新・風の谷の生活

食糧自給率の向上を目指して!

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JAMSTEC横浜研究所の一般公開に行ってきました。
 

JAMSTEC1

鳥取での地震の翌日でしたので、横須賀本部の時と違い、特集はありませんでした。
ですが、関心を持つ方は(私を含め)多く、日本海側での地震の危険性に関する展示では、常に質問をされる方がおられました。

で、私は‥と言うと、ブログの本来の目的である「食糧自給率の向上」に関わる展示を中心に・・・と言うこともなく、好奇心の赴くままに歩き回りました。
特に、横浜研究所が誇る二つの『チキュウ』は、ついつい足が向いてしまうのでした。

地球シミュレータ

これは、「地球シミュレータ」です。
昨年、更新されたばかりの新鋭機です。

IMG_1075

これは、地球深部探査船「ちきゅう」の模型です。
「海がない県に住んでいるから」と言い訳していますが、本物は見たことがありません。
既に、完成から10年が過ぎていますが、売りであったマントルからサンプル採取はした事がありません。
いつ実行に移すのでしょうね。
でも、メタン菌の発見や東日本大震災時の震源のサンプル採取などの功績もあります。


色々と面白いネタを仕入れましたので、サクラ開花予想2017の合間にでも紹介していこうと思います。
(分かりやすく言えば、開花予想で煮詰まった時の逃げ場ということ)
御期待ください。

世界中の海を観測ロボットでくまなく観測しようとの構想の下、2000年に国際プロジェクト「アルゴ計画」がスタートしました。
目的は、気候変動に大きな影響を与える海の中を観測するためです。
使用するのは、アルゴフロートと呼ばれる観測ロボットです。
現在は、各国の3000台のアルゴフロートが、世界の海で観測を行っています。
アルゴフロートの位置
この地図は、2016年5月28日時点のアルゴフロートの位置を示しています。

さて、アルゴフロートは、どんなロボットなのでしょうか。

アルゴフロート&ディープニンジャ

国際協力で使用されているのは、右の黄色いタイプです。
このタイプは、最大観測深度は2000mです。
全海洋の平均深さは約4000mですから、海洋の上半分しか観測できていないことになります。
そこで、更に深い海も観測できるように開発されたのが、左のディープニンジャです。
両方とも、基本構造は同じですが、観測深度が違っています。
ディープニンジャの可潜震度は4000mで、アルゴフロートの2倍あります。

アルゴフロート観測パターン

このように、潜航と浮上を繰り返しながら、海中の水温、塩分、圧力を計測し、結果をフランスとアメリカにある世界アルゴデータ集積センターに送信します。
集められたデータは、基本的には誰でも利用する事が出来ます。

アルゴフロート構造

上の絵は、アルゴフロートの内部構造です。
実は、潜航・浮上を制御するための基本構造は、先日紹介した水中グライダーと類似しています。

このアルゴフロートによる観測で明らかになったことは色々あるようですが、
具体的な内容は、今後に残しておく事にします。



JAMSTEC一般公開に関するネタは、これで終わりにします。
元々、思い付きで出かけ、興味本位で見て回ったので、記事にできるようなネタがほとんどありませんでした。
もう少し計画的に見て回れば良かったと、後悔しています。
11月のJAMSTEC横浜研究所の一般公開では、計画を立てて見て回ろうと思っています。

JAMSTEC横須賀本部は、埋め立て地の最も奥にあります。
それも、かなり遠回りしていかなければなりません。
JAMSTEC地図
地図を見ると、夏島貝塚を迂回しているのが分かります。

余談はさておき、JAMSTEC横須賀本部の一般公開に際しては、完全に無計画で行動しました。
唯一の予定は、9時30分の開場に間に合うように家を出ることだけでした。
一応、DLLしたマップとタイムスケジュールを持っていたのですが、生来のいい加減さで中身の確認はしていませんでした。
JAMSTEC一般公開・探検マップ1
JAMSTEC一般公開・探検マップ2

なので、勝手気ままに歩き回り、それぞれの場所で、色々な話を聴かせて頂きました。
また、不躾な質問も、してしまいました。(ゴメンナサイ)

特に記憶に残っているのは、①本館の会場(C)ですが、
それはもう一つの「風の谷の生活」に詳しく書いているので、ここでは割愛します。

それ以外では、海象に関連する展示でした。
でも、これも後々書いていくので、ここでは書かないことします。



これら以外にも、山ほど印象に残っているのですが、水中グライダーを書いておこうと思います。
因みに、技術的には、先程の海象の観測にも通じるのですが、後の楽しみに取っておきましょう。

水中グライダーの構想自体は古く、1970年代に発案されています。
記憶違いでなければ、アメリカで軍事目的で開発が始まったはずです。
水中グライダーの仕組みは、沈降・浮上する際の垂直方向の力を、水中翼を用いて水平方向の推進力に変換します。

水中グライダーの成否は、沈降・浮上の力となるグライダーの浮力のコントロールにあります。
JAMSTECは、ポンプとオイル&バルーンの組み合わせで、浮力を調整します。
水中グライダー
グライダーの中は、耐圧殻(実質的な浮体)と水が自由に出入りする部分で構成されています。
基本的には、グライダーの比重は海水と釣り合うようになっています。
グライダーの比重を少し重くすると沈降を始め、少し軽くすると浮上を始めます。

JAMSTECの水中グライダーの比重をコントロールするのは、オイルで満たされたバルーンです。
バルーンは、耐圧殻の外側にあり、耐圧殻の中からオイルの出し入れができます。
耐圧殻からバルーン内にオイルを押し出せば、バルーンの容積だけ浮体の容積が増えるので、浮力を得ることができます。逆に、バルーン内から耐圧殻内にオイルを引き込めば、浮力が減って沈降を始めます。
この方式の欠点は、オイルを出し入れするポンプに大きな水圧が掛かることです。
そのため、現状では3000メートルが潜航限度だそうです。
これでも、海中を観測しながら移動するには問題ないのかもしれません。


余談ですが、初期の水中グライダーでは、過酸化水素水(H2O2)を使う予定だったようです。
過酸化水素水は、比較的簡単に酸素を生じるので、浮力を得ることはできるでしょうが、再潜航は難しかったのではと思ってしまいます。

ちなみに、JAMSTECで話したときは、「ヒドラジン(N2H4)を使う方法が考えられていたらしい」と私は言ってしまいました。これも嘘とは言えず、アメリカの研究してした水中グライダーは、ヒドラジンを使ったとの話を聞いたことがあります。

JAMSTECの横須賀本部の一般公開では、何と言っても「かいめい」が看板でしょう。

かいめい外観


「かいめい」の話をする前に、JAMSTECの岸壁の様子を伝えたいと思います。

JAMSTECの岸壁は、なぜかコンテナが多いんです。
ほとんどは、20ftコンテナと呼ばれるもので、
貨物列車に乗っている事が多い12ftコンテナよりも少し大振りのコンテナです。

JAMSTEC岸壁
(「かいめい」のデッキから岸壁を見下ろす)

岸壁から少し離れた場所にも、コンテナが沢山ありました。
こんな感じです。

JAMSTECのコンテナ群


実は、このコンテナ群は、研究者の移動研究室の役割を持っているそうです。
実験装置や、観測装置の制御盤など、個々の研究者にとって研究の拠点となるものです。

よく見ると、「かいめい」にも既にコンテナが搭載されていました。

かいめいとコンテナ

そこで、JAMSTECの方に質問してみると、
最大で10個以上もコンテナを搭載できるのだとか。
「まるで貨物船みたいですね」と言うと、「貨物船には敵いません」と軽く返されました。

ブリッジデッキからCデッキ

これは、BRGデッキからCデッキを見下ろしたところです。
木製の甲板にいくつもハードポイントがあることが分かります。
このハードポイントに、コンテナを固定するのだそうです。
ただ、電源やLAN等の信号線をどのように取り込むのか、質問し忘れてしまいました。

この写真には、白山理事と思われる方が写っています。

この後、白山理事の説明を横で聞きながら、「かいめい」を堪能しました。

5月21日、JAMSTEC横須賀本部の一般公開に出かけてきました。

正門を入ってすぐにあるのは、御製碑。

JAMSTECの碑

沖縄から本土へ疎開する学童を乗せた対馬丸は、
昭和19年8月22日、鹿児島県沖で米国艦の攻撃を受け沈没しました。
それから53年後の平成9年、
政府の依頼を受けたJAMSTECは、悪石島沖の水深870mで船体を確認しました。

天皇陛下はこれをお心に深くお留めになり、お詠みになられた和歌なのだそうです。



JAMSTECは海洋に関係するありとあらゆる分野を扱うため、
生物、地学、気象、工学、船舶と私の好奇心を満足させてくれる素敵な場所でした。

JAMSTECでの細かな話は後々書くことにして、当日の収穫物を紹介しておきます。



水大循環と暮らし

この本は、ミニセミナーに出席した際に戴きました。

なんと、「贈呈」です。


こちらは、お金を出して買った品々です。

お土産

本当は、ライザーパイプ鉛筆入りのペンケースを探していたのですが、
見つける事が出来ませんでした。



JAMSTECは、研究対象が広いので、
好奇心に手足が付いているような私には夢のような場所でした。
11月にも、横浜研究所の一般公開がありそうなので、行ってみるつもりです。

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