ダイエット法は、経験則で導き出したものしかないと思いませんか。
だって、どこから体重(質量)が体外に出るのか、一度も聞いたことがありません。
たまたま体重が減った方法を正しいと勘違いしているだけです。
 
 
さて、引っ張ってきた体重が体の外に出ていくルートですが・・・
 
ウンチは、食べた分の1/3~1/4しか出ない。
オシッコは、水分を除くと一日に30gくらいしか出ない。
汗は、ほとんどが水分。
 
じゃあ、どこから出るのでしょうか。
それは、鼻の穴からです。
「鼻水?」   
いいえ。
息なんです。 
空気みたいに軽い息が、体重を体の外に運び出しているんです。
 
嘘!
 
そう思う気持ちはわかりますが、本当なんです。
というわけで、計算してみました。
 
呼吸(ガス交換に使われる実質の呼吸量)は、男性で毎分4.2リットルくらいです。
(参考資料に女性の値はありませんでしたが、男性の2/3と考えてよいと思います)
一日にすると、6000リットル(女性は4000リットル?)くらいです。
呼吸した空気の内、5%に相当する300リットル(13.4mol)が酸素から二酸化炭素に変わるのです。
 
1molの酸素(O2)は32g、二酸化炭素(CO2)は44gですから、差分は1mol当たり12gです。
一日に13.4molの酸素を吸って、13.4molの二酸化炭素を吐くので、男性で160g、女性は110gが体外に出ていく計算です。
ただ、食品に換算すると水分もあるので、男性で約500g、女性でも350g程度を消費していることになります。
この計算は安静状態にしていた場合です。(基礎代謝に相当)
 
ごちゃごちゃと書いてきましたが、ダイエットは運動が大事ってことですね。
食べたカロリーより使うカロリーが多くないと痩せられないのです。
しかも、食べる量を減らすのは、栄養バランスを崩しやすいので、素人では容易ではありません。
体重が減る仕組みを誰も説明できないのに、正しい食事制限を素人ができるはずがありません。
だから、ダイエットは難しいのです。
 
 
 
 
 
さて、自己弁護を。
 
食べて肥るのは、体が正常な証拠です。
野生動物の死因の多くは、餓死です。
野生動物、特に代謝が激しい哺乳類では、飢餓に耐える能力が重要なのです。
それで、食べられるだけ食べて、余った分を脂肪に蓄えることで、飢餓に耐えられるようになったのです。
 
ところが、日本人の死因の上位には、餓死も栄養失調症もありません。
食料事情が大幅に改善されたため、人間が勝ち取った肥る能力が裏目に出るようになったのです。
 
このblogのテーマにもつながるのですが、
温暖化と人口増加に加え、食生活の変化やエタノール燃料で、深刻な食糧難が来る可能性があります。
その時こそ、肥る能力が活かされるのかも・・・