日本人(米国籍取得者を含む)は、25人が受賞されています。
ですが、女性は一人も居ません。
この状況について、明治大学教授の藤田結子氏は、いわゆるリケジョが少ないこと、
家事・育児に忙殺されやすいこと等、日本特有の問題を指摘しています。

では、私は、女性受賞者が居ないことを、別の角度から検証してみようと思います。


一昨年までのノーベル賞受賞者(個人)の男女比(延べ数)を見てみましょう。

 物理学賞   :男 187人   女  2人   女性比  1.1%
 化学賞    :男 156人   女  4人   女性比  2.5%
 医学・生理学賞:男 187人   女  9人   女性比  4.6%
 文学賞    :男  95人   女 12人   女性比 11.2%
 平和賞    :男 105人   女 15人   女性比 12.5%
 経済学賞   :男  66人   女  1人   女性比  1.5%
─────────────────────────────────────
 計      :男 796人   女 43人   女性比  5.1%


では、これに現時点の日本人の分野別受賞者を重ねてみましょう。

 物理学賞   :男 11人   女性比からみた期待値 0.12人
 化学賞    :男  7人   女性比からみた期待値 0.18人
 医学・生理学賞:男  4人   女性比からみた期待値 0.18人
 文学賞    :男  2人   女性比からみた期待値 0.22人
 平和賞    :男  1人   女性比からみた期待値 0.13人
 経済学賞   :男  0人   女性比からみた期待値 0.00人
──────────────────────────────────
 計      :男 25人   女性比からみた期待値 0.87人


こうしてみてみると、全体では、そろそろ女性受賞者が出てきても良さそうですね。
ただ、分野別に見ると、当分は女性受賞者が現れそうにありません。
その中で、最も期待できるのが、ノーベル文学賞です。


では、なぜ女性がノーベル賞を取れない現象が起きるのでしょうか。
対比のために、ナイチンゲール記章の受賞者について調べてみました。

ナイチンゲール記章は、医療看護において大きな功績があった人物に授与されます。
初回(1920年)から第33回(1991年)までは女性のみが対象でしたが、
第34回(1993年)からは男性も対象に加えられています。
2015年時点(第45回)に、世界で1447人に授与されており、日本人は107人が
授与しています。
なんと、国別では日本が最多だそうです。
素晴らしい!!!

ナイチンゲール記章を受賞した日本人は、男性も対象になった34回以降だけでも
25人の女性が受賞していますが、日本人男性は受賞していないようです。



このように見てくると、単純に「リケジョが少ない」とか「家事・育児に・・・」と
いった理由だけでは説明しきれないように感じます。
ノーベル賞の対象となる分野は男性の資質が、医療看護の世界では女性の資質が、
それぞれ優位に働くのではないでしょうか。

男女の資質を、具体的に見てみましょう。

男性脳は、脳梁が細いと言われています。
脳梁は、左脳と右脳を繋ぐ器官で、ここに障害が発生するとサバン症を発症します。
サバン症は、左右の脳が連携できずに暴走するため、時として天才を生み出します。
脳梁が細い男性脳は、サバン症に似た状態になる場合もあるのかもしれません。
これが、研究に有利に働くのかもしれません。
ただ、脳梁が細いのは、同時に複数の作業をするのに不利に働きます。
また、片方の脳にダメージを受けた際に、機能回復が難しくなります。
ある意味、脳梁が細いのは、生物的には欠陥と言ってもよいのかもしれません。

一方、女性は子供の顔色を正確に把握するため、男性が夜間用としている四番目の
視神経を、昼間の色識別に使っているようです。
この能力は、夜間には不利に働きますが、我が子の体調管理には有利になります。
同時に、患者の体調を読み取る場合にも、男性より優れた能力を発揮できるのです。


このように、男性も女性も、それぞれに異なる資質を持っています。
その資質を有効に発揮した結果が、ノーベル賞やナイチンゲール記章の受賞者数に
現れているのだろうと、私は思っています。



異論、反論、あるでしょうが、
これが、ガチガチの理系頭で考えた「ノーベル賞を日本人女性が取れない理由」です。