実は、JAMSTECの一般公開に行くたびに、私は自慢げに話してきたことがあります。
それは、「地震の発生場所を三次元平面に置き換え、中央構造線を見つける事に成功」と
いうものです。

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これは、四国周辺で発生した地震の震源が三次元空間の平面に分布しているものと仮定し、
最小二乗法で、その平面のパラメータを算出することで求めた結果です。
オレンジの線は、平面が地表と交わる部分を示しています。
この計算の目的は四国の地下のプレート境界を見つける事でしたが、中央構造線に近い
ところを並行して伸びていることから、中央構造線を見つけたものと思い込んでいました。

しかし、hacchan9642様というTwitterの記事を読んで間違いに気付きました。
https://twitter.com/hacchan9642/status/875200943779983360

このTwitterの運営者は、地震学が専門で国の地震予知関係の委員も務めた事がある方です。
その方によると、観測網を離れて南海トラフに近づくに従い深さの決定精度が悪くなり、
見かけ上深くなるのだそうです。
私は、四国沖の地震データを使用して計算したため、見かけ上は南ほど震源が深くなって
いく影響をモロに受けて、偶然にも中央構造線を見つけたようになってしまったのです。

hacchan9642様の画像を勝手にお借りして、どんな風に間違えたのか絵にしてみました。
この絵の水色の部分が、私が書き足したところです。
概ね、水色の□の中の地震データの影響を受けたようです。
その結果、一点鎖線のような平面(側面から見ているので線状になっている)が算出され、
それが地表に出る場所が、偶々中央構造線付近になったのです。
四国中央構造線周辺

恥ずかしいことに、この間違いに気付かないまま、JAMSTECの説明員の方に自慢していました。

あ~、穴があったら入りたい気分です。

11日の横浜研究所の一般公開で、昨年の説明員の方を見つけたなら訂正する事にします。