京大の梅野健教授らの研究グループは、巨大地震の前に電離層で異常が発生していたことを突き止め、地震予知に繋がるとしています。
発表したのは「京大教授」で肩書きは申し分ありません。
内容的にも「東日本大震災と熊本地震で共に発生」と、こちらも中々の結果
(出典:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/160930_1.htmlより抜粋)
‥‥なのでしょうか?
実は、中身はかなり酷いものです。
まず、熊本上空に異常が発生する前に、北陸地方で異常が発生しています。
東日本大震災時は磁気嵐で電離層は乱れていましたが、それとの区別がなされていません。
また、海底下の電気的な現象が、膨大な電解質を溶かしている海水層を通過して上空に及んでいる点も、不思議です。
更に、地震は発生後に規模が決まるのですが、規模が決まる前の前兆現象が、その規模を反映している因果関係の矛盾も残ります。
私の目には、偶々地震の前に発生していた現象を地震と結び付けた「宏観現象」の一つにしか思えません。
さて、「科学とはなんぞや?」と問いかけてみましょう。
科学とは論理的に体系化された知識
と定義したいと思います。
先程の「巨大地震の前に電離層の異常」は、単なる知識であって、論理性はありません。
なぜなら、電離層の異常は日頃から発生しており、地震との関係を主張するためには、これらとの分離は必須です。
また、地震との関係を主張するためには、最低でも、電離層の異常から地震発生までのメカニズムが必要です。本来であれば、地震発生の全体像が描かれ、その中で電離層の異常が矛盾なく説明されなければなりません。
添付http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/documents/160930_1/02.pdfのPDFを見ると、ちょっと違和感を感じる部分が地震以外にもあります。
VLBIの使用目的が「クウェーサーの観測」となっている点です。
VLBIは集光力が大きいのではなく、解像度の高さが特徴なので、分布や形状の解明が観測の目的となります。なので、ブラックホールや星雲の観測に用いられることが多いのです。
逆に、クウェーサーは遠方すぎてVLBIの解像度でも厳しいので、私の認識ではVLBIの観測対象になる事は少ないはずです。
なぜ、このような認識の誤りがあるのか、深い根が存在しているような気がします。
先に紹介したPDFですが、最後に以下の課題を掲げています。
・地震直前異常が観測できる地震の大きさ(Mw)の最小値の解明
・地震直前の電離圏電子数異常の物理的説明 を与えること
・地震の大きさと電離圏異常の特徴との関係解明
ですが、「地震直前異常が観測できる地震の大きさ(Mw)の最小値の解明」の前に、
なぜ地震の規模と地震の前兆との間に関係があるのか?
を研究すべきです。
それが、科学的な論理性だと、私は思っています。
発表したのは「京大教授」で肩書きは申し分ありません。
内容的にも「東日本大震災と熊本地震で共に発生」と、こちらも中々の結果
(出典:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/160930_1.htmlより抜粋)
‥‥なのでしょうか?
実は、中身はかなり酷いものです。
まず、熊本上空に異常が発生する前に、北陸地方で異常が発生しています。
東日本大震災時は磁気嵐で電離層は乱れていましたが、それとの区別がなされていません。
また、海底下の電気的な現象が、膨大な電解質を溶かしている海水層を通過して上空に及んでいる点も、不思議です。
更に、地震は発生後に規模が決まるのですが、規模が決まる前の前兆現象が、その規模を反映している因果関係の矛盾も残ります。
私の目には、偶々地震の前に発生していた現象を地震と結び付けた「宏観現象」の一つにしか思えません。
さて、「科学とはなんぞや?」と問いかけてみましょう。
科学とは論理的に体系化された知識
と定義したいと思います。
先程の「巨大地震の前に電離層の異常」は、単なる知識であって、論理性はありません。
なぜなら、電離層の異常は日頃から発生しており、地震との関係を主張するためには、これらとの分離は必須です。
また、地震との関係を主張するためには、最低でも、電離層の異常から地震発生までのメカニズムが必要です。本来であれば、地震発生の全体像が描かれ、その中で電離層の異常が矛盾なく説明されなければなりません。
添付http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2016/documents/160930_1/02.pdfのPDFを見ると、ちょっと違和感を感じる部分が地震以外にもあります。
VLBIの使用目的が「クウェーサーの観測」となっている点です。
VLBIは集光力が大きいのではなく、解像度の高さが特徴なので、分布や形状の解明が観測の目的となります。なので、ブラックホールや星雲の観測に用いられることが多いのです。
逆に、クウェーサーは遠方すぎてVLBIの解像度でも厳しいので、私の認識ではVLBIの観測対象になる事は少ないはずです。
なぜ、このような認識の誤りがあるのか、深い根が存在しているような気がします。
先に紹介したPDFですが、最後に以下の課題を掲げています。
・地震直前異常が観測できる地震の大きさ(Mw)の最小値の解明
・地震直前の電離圏電子数異常の物理的説明 を与えること
・地震の大きさと電離圏異常の特徴との関係解明
ですが、「地震直前異常が観測できる地震の大きさ(Mw)の最小値の解明」の前に、
なぜ地震の規模と地震の前兆との間に関係があるのか?
を研究すべきです。
それが、科学的な論理性だと、私は思っています。
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