豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (風の谷の生活)

カテゴリ:地球温暖化 > 再生可能エネルギ

風力発電設備は、太陽光ほどではないにしても、風力発電も充実してきています。
2014年度末時点の日本の風力発電設備は、2034基に達しているそうです。
世界全体では、2014年の総設備容量は、約37000万kWだそうです。
 
 順位  国   総設備容量(概算値)
 1位 中国    11500万kW
 2位 米国     6600万kW
 3位 ドイツ    3900万kW
 4位 スペイン   2300万kW
 5位 インド    2200万kW
  :
 19位 日本      293万kW
 
経済産業省が発表した2030年度のエネルギー需要見通しでは、以下のように発表されています。
 
★全エネルギー需要に占める電力の割合 28%
★電力の発電方式別の割合
 ・原子力     20~22%
 ・再生エネルギー 22~24%(内、風力は1.7%分を担う予定)
 ・液化天然ガス  27%
 ・石炭      26%
 ・石油       3%
 
このblogでは、繰り返し書いていますが、太陽光にしても風力にしても、蓄電との関係が気になるところです。
 

再生可能エネルギーによる発電を増す際に最も問題になるのが、電力安定化です。
従来は、電力会社が需要に合わせて発電量を制御し、電力の需給バランスを保ってきました。このバランスがキチンと保たれているから、供給される電気の周波数が一定に保たれているのです。
しかし、再生可能エネルギーの多くは、風まかせ、お日様まかせですから、需要に加えて供給も変動します。更に、電力自由化により、多くの発電事業者が参入することになり、これまで以上に電力の需給バランスを保つことが難しくなっています。
このような状態のままでは、電力系統の周波数が変動し、最悪は、発電機が次々に脱調を起こして切り離され、大規模な停電となる危険性があります。
実際、1987年7月23日に、静岡東部、神奈川西部、山梨中央部、埼玉南部、東京多摩、荒川区、足立区、文京区、北区が停電する事例が発生しています。
この時は、280万戸が最大3時間20分余りに渡って停電しています。
 
再生可能エネルギーや電力自由化によって生まれる電力の需要と供給の乖離を埋めるためには、自由かつ応答性に優れる発電設備を充実させる必要があります。
従来は、主として水力発電所がその役割を担ってきましたが、需要の変動分に加え、供給の変動分まで吸収することは難しく、新しい発電設備の開発が期待されていました。
現時点では、蓄電池が有望と考えられていますが、新たにフライホイール蓄電システムが開発されることになりました。
 
 
フライホイール蓄電システムは、電力を大きな弾み車の回転運動として貯蔵し、必要な時に回転力を再び電力に変換します。
このフライホイール蓄電システムとしては世界最大級の出力=300kW、蓄電容量=100kWhの実証施設が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、山梨県企業局等によって山梨県米倉山に完成しています。
山梨県が運営する米倉山大規模太陽光発電所と電力系統につないで、変動の大きい再生エネルギーの安定的利用に向けた実証試験が行われています。
 
システムの特徴は、イットリウムを含む高温超電導線材を用いた超電導磁石が軸受けとして使われていて、重量4t、直径2mのフライホイールを超電導磁気軸受けが非接触で支えています。
フライホイールは浮上しているため、大型のフライホイールを毎分6,000回転という高速で動かしても、長期間の安定運用が可能になりました。
また、フライホイールを高速回転させると、強い遠心力が働くため、大径化が難しいとされていましたが、FRP製のフライホイールで炭素繊維の織り方を工夫することで直径2mまで大型化することに成功しました。
 
 
フライホイール蓄電システムの実証施設は、米倉山太陽光発電所(出力10000kW)と、山梨県が建設した米倉山実証試験用太陽光発電所(出力1002.6kW)に接続され、日射量などで変動する太陽光発電を安定した電力にして電力系統に送る試験が実施されます。
 

水力発電ダムは、地域に生息する野生生物の約70%を絶滅に追い込む原因になる可能性があるとの研究結果が発表されています。
 
アマゾン中部のバルビナダムの建設により、人造湖のバルビナ湖が形成され、一続きの森林だった地域が浸水して3546の島ができました。
このうち、面積が広い島以外では、過去26年間で哺乳類や鳥類、カメなどの個体数が大幅に減少し、野生動物12万4110種の4分の3近くが絶滅に追いやられる可能性があることが、今回の研究で分かったそうです。
一方、群島の中で最も面積が大きい25個の島では、当初生息していた種の大半が現存すると推定されているそうです。

 
私個人の考えでは、面積が大きな島でも、「陸生の動物は厳しい状況に追い込まれるのでは?」と思います。
特に、行動半径の大きな哺乳類は、水で行動半径を制限されてしまうと近親交配が進み、遺伝的多様性が失われてしまいます。
こうなると、鳥などが外部から新しい病原を持ち込んでしまった際に、簡単に絶滅してしまう危険があります。
また、遺伝子の異常が起きると、それを種の中カバーできなくなる場合もあります。
この類例として、アメリカ南部のミシシッピー州などでは、道路によって生活空間を細分化されたため、哺乳類の近親交配が進む問題が指摘されたことがあります。
この対策として、アニマル・アンダー・パスやアニマル・オーバー・パス等の道路を超える手段は、日本でも実施されつつあります。
 
先の研究ですが、「475ha以上の島は大丈夫」としているようですが、475haはかなり狭い面積です。
コモドドラゴンで知られるコモド島ですが、この島は狭すぎるため、哺乳類の肉食獣が居ないのです。だから、爬虫類のコモドドラゴンが繁栄できているのです。
そのコモド島の面積は、約39000haです。
私には、先の研究結果以上に、バルビナ湖の中の島の生物種は、厳しい状況に追い込まれているように思えます。
 

浮体式では世界最大の出力(7000kW)の洋上風力発電設備が実証試験が行わrています。
風車直径は160m以上、風車の羽の頂点は海面から189mにもなります。沖合20kmに設置されており、発電した電気は海底ケーブルで陸に送られます。
この規模の浮体構造は、中々厳しい要件が並ぶはずです。
残念ながら、詳細な情報が少なく、この記事には、間違っている箇所も多々あると思います。
 
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浮体は、L字型だそうです。
その頂点に約100mの高さの塔を建て、風車を取り付けているようです。
風力発電の効率は実質50%以下なので、風車に掛かる風圧は14000kWを超えることになります。
この構造だと、風向きによっては高い塔と風車に加わる風圧を支えることは難しいはずです。なので、風向きによって、浮体ごと向きを変えるのかもしれません。
ただ、今度はアンカーとのチェーンの取り付け方法が気になるところです。
 
このような施設を建設するのも大切ですが、僅か7000kWの設備で、しかも風まかせですから、相当数を建設しなければなりません。
となれば、海底のアンカーや海底ケーブル、陸上側の蓄電・変電設備も含め、環境への負荷をきちんと確認しながら進めないと、後悔することになります。

日本の電力自体は、100%自給しています。
電力は、発電と需要が完全に一致していなければならないので、
海に囲まれた日本は、他国から電力を輸入できないのです。
 
需要は、時間帯や季節、気象、経済状況などで大きく変化します。
発電は、変化する需要に瞬時に対応しながら出力を調整します。
例えば、一日の変化はこんな感じです。
(原発分に相当する30%を太陽光発電に置き換えた場合も入れてみました)
 
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自然エネルギーは、需要には関係なく発電量が変動します。
となれば、何らかの方法で需要と自然エネルギー発電量の穴埋めをしなければなりません。
現時点では、その穴埋めは火力発電か水力発電が行っています。
ですが、自然エネルギーが占める割合が増えれば、吸収できなくなります。
 
例えば、曇天で無風の場合はどうでしょうか。
太陽光も風力も発電しないので、全電力を従来型の発電設備で賄うことになります。
 
太陽光発電の場合、日中しか発電できないので、夜間は厳しくなります。
先ほどのグラフを例にみると、日没頃が最も厳しくなります。
この日の最大電力量の90%を超える需要があるのに、日没で太陽光発電は止まってしまいます。
 
勝手気ままに発電する自然エネルギー発電を手なずける方法として、充電設備がありますが、その容量は微々たるものです。
将来的には、自然エネルギー発電所で発電した電力で水を電気分解して水素を生産するのが良いと考えられています。
その水素は、自動車などの燃料電池の燃料(水素)に使用するのです。
 
ただ、これではガソリンの消費量が減るだけです。
電力の需要を減らすにはどうすれば良いのか、考える必要があります。
 
 
PS:
ガソリンだけ消費量が減ると、石油精製のバランスが崩れます。
原油には、様々な成分が含まれており、その一部がガソリンです。
ガソリンだけ消費が減っても、他の石油精製物の消費が変わらないなら、
消費されないガソリン(正確にはナフサ)が無駄に余るだけです。
 
一見、上手くいくように見えても、新たな問題を引き起こす場合があります。
大きな視野で、将来の産業構造を創造していかなければならないということなのでしょう。
 

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