神戸大学バイオシグナル研究センターの伊藤俊樹教授、辻田和也助教らは、
生物の体内で細胞が動くのに、細胞膜の張力が重要な役割を果たしていること、
更には、張力センサーとなるタンパク質を初めて発見したそうです。
体を構成する細胞は、適切な場所に存在するように制御されています。
これに対し、癌細胞はこの制御が正常に機能せず、転移が起こるとされています。
伊藤教授らは、サルやヒトの癌細胞を使って実験したところ、
細胞膜内の「FBP17」が、正常な細胞に比べて張りが弱い場所を感知すると、
細胞の移動を促す分子を片側に集中させ、特定の方向へ移動することが分かりました。FBP17の働きを抑制することで、癌の転移を抑える薬の開発にも期待されます。
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