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カテゴリ:地球温暖化 > 再生可能エネルギ

風力発電に適している立地は、風通しの良い場所に決まってますよね。
陸上では、山や大きな建造物等の障害物があるので、風が弱まります。
「それなら洋上に風力発電所を作ろう」となりますよね。
でも、風力発電所を作るのに適した浅い海は、多くありません。
深い海では、海底に基礎を築き、洋上の風力発電設備を支えることは、
技術的にも費用的にも、困難です。
そこで、浮体構造の上に風力発電所を建設する案が浮上してきます。
 
浮体構造の洋上風力発電所には、どんな問題があるでしょうか。
まず、波浪に耐える必要があります。
また、潮流に流されてはいけません。
そのためには、どんな構造が適しているでしょうか。
 
イメージ 1
 
上の絵は、一つの案です。
波浪の影響を減らす方法の一つは、水面付近の浮力を減らすことです。
上の案では、深い位置まで浮体を沈め、水面付近の浮力の割合を抑えています。
この構造では、メタセントリック高が低くなるので、復元力が小さくなります。
安定させるためには、重心を浮心よりも低い位置にしなければなりません。
重心を下げる方法として、浮体を繋ぎとめるアンカーチェーンの重さを利用します。
これで、必要な条件を満たすことができます。
ただ、この方法でも、水深は数100m程度が限界でしょう。
また、風を受けると傾きやすい欠点もあります。
これらについても、改善したいところです。
 
いずれ、誰かが優れたアイデアを発表し、運が良ければ実用化するでしょう。
どんなアイデアが出てくるか、楽しみでもあります。
 
期待して待ちたいと思います。
 

太陽光発電の欠点は、
昼間しか発電できないことと、晴天でないと発電量が少ないことでしょう。
 
そこで、考えられたのが、宇宙空間に太陽光発電所を建設することです。
 
宇宙空間では、天気の影響はあるはずはなく、大気による吸収もありません。
 
ただ、ISS(国際宇宙ステーション)のような低軌道に建設したのでは、
軌道の4割は地球の影に入ってしまい、十分には発電できません。
また、発電した電力を地上に届けようとしても、
100分程で地球を1周してしまうので、うまく送電できません。
 
ということで、太陽光発電所を建設する場所は、静止軌道になるでしょう。
静止軌道でも、春分や秋分の時期には、地球の影を通る時間が1時間余りありますが、ほぼ一年中、発電することができます。
 
太陽光発電所を静止軌道に建設した場合、電力はどうやって地球に送るのでしょうか。
太陽光発電所から地球まで電線を繋ぐことは、まず無理でしょう。
ピアノ線の場合でも、自重を支えるために必要な引張強度の0.6%しかありません。
アルミでも、銅でも、自重に対する引張強度は、ピアノ線よりも低いのです。
カーボンナノチューブを用いることも考えられていますが、
現時点では、必要な強度の4分の1程度しかない上、製造できる長さもまるで足りません。
 
現時点で考えられる送電方法は、マイクロ波等の電磁波です。
ここで問題になるのは、「大気の窓」です。
宇宙に開かれた「大気の窓」を通さないと、電磁波で送電することは不可能です。
 
送電のほかに、静止軌道まで建設資材を大量に打ち上げる方法も問題です。
大規模は太陽光発電所が作る影は、地球環境に影響を与える可能性もあります。
 
 
まだまだ、問題、課題は山積みですが、可能性の一つには数えていいと思います。
 

産業技術総合研究所の再生可能エネルギー研究センター水素キャリアチームと、
東北大流体科学研究所は、アンモニアを燃料にしたガスタービン発電の実証試験を
産総研福島再生可能エネルギー研究所(郡山市)で行い、出力21kWの発電に
成功しています。

アンモニアは着火しにくく、燃焼速度も遅いので、試験では、灯油が7割、アンモニアが3割の混合燃焼としました。
燃焼で排出した窒素酸化物は10ppm未満で、環境基準値をクリアしました。
産総研によると、アンモニアは燃焼しても主に水と窒素しか発生せず、従来の燃料の一部をアンモニアに置き換えるだけで二酸化炭素排出量の削減効果が大きいとのこと。
今後は、アンモニア比率を増加させ、実用化につなげていくことになります。

ただ、アンモニアの化学式はNH₃ですから、アンモニアの比率が高まると窒素酸化物(NOx)も増える可能性があります。
燃焼温度など、窒素酸化物を増やさない技術開発が望まれます。
アンモニア専焼にするには、技術的なブレークスルーがいくつも必要でしょう。
大規模な発電に使用できるかとなると、窒素酸化物に加え、アンモニアの供給にも課題があります。
 正直なところ、私はあまり期待はしていません。

 
なお、アンモニアは劇物に指定されています。
 

原子力発電所を廃止し、火力発電所まで全て止めるには、
国土面積の1%を太陽光発電所にする必要がある事は、先日、書きました。
ただ、太陽光発電は、1年を通すと定格の8分の1しか発電できません。
なので、必要な発電力の8倍の発電設備を設置し、余剰電力は充電する事になります。
 
本来なら、季節変化分も充電で賄う必要がありますが、ここでは1日分の充電だけを計算してみます。
 
国土面積の1%の太陽光発電が定格発電すると、45600万kWも発電します。
ところが、消費量は最大でも2億kW程度なので、発電電力の6割が余ります。
これを充電しなければなりません。
太陽光発電の一日分は、夏至頃で44億kWhです。
同じ時間帯の消費量は、大雑把にみて24億kWh程度ですから、
発電電力量から消費電力量を差し引いた20億kWhを充電しなければなりません。
 
この膨大な余剰電力を充電するには、どんな方法があるでしょうか。
実用化されている大容量の充電方法は、揚水発電所です。
現在は、夜間の余剰電力を揚水をして、日中のピーク時に発電します。
太陽光発電では、日中の余剰電力で揚水をして、夜間に発電します。
揚水発電所の充電量のデータはありませんが、概算で約400万kWh程度でしょう。
これでは、必要量の0.2%しかありません。
それに、現状の500倍もの揚水発電所を作る余地は、どこにもありません。
 
他の充電方法では、近年、大容量の充電池が注目されています。
その性能は、1kWhを充電できる電池の重量は、約10kgです。
20億kWhを充電するには、2000万トンの重量になります。
逆に言えば、電池に使用する希少資源を2000万トンも使うことになります。
2000万トンは、水なら、50mプールで1万個分の容積になります。
 
2000万トンでもびっくりですが、これは1日分だけを考えた場合の量です。
ですが、年間を通じて電力を安定供給するためには、夏場に発電した電力を冬に使えるようにしなければなりません。
それに必要な充電設備は、前述の一日分の10倍を軽く超えるはずです。
充電池なら、2億トン以上の充電池が必要になります。
 
資源も考えると、2億トンの充電池はあり得ないでしょう。
 

火力発電(原子力発電ではない!)を太陽光発電に置き換える場合、
どれくらいの広さ太陽光発電所が必要だと思いますか?
 
日本で1年間に消費される電力量は、約1兆kWhです。
1兆kWhを、原子力、火力、水力等を用いて発電します。
その内、火力発電所で発電される量は、震災前は約6200億kWhでした。
これが、震災後の2012年は、約8300億kWhに増加しています。
理由は御存じの通り、原発を止めたからです。
原発を止めたまま火力発電所も止める場合は、
8300億kWhをカバーしなければならないということです。
 
8300億kWhを太陽光発電で賄うために必要な面積は、どれくらいでしょうか。
 
太陽光発電は、年間通しての平均発電量は、定格の8分の1と言われています。
まず、夜間は発電できません。曇天もダメです。
朝夕の太陽が低い時間帯も、ほとんど発電できません。
太陽高度を考慮すると、晴天でも、昼間の平均発電力は定格の70%程度です。
これらをすべて計算に入れると、定格の8分の1程度になるのです。
実際、年間の日照時間は、約1600時間です。
年間は、約8800時間なので、5分の1しか太陽は出ていないのです。
これに太陽高度を考慮(70%になる)すると、だいたい8分の1だとわかります。
 
太陽光発電パネルの発電電力の定格は、150W/m2 くらいです。
緯度(関東地方を想定)を計算に入れると、120W/m2 くらいになります。
 150W/m2 × cos(緯度=35°)≒ 120W/m2
 
これの8分の1ですから、年間平均の発電力は25W/m2 くらいでしょう。
 120W/m2 ÷ 8 = 25W/m2
 
年間8800時間とすると、約220kWh/m2・年 です。
 25W/m2 × 8800時間 ÷ 1000 = 220kWh/m2
 
8300億kWhを発電するために必要な面積は、約3800km2 です。
 8300億kWh ÷ 220kWh/m2 ÷ 1000000 ≒ 3800km2
 
これは、国土の1%程度に当たります。
凄い数字ですが、これ自体は不可能ではなさそうです。
ただ、増やす余地があるのかと問われると、厳しいと答えるしかないでしょう。
そして、もう一つの問題は、蓄電です。
これを考えると、不可能と言うしかなくなります。
 
続きは、次回に!
 

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