2.2.垂直尾翼の引き揚げの手順

垂直尾翼の残骸が沈んでいるのは、相模湾です。
事故当時、32.5km2 の範囲を捜索しています。(海面だけ?)
これは、板橋区の面積とほぼ同じです。
ですが、垂直尾翼やAPUは発見できていません。

垂直尾翼を引き揚げるには、まずソナーで、残骸の可能性があるものを探します。
次に、無人カメラを下ろして、残骸なのかを確認します。
その映像を基にして、引き揚げ計画を策定します。
最後に、実際に引き揚げを行います。
海中の視界は、良いところでも数十m、悪いと数cmです。
なので、時間も費用も掛かります。

残骸を、東京23区内のどこかに置いたとします。
それを1人で見つけ出すことをイメージしてください。
東京23区の面積は、相模湾の1/8くらいです。
実際の捜索面積も、これくらいになるはずです。
地上を移動しながら探す場合、建物や植栽、往来する人や車で、実質的な視界は、数mから数十mくらいです。
これは、実際の海底の探査と似ています。
だから、1人で探すのは大変です。
そこで、航空写真で、該当するものを探すことになります。そして、可能性があるものをリストアップします。
次に、現場に足を運び、自分の目で確認します。
そして、クレーン車を手配するのか、フォークリフトにするのか、等を検討します。
最後に、実際に回収します。
概ね、こんな感じでしょう。
東京23区の全域を探し切るには、何日くらい掛かるでしょうか。

海底の残骸を引き揚げるのは、これと似た手間が掛かります。
また、街中の残骸と違い、現場に生身の人間が行けるとは限りません。
スカイツリーのテッペンから、地上の残骸を吊り上げるような離れ業になる場合もあります。
そのため、装備や技能者に、多額の費用が掛かります。
更に、気象や海象の影響があります。
都内を、1人で残骸を探し回る方が、よほど楽かもしれません。



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