日本の未来を語る際に、私が最も重要と考える事は、人口です。

人口を考える際には総人口と人口ピラミッドがありますが、今回は総人口のみを考えます。

 

2100年時点で、日本は食糧自給率100%を達成している必要があります。

では、日本の国土でどれくらいの食糧を生産できるのでしょうか。

現時点の食糧自給率は39%です。

ですが、飼料の大半を輸入に頼っており、(概算ですが)実質の食糧自給率は32%程度とみています。

つまり、約4000万人分の食糧しか自給できないと思われます。

耕作地は約454万haです。
一人分の食糧を生産するために必要な耕作地は10aなので、454万haで4540万人分の食糧を生産できる事になります。
現在の日本の食糧生産の実力は、4000~4500万人分と考えて良さそうです。
これは、食糧自給率に換算して、32~36%に相当します。

では、どれくらいの増産が可能でしょうか。
まず思い付くのが、耕作放棄地と荒廃農地です。
荒廃農地は、約27万haにも及びます。
10aで一人分と仮定すると、合計で約4810万人分の食糧が生産できることになります。


荒廃農地1
荒廃農地2
「荒廃農地の現状と対策」(農林⽔産省 農村振興局 地域振興課)より抜粋
https://www.naro.affrc.go.jp/nilgs/kenkyukai/files/houboku2015_koen02.pdf#search=%27%E8%80%95%E4%BD%9C%E6%94%BE%E6%A3%84%E5%9C%B0+%E8%8D%92%E5%BB%83%E8%BE%B2%E5%9C%B0%27

仮に、肉食をやめて、飼料の代わりに米や小麦等を生産したとしましょう。
その場合、7aで一人分を生産できるので、約6900万人分の食糧が生産できます。


ただ、この計算には、様々な仮定があります。

まず、農機具とその燃料が入手可能である事。
種苗や農薬が入手可能である事。
農業従事者人口が足りている事。
農業用水が足りる事。
農家が生計を立てられ、かつ消費者が購入可能な販売価格である事。
また、漁業も、現状と同じレベルが維持できる必要があります。

様々な仮定の上で成り立つ計算でしかありませんが、日本の人口は5000~7000万人程度が理想のようです。
「豊葦原中津谷のニニギ」の見解としては、2100年に日本の人口は6000万人程度であるべきとします。