兵庫県立加古川医療センターの小川恭弘院長が、
オキシドール(過酸化水素水)を使って効果を高める放射線治療法を開発しました。

癌は大きくなるほど細胞内に抗酸化酵素が増え、酸素が欠乏します。
放射線治療は、酸素を利用して癌を殺すため、
癌が進行するほど効果が低下することが課題でした。
小川院長は、前任の高知大学で、
抗酸化酵素を分解するオキシドールと、
オキシドールを患部に留まらせるヒアルロン酸を用いる
「酵素標的・増感放射線療法KORTUC(コータック)」を発案していました。
この手法は、効果を妨げる酵素を抑える仕組みで、切除手術が不要なことから、
主に乳房が温存できる乳癌治療として拡がりがりつつあるそうです。
今後は臨床試験(治験)を実施し、公的医療保険の適用を目指すそうです。