豊葦原中津谷のニニギ

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カテゴリ:地球温暖化 > 異常気象など

先月の初めごろは、「温暖化は嘘! 地球は寒冷化している」と話題になりました。
ところが、平年より9日も早く桜が開花し、温暖化の影響との認識が拡がっています。
日本の季節感は、近年の異常気象で崩れ始めています。

少し先の事になりますが、梅雨入りと夏の暑さの関係も、異常気象の一つかもしれません。


一部の人々の間では、「梅雨入りが早いと冷夏になる」と囁かれています。
かく言う私も、この噂に関心があり、例によって調べてみることにしました。
 
梅雨入り・梅雨明けは、1951年から記録が残っていました。
そこで、東京のデータを基に、1951年から2014年までの梅雨入り・梅雨明けと気温・日照時間・雨量との相関係数を求めてみました。
 
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その結果、梅雨明けと7月の気温は負の相関がありました。
つまり、梅雨明けが遅いと7月の気温は低めになる傾向が見られるのです。
これは、考えてみると当たり前の話で、7月の下旬まで梅雨明けしないのですから、7月の気温は低くなるのは当然です。
8月の気温とは、ほとんど相関がみられないので、梅雨明けと気温の関係は薄いと思われます。
 
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日照時間も、7月とは強い相関がありますが、8月とは相関がみられないので、実際には梅雨明けとの関係は薄いと思います。
 
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梅雨入りと関係がありそうな気候は、雨量のようです。
梅雨入りと7月の雨量はほとんど相関がありませんが、8月の雨量は、梅雨入りが遅いほど雨量が少なくなる傾向(弱い負の相関)が見られます。
また、梅雨明けとは7月も8月も弱い正の相関がみられます。
つまり、梅雨明けが遅いと、7月も8月も雨量が多くなるようです。
 
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総じて言える事は、梅雨入り・梅雨明けと冷夏は、あまり関係なさそうです。



ところで、1963年は、5月6日と極端に早い梅雨入りでした。
本当に、5月初旬から梅雨入りしていたのかと調べたところ、雨量こそ特別に多くありませんでしたが、日照が短く、梅雨らしい曇天が続いていたようでした。
梅雨入りしていたと考えても問題なさそうです。

(意味のない話でした・・・)
 

2017年8月の台風5号は、歴代3位の長寿台風でした。
同時に、迷走ぶりでも話題を呼びました。

では、実際にどんな経路をたどったのでしょうか?

消滅する1週間前の予報を見直してみましょう。
下は、各国の気象台が出した13パターンもの進路予想です。


では、気象庁は、どんな予想をしていたのでしょうか。
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結果はどうだったのでしょうか。
気象庁のデータベースを用いて見てみました。

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どうやら、気象庁の予想が最も近かったようです。


スーパーコンピュータを用いて予測するのですが、計算精度に加え、観測値の精度も
影響するので、正確に予想するのは中々難しいようです。

気象庁では1953年から、全国51地点のカエデ(標本木)について、大部分の葉が赤くなった日を「紅葉日」として観測しています。
 
京都の「紅葉日」は1980年代から遅れ始め、2006年以降は12月です。
最も遅かったのは、2011年の12月14日。
最も早かったのは、1976年の11月10日。
50年で15日ほど遅くなっているそうです。

他の地域においても、「紅葉日」が遅くなる傾向が見られます。
最も早い紅葉日は、51ヶ所中37ヶ所が1970年代以前に記録されています。
最も遅い紅葉日は、51ヶ所中34ヶ所が2000年以降に記録されています。
長崎市や佐賀市では、紅葉日が年を越して翌年1月となったことさえあります。

紅葉日は、全国的に毎年0.3日のペースで遅くなっているそうです。
観測地点の10~11月の平均気温は毎年0.03度すつ上昇しているので、これが影響しているそうです。



色々な形で、温暖化が実感できるようになってきています。
やはり、対策を急ぐべきでしょう。

沖縄にとって、2015年は台風の当たり年だったのかもしれません。
8月には台風15号が、9月には台風21号が、猛威を振るいました。


2015年9月の台風21号は、
与那国島で、全国の観測史上4位となる最大瞬間風速81.1m/sを記録し、
200戸以上が損壊する被害を残しました。
 
同年8月の台風15号は、石垣島で最大瞬間風速71.0m/sを記録しています。

与那国島で観測された風速も、石垣島で観測された風速も、
竜巻のスケールのF3(日本国内で観測された最強クラスの竜巻)に相当します。
私には想像もできない強さの風です。
 そこで、ちょっと最大瞬間風速と気圧との関係を調べてみました。
下は、気圧の変化と最大瞬間風速を一緒のグラフにしたものです。
 
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少しわかりにくいのですが、
気圧の低下よりも少し遅れて最大瞬間風速が強くなっていることが分かります。
台風15号は、中心が石垣市を通過しているのに対して、
台風21号は、与那国島を暴風半径側に巻き込んで通り過ぎました。
だから、与那国島の方が、最接近後の吹き返しが強く、
気圧変化に対して最大瞬間風速の変化が遅れる傾向が強くなったのでしょう。
 
台風の中心が通過するのも怖いですが、
暴風半径(台風の進行方向の右半分)側になるのも非常に怖い事が分かります。
 
毎年、台風はやってきます。
昨年の福岡・大分のような大雨だけでなく、暴風にも充分に警戒したいものです。
 

1993年は、歴史的な冷夏でした。
記録的な不作で、米を緊急輸入する事態となりました。
 
このような気候の異常は、一般に異常気象と呼ばれていますよね。
では、異常気象とは、具体的にはどんな気象を指すのでしょうか?
気象庁では、30年に1度程度しか発生しないような気象現象を指すようです。
 
さて、実際の異常気象がどんなものか、1993年を含む1990年代の月平均気温を調べてみました。
 
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このグラフは、潮岬における1990年から1999年の各月の月平均気温の偏差値を表しています。
話題にした1993年を示す黄色の線に着目すると、5月もやや低い気温ですが、7月から10月までが異常に低いことが分かります。
特に、7月の偏差値は「27」と異常なまでに低い値となっています。
統計学的には、1%程度の確率でしか起こらないとされる数値です。
 
でも、もう少し突っ込んで調べてみると、実は、1993年が最も寒かったわけではないことが分かってきました。
7月の月平均気温が最も低かったのは、1954年と1982年でした。
8月の月平均気温が最も低かったのは、1940年と1980年でした。
実は、1993年の冷夏の問題は、日照時間にあったのです。
実際、7月の月間日照時間が最も短かったのは、1993年でした。
 
ちなみに8月は日照時間も平均気温も最も低かったのは、1980年でした。
どうやら、作況指数に影響を与える気象条件は、8月ではなく、7月の日照時間が大きな影響を与えるようです。
 
 
※今回の解析は、潮岬の観測データを使用しました。
 潮岬は、黒潮の影響下にあり、全国の気象との関係が深いと考えられるからです。
 従って、観測データは潮岬ですが、全国的な傾向が現れていると思います。
 

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