農業人口比は、何%であるべきでしょうか。
農地は、現在の食生活を続ける限り、一人当り10.7aが必要と分かっています。
でも、肉食をやめれば、7.5aで足ります。
現在の日本は一人当り3.6aで、食糧自給に必要な面積の約半分しかありません。
肉食を完全にやめた上で、人口を半分に減らすか、農地を倍に増やすか、単位面積当たりの収穫量を倍に増やすか、これらを組み合わせれば、食糧自給できるようになるはずです。
では、食糧生産するための農業人口は、どれくらいになるのでしょうか。
最も単純な計算方法は、エンゲル係数から逆算する方法です。
日本のエンゲル係数は、23%です。
小売価格の56%(品目により異なる)は、流通や仲買によるもので、農家の収入になるのは44%です。
ちなみに、W/R係数というのがあります。
これは、卸/小売の比率で、欧米の2程度に対し、日本は3~4と高い比率です。
単純にみれば、日本の流通費が欧米の1.5~2倍なのです。
農家の収入ですが、資材費等の支出が71%を占めるので、実質の収入は29%程度です。
では、一般消費者の収入の何%が農家の収入になっているか、計算してみましょう。
計算式は、以下とします。
[農家の収入になる確率]=
[エンゲル係数]×️[小売価格に占める農家収入]×[必要経費を除いた利益率]
[23%] ×[44%] ×[29%]
計算結果は、約2.9%でした。
収入面から見ると、農業人口は、全人口に対して2.9%となります。
人口に直すと、約360万人です。
現在の日本の農業労働人口は約230万人ですので、食糧の完全自給を果たせば、1.5倍程度に増やせるはずです。
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