アメリカの環境保護団体(全米オーデュボン協会)は、北米に生息する鳥類の内、
半数以上の314種が気候変動により生存の脅威に直面していると発表しています。
全米オーデュボン協会の報告書が明らかにしたところによると、
米国の国鳥ハクトウワシの夏季の生息域は、今後65年間で75%近くが失われる
恐れがあるそうです。
カッショクペリカンやカリフォルニアカモメ等も、厳しい状況になるとのことです。
 
この報告は、人類の活動による環境への影響の全てが含まれているようで、
温暖化のみの影響ではなさそうです。
それでも、温暖化の影響は多くの生命を脅かし始めているのは間違いないと思います。


鳥類の生存への脅威は、北米に限定された問題ではありません。
陸生の生物とは違い、鳥類は海を超えていきます。
海に囲まれた日本は生息する動物は固有種が多く、哺乳類では日本に生息する生物種
107種の内、48種が日本固有種です。実に、45%が固有種です。
ところが、鳥類では日本に生息する生物種542種の内、日本固有種は10種のみです。
鳥類は、わずか1.8%しか固有種はいないのです。
アメリカの鳥類の危機は、アメリカに留まらないことを意識しなければなりません。
同時に、原因もアメリカには限られないとも言えます。

地球温暖化の影響は、無視してはならないと思います。