豊葦原中津谷のニニギ

食糧自給率の向上を目指して! (2100年の日本へワープ)

カテゴリ:地球温暖化 > 異常気象など

今日は、北海道から関東にかけて、真冬並みの寒さになるそうです。

って、「真冬」はいつなの?

今日は、2月22日なんですけど。


確かに、立春(今年は2月4日)は過ぎてますけど、
立春の前までが、真冬なんですかねぇ





何となく、「寒さが厳しい」=「真冬」の概念だけが残り、
日本(地球?)から「真冬」と呼ばれる季節が消滅しつつあるのかも。


クワバラ  クワバラ!!



今日、九州南部が梅雨明けし、これで梅雨明けしていないのは、九州北部のみとなりました。
なんと、東北北部も梅雨明けしていますが、九州北部は、まだ梅雨明けしていません。
こんな梅雨明けは、私の記憶にはありません。


梅雨明けは、沖縄から始まりました。

6月25日 沖縄
6月26日 奄美
7月20日 中国、近畿、東海
7月21日 四国、北陸
7月22日 関東甲信、東北南部、東北北部
7月23日 九州南部


関東に住んでいると、梅雨明けとは、関東甲信の梅雨明けを意味します。
ニュースでも、「梅雨明けしました」とだけ言った場合は、関東甲信を指します。
なので、九州北部の梅雨が、まだ明けていないことを忘れがちです。


・・・と、九州北部の梅雨明けが遅れていることを強調しましたが、これをもって「地球温暖化の影響だ!」と喚くつもりはありません。

元々、梅雨明けは、気象庁の担当者による判断なので、客観的なデータとは言えません。
なので、梅雨明けの順番で、異常気象とは言えません。


それとは別に、秋田の大雨被害は、観測史上の記録に残る大雨でした。
九州の大雨は、観測史上最高値ではないものの、過去にはなかった大雨が、近年に増えている印象です。

地球温暖化対策は、大きく遅れています。
温暖化が進んでしまうのは、避けられません。
ならば、災害対策を固めていくしかありません。
ある意味、地震対策や津波対策と同じです。
自然現象自体を防ぐことは、ほぼ不可能です。
なので、災害になりにくい仕組みを、一つずつ作り上げていくことが大切です。

水害対策は、治水、宅地の制限、避難場所や避難経路の充実、ライフラインの早期復旧方法の確立といったハード面と、天気予報の精度の向上、自治体の避難指示、支援体制の充実等のソフト面の両面から、対策を進めていくべきなのでしょう。


日本は、非常に厳しい状況に置かれています。
これらに使える財源は、莫大な累積債務を見ると、更に厳しいと言わざるを得ません。

個人のレベルで、対策しておかなければ、リスキーな時代に入りつつあるようです。


北東北と北海道を除くと、3月中に桜(ソメイヨシノ)が開花しました。
既に、岩手県、秋田県、青森県でも開花しており、残る北海道のみです。
異様な早さです。

気象庁でソメイヨシノの開花日を観測(生物季節観測)しているのは、48ヶ所あります。
沖縄県や奄美大島はヒカンザクラ、北海道の道東や道北はエゾヤマザクラが、観測対象になっています。
今回は、ソメイヨシノに絞って、話を進めていきます。


開花宣言が最も早かったのは、東京でした。
昔は、九州や四国が早く、関東は1週間くらい遅れていました。
鹿児島と東京を比較すると、1980年代の後半に、鹿児島より東京の開花が早くなったようです。
(開花日の一次回帰による比較)
鹿児島は、開花時期の変化はほとんどありませんが、東京は、着実に速くなってきています。
札幌の開花時期も、年々早くなっており、早まり方は、東京以上です。

地球温暖化は、高緯度ほど顕著になると考えられるので、札幌の桜の開花時期の変化も、温暖化が影響していると考えられます。



ところで、東京の開花時期が、鹿児島より早いのは、なぜでしょうか。
これは、鹿児島が暖かくなりすぎで、ソメイヨシノの開花に適さなくなり始めているためかもしれません。

桜の開花は、気温の影響を受けやすいことが知られています。
基本的には、暖かいほど開花が早くなります。

東京と鹿児島の今年の旬毎の気温を比較すると、平均気温は、全て鹿児島の方が0.3〜5.3度も高いのです。
最高気温は、2月下旬が0.7度、3月下旬が0.5度、東京の方が高いのですが、それ以外は0.1〜6.2度も鹿児島が高いのです。
最低気温は、3月上旬が0.1度だけ東京が高いのですが、それ以外は0.3〜4.8度も鹿児島が高いのです。


今年の東京の開花は3月14日、鹿児島の開花は3月24日でした。
東京が、10日も早く開花しています。
ですが、東京が鹿児島より暖かいから、早く開花したのではなさそうです。

近年、関東地方の開花は、九州地方より早く開花します。
また、九州地方の桜の開花観測地点の中では、最も寒い福岡が、最も早く開花します。
どうやら、九州地方は、桜(ソメイヨシノ)には適さないくらい、気温が高くなり始めているようです。

桜の開花予想にチャレンジしていた頃にも書いていますが、屋久島や種子島は、開花時期が安定せず、既に開花の観測を終えています。
鹿児島を含む九州の各気象台による桜開花観測は、今世紀の後半には行われなくなっているかもしれません。



地球温暖化対策は、対策開始から効果が出るまで、時間が掛かります。
できる対策は、どんどん行っていくべきです。

桜の開花時期は、小さな変化ですが、示唆に富む変化です。
日本に限らず、世界中の農地で、それまでの栽培品種が適さないように変化し始めていると、考えるべきでしょう。
その先にあるのは、世界的な食糧不足です。

日本は、食糧の2/3を輸入しています。
しかも、円安傾向にあります。
世界的な食糧争奪戦になれば、安定的に食糧を輸入できる保証はありません。

温暖化対策と並行して、食糧自給率の向上策を実行していくべきでしょう。



桜の花が舞い散る様子を見ながら、未来を憂いていました。


6月27日、気象庁は梅雨明けを発表しました。

梅雨明けを発表するようになった1951年以降では、最も早い梅雨明けです。


これで心配になるのが、水不足です。

「日照りに不作なし」とは言いますが、影響がないはずがありません。
例えば、クリの収穫が落ちると言われています。
そうでなくても、世界的な食糧不足が問題になっているので、僅かな影響も気になるところです。

別の側面も、問題があります。
おそらく、今後の報道は、こちらになるのでしょう。
それは、生活用水や工業用水の不足、更には水力発電への影響です。
多目的ダムでは、水利権が複雑に絡み合っています。
要は、水の奪い合いになるだろうということです。
これは、政治の問題になるでしょう。



当ブログの過去の記事では、日本の梅雨は、次のような傾向が見られるとしています。

・梅雨入りは、遅くなる傾向にある。
・梅雨明けも、遅くなる傾向にある。
・梅雨の期間は、長くなる傾向にある。

今年の梅雨は、梅雨明けが早く、期間も短くなりました。
これは、今までの傾向とは違っています。


既に、「地球温暖化の影響だ!」と言う人もいるようですが、どうでしょうか。
これまでの傾向が地球温暖化によるものだとすると、今年の梅雨は、その傾向から外れているのですから。

最も怖い想像は、日本付近の気候そのものに、大変革が起き始めているとの考えです。
つまり、これまではゆっくりと変化してきたが、安定性を失い、新しい気候に向かって大きく振動しながら移行していくのかもしれません。
もし、そうであれば、地球温暖化対策は、間に合わなかったということです。



「梅雨」の判定は気象庁や気象台で行うのであって、明確な物理量で判定されているわけではありません。
ですので、統計的には精度はよくありません。
まだ、「地球温暖化対策が間に合わなかった」とすることはできませんが、時間的な余裕は残っていないように思います。


ありとあらゆる垣根や障害を取り除き、早急に対策を進めていくようにしたいものです。

フェーン現象は、ほとんどの方が御存知でしょう。
簡単な理解では、「南寄りの風が山を越えた際に高温になる現象」ですね。
もう一歩、踏み込むと、「湿った大気が山を越える際に降雨で水分を失うため、山を吹き下す際に水分の潜熱の分だけ高温になる」との理解で良いと思います。

ところが、これに反する研究が発表されました。


最新の研究では、これまでの熱力学的なフェーン現象より、単に力学的なフェーン現象の方が多いことがわかったそうです。
北陸地方で発生した198件のフェーン現象の内、161件(81%)が力学的なフェーン現象だったそうです。

熱力学的なフェーン現象は、前述のように山を越える際に水分を失うことで発生します。
これに対し、力学的なフェーン現象は、元々上空にあった大気が、山の風下側で下層に吹き下ろす際の断熱圧縮で高温になる現象です。

確かに、フェーン現象が起きた時、山の風上側で降雨があるのは多くありません。
降雨が無ければ、水分は大気中に残るので、山の風下側でも、風上側と同等の気温にしかなりません。つまり、フェーン現象にはなりません。


この研究が、今後の天気予報に活かされることを願っています。


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