インドネシアのフローレス島のレウォトビ火山が、大規模な噴火を起こしたそうです。
フローレス島と聞くと、思い浮かぶのはフローレシエンシス。
フローレス島と聞くと、思い浮かぶのはフローレシエンシス。
正しくは、ホモ・フローレシエンシス。
『ホモ』が付いていることからわかるように、人科の原人とされています。
フローレス島だけに生息していた原人で、身体が小さいため、『ホビット』と呼ばれることもあります。
身長は、1m余りしかなく、脳容積も500mlにも満たないほどでした。
この脳容積は、ゴリラやチンパンジーと大差なく、それ故に、人科なのか、異論が多いようです、
身体は小さいのですが、足は大きく、現生人類と変わらないほどです。
ただ、土踏まずは未発達で、現生人類ほどは走れ回れなかったようです。
(国立科学博物館には、実物大の復元模型があったはずです)
フローレス島は、長野県と同程度の面積しかなく、周囲の海流も激しく、孤立した島です。なので、大型哺乳類には厳しい環境でした。
フローレシエンシスだけでなく、他の哺乳類も、島嶼化で身体を小型化していたようです。ゾウの仲間のステゴドンも、フローレス島では小型だったようです。
フローレシエンシスは、5万年から6万年前に絶滅したと考えられています。
絶滅の原因は諸説ありますが、個人的には、トバ火山の破局噴火が影響しているかも? と思っています。
同じインドネシアのスマトラ島にあるトバ火山は、7万年前に、カルデラ噴火を起こしています。
その規模は、阿蘇山の最大規模の噴火であるASO4のざっと10倍の規模でした。
フローレス島とトバ火山は、2000km以上も離れていますが、噴火の規模が途轍もないものだっただけに、影響はあったはずです。
現生人類も、この噴火に襲われて世界的に人口が激減したことが、遺伝子研究から示されています。
ただ、フローレシエンシスの絶滅まで、1万年もズレているので、直接の関係はないのでしょう。
フローレス島で大規模な火山噴火があったと聞き、ホモ・フローレシエンシスとトバ火山に、記憶が飛んでしまいました。
人類は、何度も火山に苦しめられてきました。
日本でも、7300年前の鬼界カルデラの噴火では、九州南部の縄文文化が絶滅したとされています。
現地の状況は見えませんが、被災者がいないことを願っています。
被災されているなら、一刻も早く、救援が届くことを願っています。