TVや雑誌等で物事の解説をした場合に、異論もあることを示すために、最後に「※諸説あり」と注釈が入ることが少なくありません。
確かに、どんな説にも、異論があることが多いと思います。
その典型が、「日本三名城」ではないかなと、思います。
日本三名城は、「江戸城」、「名古屋城」、「大阪城」だそうです。
でも、世界遺産に選ばれている姫路城が含まれていません。
調べてみると、「名古屋城」、「姫路城」、「熊本城」を三名城とする説もあります。
更に調べると、「名古屋城」、「大阪城」、「熊本城」とする説もあります。
日本三名城は、極論すると、候補の五城の中から三城を選ぶ行為と言えそうです。
とにかく、「諸説あり」に相応しいテーマです。
候補が五城あるのだから、「日本五名城」は、「江戸城」、「名古屋城」、「大阪城」、「姫路城」、「熊本城」で決定かというと、異論が出そうなのです。
「国宝五城」というのがあります。
「松本城」、「犬山城」、「彦根城」、「姫路城」、「松江城」が、これにあたります。
天守閣が残っている城は12城ありますが、国宝に指定されているのは上記の五城で、残る七城は重要文化財に指定されています。
ややこしいのですが、本丸御殿が現存する城は、「川越城」、「掛川城」、「二条城」、「高知城」ですが、国宝に指定されてあるのは、「二条城」のみです。
「高知城」は、天守閣と本丸御殿の両方が現存する唯一の城で、戦前は国宝でしたが、現在は国宝ではなく、重要文化財となっています。
反対に、「松江城」は、2015年に国宝の指定を受けています。
これは、祈祷札が見つかり、築城年がはっきりしたためです。
反対に、「松江城」は、2015年に国宝の指定を受けています。
これは、祈祷札が見つかり、築城年がはっきりしたためです。
三名城とか、五名城とかは、主観で決まるため、諸説が入り乱れる状況になりやすいように思います。
また、歴史でも、新しい遺物が見つかると、それまでの学説が変わります。
中には、主観で、歴史認識を変えたがる人もいるようですが、その場合は、「※諸説あり」にもなりませんね。