東北森林管理局は、福島を除く東北5県の今秋のブナの結実の予測結果を発表しました。
それによると、宮城・山形・岩手・秋田は実が付かない皆無、青森は凶作との予想です。
これを食料とするクマが人里に下りてくる危険性が高まるとして、秋田県では注意を
呼び掛けています。

ブナは、開花状況を基に、「皆無」「凶作」「並作」「豊作」の4段階で結実予測します。
当ブログの趣旨から、ブナの結実は気温に影響されます・・・と書きたいところですが、
気温よりも前年の結実状態が影響するようです。
また、5~7年周期で、豊作と不作を繰り返す性質もあるようです。
昨年はブナの実が大豊作でしたので、昨年の内から今年の不作が予想されていました。

もちろん、気温による影響もあります。
開花前年の4~5月の最低気温が開花に関係していると言われています。
前年の最低気温が高くなると、開花が減る傾向にあるそうです。
ただ、雨量の影響もあるとの欧州での研究もあるとか。
ブナの分布は、気温によって標高の上限と下限がありますが、雨量が少ない長野県は、
ブナが分布していない地域もあります。
また、気温から予想される標高が、太平洋側と日本海側では100mも異なります。


生物による地球温暖化の指標を探していますが、ブナはあまり適していないようです。