このようなツイートを見つけました。
簡単に言うと、2軸の稼働台を持つ太陽光パネルです。太陽を追尾することで、1.4倍の発電量を得られるのだそうです。
簡単に言うと、2軸の稼働台を持つ太陽光パネルです。太陽を追尾することで、1.4倍の発電量を得られるのだそうです。
追尾装置ですが、動画では、ハッキリしませんでしたが、構造は赤道儀のようなものでしょう。おそらく、経緯台ではないと思います。
1軸は、地球の自転軸と平行にして、1日の太陽の動きを追尾し、2軸目で、季節の太陽高度に追従するのです。2軸目は、自動にする必要もありません。週に1回も調整すれば足りるはずです。
1軸は、地球の自転軸と平行にして、1日の太陽の動きを追尾し、2軸目で、季節の太陽高度に追従するのです。2軸目は、自動にする必要もありません。週に1回も調整すれば足りるはずです。
発電量が1.4倍になることは素晴らしいことです。最終的に、火力発電も核分裂式原発も、全廃したい私としては、歓迎する成果のはずです。
ですが、残念ながら、これは絵に書いた餅にすぎません。
広い場所に1台だけ設置する場合なら、1.4倍の発電量を得られるかもしれませんが、密集して配置すると、効果は得られません。
なぜなら、パネルを太陽に向けると、その背後に影が落ちます。影になったパネルの発電量は下がります。
ツイートには、同様の指摘がありますが、御本人は完全には理解できていないようです。だから、「影になる場所を避けて、間隔を開けて設置する」と言っています。
間隔を開けて設置してしまうと、南中前後にはパネルを設置していない隙間に陽が落ちてしまいます。その分の発電量は、確実に減ってしまいます。
残念ながら、太陽追尾しても、太陽光パネルでは発電量は増やせません。平地であれば、発電量は緯度と気象で決まってしまいます。
可動式の太陽光パネルは、稼働するための動力で消費する分は、固定式よりも実質発電量が減ることになります。
ツイート主は、「原発に対抗できる」としていますが、ここでも間違いがあります。
太陽光発電が原発を完全には代替できないのは、発電量が足りないからではありません。任意の発電量を得られないからなのです。
原発は、任意の出力を持続できますが、太陽光発電では夜間も悪天候時も出力を維持できず、大きく変動します。これが最大の問題なのです。
これを解決するには、蓄電しかありません。ですが、その量は膨大で、現状ではまるで足りません。量的に解決しようとすると、とてつもない資源量を費やしてしまいます。
現時点では、太陽光発電等の自然エネルギー発電で完全に火力や原子力を代替することは不可能でしょう。
私が、原発の再稼働を容認するのは、そのような技術的な背景があるからです。
ところで、政府は「2050年までにカーボンニュートラルを実現する」としています。
30年後ですから、今の原発の多くは寿命を迎えていると思います。
私は、原発ほ新設には消極的な考えを持っています。そのため、政府の目標を達成するイメージができていません。
私が考える今世紀末の発電は、核融合を軸とし、既に実用化している水力、太陽光、風力、地熱の他、海洋温度差発電、太陽熱発電等を組み合わせる形を想定しています。
政府は、原発の新設に加え、エタノールによる発電を含めているのかもしれません。エタノールは、発酵によって得るので、カーボンニュートラルにはなります。また、基本的には、技術的な難易度も低いので、実現性が高い手法です。
ですが、本来なら食糧や飼料となるものを利用することになるので、食糧自給率が低い日本は、世界から反感を買うことになりかねません。
当ブログは、このような状況を予測し、7年前のYahooブログの時代から、継続して食糧自給率の向上を訴えてきたのです。
原発の再稼働を容認するのは、温暖化を少しでも遅らせ、技術開発を行う時間的な猶予を得るためです。
このあたりの理解が進むことを願って、微力ながら辺境のブログの運営を続けています。
どうか、よろしくお願い致します!