7年前の2017年6月、当ブログでは、日本のエンゲル係数は23%と書いています。
ところが、2024年11月15日に発表されたエンゲル係数は、30.4%でした。
ところが、2024年11月15日に発表されたエンゲル係数は、30.4%でした。
逆算すると、実質の収入が3/4程度に減ったことになるのです。
エンゲル係数は、常に±1%程度の振れ幅があり、同じ2017年でも、少しの時期の違いで25%とするデータもあります。
また、今回は、『巨大地震注意』による一時的な米不足に伴う米価の急騰が、多少なりとも影響していると思われます。
なので、エンゲル係数が30%を超えたことに一喜一憂すべきではないのかもしれません。
『巨大地震注意』の前後で、米価は1.5倍になったと言われています。
ですが、食費に占める穀類の割合は、8%程です。
また、穀類に占める米価の割合も、半分程度なので、エンゲル係数への影響は、概算で0.6%程度です。
0.6%は概算なので、もしかすると1%以上もエンゲル係数を押し上げているかもしれません。
それでも、現在のエンゲル係数は、29%前後まで悪化していることに間違いなさそうです。
2017年当時よりエンゲル係数が悪化したのは、円安によるものと考えられます。
2017年当時、円相場は、110円/ドルくらいでした。
昨今の円相場は、振れ幅は大きいのですが、概ね150円前後で推移しています。
大雑把に言うと、円の価値は3/4くらいに下がっています。
円の価値の下落率と、前述の実質所得の下落率は、概ね一致します。
エンゲル係数の下落の要因の中で、最も大きな影響を与えたのは、円安と考えて良いでしょう。
エンゲル係数は、生活水準を示す指標です。
これが高ければ高いほど、豊かな生活を送れていることを示しています。
エンゲル係数が低下している要因が円安なら、円高にすれば良いのでしょうか。
そう単純なものではないことは、誰でも感じ取れるはずです。
通貨(為替)の相場は、基本的に、その国の国力に比例します。
「相場は、利率で決まる」と言う方はいますが、利率を決めるのは、国力です
為替相場を利率が決めるのなら、円高や円安の対策は、国の決め事でしかない利率で調整するのが簡単ですが、大概は、円売りドル買いや円買いドル売りの市場介入です。
円買いドル売りは、外貨準備高に影響するので、あまりやりたくないはずですが、利率の変更ではなく、リスクの円買いドル売りをします。
利率は、決め事ですが、経済情勢等が関係するため、簡単には変えられないのです。
経済情勢は、国力にも直結します。
結局、通貨は、その国の国力に繋がるのです。
エンゲル係数が低下したのは、日本の国力が低下したことが原因なのです。
国力を上げるためには、技術開発を活発化しなければなりません。
また、その底辺となる人材を育てなければなりません。
予算では、文教予算を増やす必要があります。
当ブログを開設した11年前から、地球温暖化と人口増に伴い、食糧自給率が低い日本は、円安が進むと予想していました。
ところが、失政によって、予想より早く円安が進行してしまいました。
いずれ、新卒も中途も優秀な人は、外貨で給与を支払う企業が取ってしまうようになるでしょう。
そうなってしまえば、何をやっても、外国企業に国力を吸い取られていきます。
「巨大地震注意が発表された影響で、米価が上昇し、エンゲル係数を押し上げた」なんて言い訳する前に、もっと足元を見てほしいものです。
それとも、巨大地震注意について反省会をしますか?
巨大地震注意の反省会をするなら、こちらを御覧下さい。
(以下は、「巨大地震注意の反省会」のリンクです)
https://ameblo.jp/imutakatumi/entry-12874738615.html
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