1.3.CVRに何を期待できるか?
ミサイルや無人標的機が垂直尾翼に衝突したことを証明するには、CVRは、おそらく役に立ちません。
垂直尾翼は、機内のどの窓からも見えません。
コクピットに限定すると、主翼にある第2エンジンや第3エンジンでさえ見えません。なので、真後ろの高い位置にある垂直尾翼は、見えるはずがありません。
だから、コクピットから、ミサイルが衝突する瞬間は見えないのです。垂直尾翼の破損状況も、見えません。
これらは、CVRに録音されているはずはなく、それっぽい会話があったなら、聞き間違いとして、想像力を働かすしかないのです。
では、どんな条件の時、コクピットで、ミサイルや無人標的機がぶつかったことを認識できるでしょうか。
垂直尾翼は見えないので、衝突の瞬間は見えません。
見えるとすれば、ぶつかる前の接近中の時です。
ただ、相対速度は400m/sくらいにはなるし、大きい無人標的機でもセスナ172の半分ほどの大きさしかないので、どんなに好条件が重なっても、見えてから衝突までは10秒とないでしょう。
ならば、爆発音の前後10秒も聞けば、十分です。
方向を示す「10時」や「トラフィック」等の音声があれば、関心を引くでしょう。
(ミサイルが見えたなら、10時か11時の方向だったはず)
なお、ミサイルは、噴射煙を見つけやすいかもしれません。
ですが、ミサイルは最短コースを飛ぶため、護衛艦から発射されたミサイルは、斜め下から接近したはずです。
事故機の下方の視界はほとんどなく、ミサイルの噴射煙が見えたとは思えません。