.健康に悪影響を及ぼす可能性がある。
2.自然環境を破壊する。
3.有機農業、従来型農業と共存できない。
4.民主主義と共存できない。
5.世界を養えない。持続的ではない。
 

5.世界を養えない。持続的ではない。

遺伝子組み換え作物は、世界を養えないそうです。
第一に、遺伝子組み換えは高い生産性を保障しないそうです。
第二に、遺伝子組み換えは農薬や化学肥料を必要とする農業であるため、
世界の全ての農民が利用することは不可能であり、不向きだということです。
遺伝子組み換え作物の導入が引き起こす問題は、遺伝子組み換え作物を持つ者と
持たない者の差でしょう。
持たない者は、持つ者の除草剤で立ち行かなくなるでしょう。
もう一つは、生産者が十分な収入を得ると、増産は考えなくなることでしょうか。
どちらも、遺伝子組み換え作物の問題ではなく、むしろ生産者側の問題でしょう。
 
 
遺伝子組み換え作物の問題は、農薬耐性から始まっているように思います。
「豊葦原中津谷」でも、周辺の農地で遺伝子組み換え作物を使うようになれば、農薬の
影響を受けるかもしれません。
その際には、遺伝子組み換え作物に切り替える必要に迫られるでしょう。
その準備は怠らないようにしたいと思います。
 
まあ、「できるのか」と問われても、何も返せません。
 

遺伝子組み換え作物に整理します。
 
メリット
1.害虫被害が少ない。
2.除草剤耐性を持たせられる。
3.任意の栄養価を高める事ができる。
 
デメリット
1.除草剤を含む強い農薬が使われてしまう。
2.遺伝子汚染を起こす。
3.食品安全性を完全には証明しきれない。
 
 
食品安全性については、害虫被害を抑える遺伝子組み換えが問題になります。
昆虫と人類の消化の仕組みの違いを利用して、人には影響がないように作られて
います。
ただ、今後もその仕組みを外さずに、新しい遺伝子組み換え作物を作りだしていく
のか、何の保証もありません。
その意味で、私はちょっと警戒しています。
 
「豊葦原中津谷」としては、多品種の輪作を行うので、個別に遺伝子組み換え作物に
切り替えていくことは容易ではありません。
一方で、原則てして農薬を使わないようにする予定ですので、農薬耐性は不要です。
 
遺伝子組み換え作物のデメリットは避けられないこともありませんが、
メリットは「豊葦原中津谷」では意味を持ちません。
なので、「豊葦原中津谷」としては、遺伝子組み換え作物を使わないことにしようと
考えています。
 

以下は、東大名誉教授で地震予知でも有名(私を含む一部の人の中では出鱈目地震予知として有名)なM氏がTwitterに書いた記事の全文です。

「最近遺伝子組み換えの小麦粉を使った食品を食べるなという警告が見受けられます。特に米国産の小麦粉は要注意です。ある特定の農薬や人工肥料にだけ効く遺伝子操作をし、さらに中毒性(食べずにいられなくなる)があって、肥満になると言います」

これが、東大名誉教授の実力だとすると、情けないばかりです。
おそらく、遺伝子組換え作物を全く知らないのでしょう。

まず、「ある特定の農薬や人工肥料にだけ効く遺伝子操作をし、~」とありますが、この文章の通りなら、農家にはどんなメリットがあるというのでしょう。
ある特定の農薬や人工肥料にだけ効』のなら、通常の農薬や人工肥料には効かないのですよね。これって、使える農薬や肥料が限られるのだから、農家にとって大きなデメリットです。
デメリットばかりの遺伝子組換え作物を、農家が高い代金を支払ってまで使うはずがありません。

正しくは、除草剤に耐性を持たせる遺伝子操作をした作物を指しているのでしょう。
除草剤に耐性を持たせれば、除草の手間が省けるので、労力が減る、あるいは大規模化しても労力は変わらないというメリットが生まれます。これは、農家にとってメリットです。
 
 
元々、遺伝子組み換え作物は、農家にメリットがあるから拡がるのです。
除草剤耐性の他にも、虫害を防ぐ遺伝子組み換えもあります。
つまり、農家の労力を省き、収量を安定させる遺伝子組み換え作物は、高い種苗料を支払っても買う価値があるのです。
そして、温暖化が深刻化して食糧生産が人口増加に追いつかれた時、全世界で遺伝子組み換え作物を使用しなければならなくなると、私は考えています。
 
 
さて、「中毒性(食べずにいられなくなる)があって~」とは、ただの被害妄想ですよね。
中毒を引き起こす遺伝子組み換え作物を世に出すためには、企業側と認可側(政府)の両者が悪意を持って実行しなければなりません。流石に、そこまで酷いことが行われるとは思えません。
 
それに、「食べずにいられなくなる」とは、「何を?」と問い返したいですね。
何を食べずにいられなくなるのか?」と問えば、「遺伝子組み換え作物に決まっているだろう!」と返されるかもしれません。でも、そう思った方は、麻薬中毒のドラマの見すぎではありませんか。
麻薬中毒患者が麻薬を欲しがるのは、陶酔感を与えてくれるのが麻薬だと分かっているからです。だから、陶酔感を得るために麻薬を欲しがるのです。
でも、遺伝子組み換え作物に「食べずにいられなくなる物質」をこっそり入れていても、遺伝子組み換え作物を食べた人は、なぜ食べずにいられなくなったのか分かりません。
それに、単に「食べずにいられない」のですから、遺伝子組み換え作物を選択的に食べることはありません。見た目には、単に食欲が増すだけで、結果的に好きなものを食べすぎるだけです。
偶々、遺伝子組み換え作物が好きならば、遺伝子組み換え作物の売り上げが増すでしょうが、それは偶然でしかありません。
食べずにいられなくなる遺伝子操作を企業側と認可側の両者が悪意を持って行うにしては、そのメリットが偶然にしか得られないのでは、旨味がありません。
 
遺伝子組み換え作物に中毒性を持たせるのは、なさそうに思えます。
 
 
では、遺伝子組み換え作物が万全かと言うと、私には分かりません。
例えば、除草剤耐性の遺伝子組み換え作物の場合、遺伝子組換え自体の危険性よりも、通常の作物の場合よりも多く使われる除草剤の残留の方が怖いように思えます。
世間では、「遺伝子を組み替えているから危険」と考える方が多いように思います。でも、もう一歩、踏み込んで危険性を考えるべきでしょう。
いずれ、遺伝子組み換え作物を避けて通れなくなります。
その時に、遺伝子を組み替えているからではなく、その結果、農法がどう変わったから、あるいは輸送方法がどうかわったから危険性が増したとの視点で捉えておかなければ、本当の危険性を見逃すことになりかねません。
 
 
東大名誉教授のM氏はあの程度ですが、私達はもっと賢くなろうじゃありませんか!
 

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